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コラム/VOL.1 ハイビジョンとは?

ライター:志田英邦

キーワードは「約2倍」−ハイビジョンと今までのテレビの最大の違い

「ハイビジョンテレビは映像がキレイ」という文句を最近よく聞きます。だけど、はたしてどうキレイなの?
人によってキレイと感じるセンスは違うもの。では、テレビの仕組みから「ハイビジョン」のキレイさを説明してみましょう。

まずは今までのテレビの仕組みから。いままでのテレビの映像信号は「SD(Standard Definition)」映像と呼ばれ、「480i」や「480p」といったフォーマットが用いられていました。
「480」という数字は「有効走査線」の本数です。
テレビ放送で画像を送るときは、画像を細い横線に分解します。この横線のことを「走査線」といいます。この「走査線」をテレビが、もとの映像に組み立て直して、映像を映すのです。
テレビ放送の走査線は525本ですが、その中で映像が含まれている走査線は480本となっています。そこで「480」という数字がフォーマットになっているのです。

この走査線の本数が多ければ多いほど、微細な映像が見れます。
「ハイビジョン=High Definition Vision=HD」映像は「1080i」あるいは「1080p」といったフォーマットが用いられています。この「有効走査線」は1080本(走査線は1125本〜1250本)。つまり、「SD」映像の約2倍です。たとえるならば、約2倍の筆の運びで描かれた絵を見ているような違いがあるのです。
大型のテレビであればあるほど、この走査線の本数の違いははっきりとわかります。
「ハイビジョン」テレビが美しいといわれる原因は、この「走査線」の多さが最大の原因なのです。

有効走査線の本数は約2倍

「i」と「p」って何?−テレビの表示方式の違いにも注目

「HD」映像のフォーマットには「1080i」と「1080p」という2つがあります。
「1080」という数字が走査線の本数であることは前述しました。では、数字の後につく「i」と「p」というアルファベットとはどんな意味なのでしょう?

「i」とはインターレース方式の略称です。
インターレースとは1回の画面表示を2回にわけて表示することで、ちらつきを抑える表示方法です。

テレビは1秒に約30枚(30フレーム)の速度で画像を切り替えることで、動く絵を見せています。
しかし、1秒に30フレームの映像では、ぎこちなくガタガタ動いて見えてしまいます。
そこで映像を分解して、1フレームに2回表示することにしました。

奇数のフィールドと偶数のフィールドを交互に表示することで1秒に60枚の絵を表示したのです。
これがインタレース(interlace=織り交ぜる→飛び越し走査)方式という技術です。

もちろん、このように絵を分解せずとも1秒に60枚の完全な絵を送ることができれば、もっとキレイになめらかに映像を動かすことができます。しかし、そうすると放送する情報量が倍になり、技術的に大変になります。
インターレース方式は情報量を減らしながら、なめらかな映像を実現する技術なのです。

インターレース方式とは

では「p」とは何でしょう。

「p」とはプログレッシブ方式の略称です。
プログレッシブ方式とは、1秒30フレームの映像を、デジタル処理で、1秒60フレームに変換する方式です。

インターレース方式だと、テレビを一時停止したときにちらつきが出てしまいますが、プログレッシブ方式だとキレイにはっきりと表示されます。

プログレッシブ方式は、1秒30フレームの映像を、デジタル技術で補完します。

この補完技術には様々なロジックが導入されており、年々技術向上が行われています。これからも進歩していく映像方式といえるでしょう。

プログレッシブ方式とは

時代の変化と映像文化の進化−今後はデジタルテレビジョン放送方式に!

2003年より、ハイビジョン放送(1125i)の地上波デジタル放送がスタートしました。ハイビジョンテレビ(HDTV)でキレイな映像が楽しめる時代がやってきたのです。
ハイビジョン向けのテレビ番組の制作も本格化しています。とくにテレビアニメーションの分野では、作画の段階から、16:9のビスタサイズで絵を描いて、デジタルで高解像度の仕上げをしている作品も出てきています。
2011年より、地上アナログテレビジョン放送は終了するとアナウンスされています。
いよいよ、ハイビジョン時代の到来。
「ハイビジョンテレビは映像がキレイ」という言葉が、あたりまえとなる時代がやってくるのです。

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