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ファン待望の『機動戦士ガンダム サンダーボルト』アニメ化!一年戦争末期にあった男たちのドラマを描く

今回アニメ化された『機動戦士ガンダム サンダーボルト』は、小学館「ビッグコミックスペリオール」で太田垣康男が連載するマンガに基づいている。コミックスは発行部数は全7巻、累計発行部数は160万部を超える大ヒット作が待望の映像化となった。

『機動戦士ガンダム サンダーボルト』

舞台は『機動戦士ガンダム』でも描かれた一年戦争の末期。『サンダーボルト宙域』で、地球連邦軍ムーア同胞団のイオ・フレミングと、ジオン軍リビング・デッド師団のダリル・ローレンツがぶつかり合う。二人の男の過酷な戦いの運命を描く。

アニメーション制作に『機動戦士ガンダムUC』のサンライズ第1スタジオ、キャストはイオ・フレミングに中村悠一、ダリル・ローレンツに木村良平を起用した。

『機動戦士ガンダム サンダーボルト』

配信のみでの展開とプレミアなスタートを切る。PlayStation™Videoでも12月25日より配信開始する。

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STORY

宇宙世紀0079、地球連邦とジオン公国が戦った一年戦争の末期、サイド4のスペースコロニー群、ムーアはジオン軍の攻撃により破壊され、多くの住人が命を落とした。破壊されたコロニーや、撃沈された戦艦の残骸が無数に漂う暗礁宙域では、ぶつかり合い帯電したデブリによって絶えず稲妻が閃くようになり、いつしかそこは、『サンダーボルト宙域』と呼ばれるようになった。

ムーア市民の生き残りで構成された地球連邦軍所属部隊、ムーア同胞団は、故郷であったサンダーボルト宙域の奪還を悲願とし、宙域のジオン軍を殲滅せんとしていた。

『機動戦士ガンダム サンダーボルト』

連邦の進軍を足止めせんとするジオン軍も、義肢兵の戦闘データ採取を目的に設立されたリビング・デッド師団を展開。

ムーア同胞団に所属しながら、故郷や自身の出自に束縛される事を疎ましく思うイオ・フレミングと、過去の戦闘により両足を失い、今はリビング・デッド師団でエーススナイパーとして活躍するダリル・ローレンツは、戦場で対峙した時、互いに悟るのだった。

ふたりは、殺し合う宿命なのだと……。

POINT

『機動戦士ガンダム サンダーボルト』、3つのポイントに注目!

『機動戦士ガンダム サンダーボルト』、3つのポイントに注目!

二人を対照的に映すジャズミュージシャン・菊地成孔の音楽

まず印象的なのが「音楽」だ。イオ・フレミングはジャズを好み、ダリル・ローレンツはポップスを好むことで、対照的に描かれる。イオはドラムスティックでコックピットを叩き、ダリルはポップスが流れる中でライフルを撃ち続ける。音楽がそれぞれのシーンを効果的に演出し、戦いの非情さが浮かび上がる。
そして、ジャズ。ラジオから流れるジャズをBGMに、ガンダムが武器を手に向かって行く。ジャズミュージシャン・菊地成孔の真骨頂、きっと心も高揚するに違いない。

『機動戦士ガンダム サンダーボルト』

『大人のガンダム、アダルトな雰囲気と細かい描写

『サンダーボルト』は大人の物語だ。ジャズといった音楽はもちろん、細かな恋愛描写、煙草を吸うシーンがあるのも本作ならだろう。映像となったことで、コマとコマの間にあった戦争中の日常風景も描かれた。
連邦軍のイオは、家族のしがらみや幼馴染で艦長のクローディアとの関係にスポットが当たる。一方ダリルたち、ジオン軍の兵士は義足や義手が描写される。戦争の悲惨やその過酷な環境を表現している。

『機動戦士ガンダム サンダーボルト』

モビルスーツへのこだわり

ガンダムシリーズの華となるのが、数々のモビルスーツのデザインと戦闘シーン。『サンダーボルト』はここでも見応えたっぷりだ。『機動戦士ガンダム』の系譜を引き継ぐこだわりのモビルスーツが多く登場する。
メイン機のFA-78フルアーマー・ガンダムやMS-06R リユース・P・デバイス装備高機動型ザクは、「ガンダム」「ザク」と馴染み深いビジュアルだ。旧ザクをはじめとしたザクやジム、ボールが描かれているのもファンには堪らないだろう。
こうしたモビルスーツがクオリティが高い作画で描かれる。スリルのある描写、アクションやエフェクトなど、見ごたえのある映像だ。

『機動戦士ガンダム サンダーボルト』

CHARACTER

地球連邦軍(ムーア同胞団)

イオ・フレミング

地球連邦宇宙軍所属部隊、ムーア同胞団の空母ビーハイヴのエースパイロット。階級は少尉。一年戦争の戦乱で壊滅したサイド4、ムーアの出身で、前首長の息子。ムーア出身のビーハイヴ艦長代理クローディアとメカニックのコーネリアスとは幼なじみの間柄。サンダーボルト宙域に巣くうジオン軍の殲滅を課されたビーハイヴは、度重なる攻撃を行うも撃退され、指揮官を次々に喪失。モビルスーツパイロットでは上官のいなくなったイオ少尉が、フルアーマー・ガンダムのパイロットに抜擢される。故郷や家系に束縛されることを嫌い、性格は大胆不敵。ジャズを好み、戦場でもコックピットで流すため、撃破された敵機が接触通信で聞くその音は畏怖の対象となっていく。

クローディア・ペール

ビーハイヴ艦長代理を務める女性将校。階級は中佐。ムーア出身でイオとコーネリアスは幼なじみ。上官が戦死したことにより、サンダーボルト宙域奪還作戦の指揮を執ることになるが、重圧に押し潰され、薬に逃げてしまう。イオはその弱さをきつく責めるが、コーネリアスは諄々と諭すように労った。イオとは恋仲だが、戦況悪化と共にその関係にも亀裂が入りつつある。補給物資と共に補充されたパイロットが幼い学生達だったため、クローディアは更に精神的に追いつめられていく。

ジオン公国軍(リビング・デッド師団)

ダリル・ローレンツ

ジオン公国軍のモビルスーツパイロット。階級は曹長、のちに少尉となる。戦場で両足を失ったため、リビング・デッド師団の所属艦ドライドフィッシュに配属され、師団のエーススナイパーとして狙撃任務に就く。カーラ教授主導のリユース・P・デバイスの研究にも協力している。サンダーボルト宙域のデブリマップを駆使し、ミノフスキー粒子の電波障害下でも敵機の軌道予測を正確に行い、多大な戦果を上げる。やがて、リユース・P・デバイス搭載のサイコ・ザクのパイロットに選ばれたダリルは、連邦軍のフルアーマー・ガンダムのパイロットであるイオと死命を決する闘いに臨むことになる。ポップスが大好きで、コックピットにラジオを持ち込み戦闘中も聞いている。

カーラ・ミッチャム

ドライドフィッシュで、義手や義足の研究を行っている女性教授。負傷兵に義肢の施術も任されている。ダリルのモビルスーツ小隊のチームリーダー、フーバーとは恋仲だったが、そのフーバーが連邦軍のイオに殺されたため、復讐をダリルに頼む。歴史家で思想犯としてジオン本国で投獄されている父の助命のため、リユース・P・デバイス研究に協力することを強いられている。

MECHANICAL

地球連邦軍(ムーア同胞団)

フルアーマー・ガンダム

フルアーマー・ガンダム

型式番号 FA-78
ムーア同胞団に配備されたガンダムタイプのモビルスーツ。イオ・フレミング少尉がパイロットに抜擢された。サンダーボルト宙域で任務を遂行する機体に特有ともいうべきデブリよけのシーリング処理が関節とランドセルに施された機体は、標準装備のビーム・サーベルに加え、射界が広く大型の2連装ビーム・ライフルの他、左腕にロケット・ランチャー5基、ランドセルに大型ビーム砲と6連装ミサイル・ポッドを装備し、フルアーマーの名に恥じない大幅な重武装が運用されている。ランドセルには最大シールド4枚を保持できるサブアームを装備、防御力も向上し、さらに後背にはロケットブースター2基も装着され増強された多大な推力により後発の高機動型モビルスーツに比肩しうる高機動性を与えられている。ムーア同胞団の侵攻阻止を命じられていたリビング・デッド師団にとって、フルアーマー・ガンダムの戦線投入は恐るべき脅威として捉えられ、リユース・P・デバイスによるサイコ・ザクの運用を決断させる契機となった。

ジム

ジム

型式番号 RGM-79
ガンダムのデータを基に開発された地球連邦軍の量産型モビルスーツ。ムーア同胞団にも配属され、イオも搭乗した。サンダーボルト宙域での運用時には、デブリ除けに関節部シーリング処理、暗礁宙域探査用に頭部センサーの増設、大型ランドセルへの換装、等の改修が施された。大型ランドセルには、シールド2枚が保持可能のサブアーム、ビーム・スプレーガン等に使用するエネルギーパックも備えられた。コックピットは緊急脱出用のコア・ブロック・システムを採用し、機体からコア・ブロックが離脱可能。そのコア・ブロックはさらに本体以外をパージしてエマージェンシー・ポッドとして機能。パイロットの生残性向上を図る。この機能は、ダリル機に狙撃されたジムに乗っていたイオを窮地から救った。

ジオン公国軍(リビング・デッド師団)

ザクⅡ

ザクⅡ

型式番号 MS-06
モビルスーツの代名詞とも呼ばれるザクⅡ、いわゆる量産型ザクは、一年戦争末期のサンダーボルト宙域の攻防でも活躍したジオン公国軍の主力機である。リビング・デッド師団に配備された機体は、デブリよけのシーリングを動力パイプと関節に施され、膝部装甲にもショックアブソーバーが設けられている。サンダーボルト宙域では、暗礁宙域に潜んで侵攻してくる敵機を各個狙撃していく防衛任務が主であるため、ザクⅡの足底面には足場となるデブリ等に固定可能なクローが追加された。背面には高機動化を可能とする大型ランドセルを装備し、ランドセルに増設されたスラスター用のプロペラントタンクも設置された。武装は標準装備のシールド、ザク・マシンガン、ヒート・ホークの他に、改良されたタイプのザク・バズーカも用意されている。ダリル・ローレンツ曹長が、連邦軍のイオ少尉と初めて邂逅した時に搭乗していたのもザクⅡだった。

リック・ドム

リック・ドム

型式番号 MS-09R
一年戦争末期に活躍した高機動タイプの量産型モビルスーツ。MS-09 ドムを宇宙用に改良した機体で、ドムと同様に十字に拡げられた視野に3次元走査が可能なモノアイが特徴。リビング・デッド師団に配備された機体は、暗礁宙域仕様として関節部にシーリング処理が施され、背面には高機動用スラスターを増設した大型ランドセルとプロペラントタンクが設置されている。ドライドフィッシュ搭載機は、主にビッグ・ガンによる狙撃任務に就くため、武装はヒート・ホークやMMP-50マシンガンで、フーバーやフィッシャーが搭乗した。

CHARACTER

アニメ『機動戦士ガンダム サンダーボルト』第1話、ついに配信開始! 松尾監督、小形プロデューサーが語る見どころは? アニメ!アニメ!数土編集長が訊く

アニメ『機動戦士ガンダム サンダーボルト』第1話、ついに配信開始! 松尾監督、小形プロデューサーが語る見どころは? アニメ!アニメ!数土編集長が訊く

ファン待望のアニメ『機動戦士ガンダム サンダーボルト』 第1話の有料配信がついにスタートした。『機動戦士ガンダム サンダーボルト』はTVアニメ『機動戦士ガンダム(通称:ファーストガンダム)』の一年戦争末期のサンダーボルト宙域を舞台に、地球連邦軍のムーア同胞団 のイオ・フレミングと、ジオン公国軍 リビング・デッド師団のダリル・ローレンツとの宿命的な戦いを描いた物語だ。
配信を記念し、アニメ制作を手がけるサンライズ第1スタジオにて、監督・脚本の松尾衡さん、プロデューサーの小形尚弘さんに、アニメ!アニメ!編集長 数土直志さんがアニメ『機動戦士ガンダム サンダーボルト』の魅力や制作の裏側を訊いた。

松尾監督にとって、「ガンダム」シリーズとは?
数土
「ガンダム」シリーズという、人気作品の新作ということで配信を非常に楽しみにしている人もたくさんいらっしゃると思います。『サンダーボルト』のアニメ化決定の流れはどんなものでしたか?
小形
今回メカニカルデザインを担当している仲盛文さんが『サンダーボルト』が面白いからアニメでやってみたいと言ってくださったのがきっかけですね。それで漫画を読んでみたのですが、正直なことを言えば僕は「これはアニメ化は難しいかな」と思ってたんです。もちろん作品はとても面白いのですが、作画的カロリーが高く、お話としてもハードな内容ですよね。
数土
そうだったんですね。でも、そこからアニメ化が決定した。
小形
難しいとは思いつつも、今回キャラクターデザインを担当している高谷浩利さんに合うと思ったのと、小学館とサンライズ本社でも『サンダーボルト』を映像化したいという話が出ていて、色々な条件が合致してアニメにしましょう、と。その後、松尾さんに声をおかけしました。
数土
松尾さんに決定したのはなぜだったのでしょうか。
小形
松尾さんとは『機動戦士ガンダムUC』で絵コンテ、『ガンダム Gのレコンギスタ』では演出に入ってもらって素晴らしい空間演出をされる方だと思っていて。何かしらで一緒に仕事をしたいと考えていたんです。
数土
ファンの立場からしても松尾さんが監督ということで期待が高まった部分はあると思うんですよ。松尾監督は、ガンダム作品の指揮を執るに当たってどんなお気持ちでしたか。
松尾
僕がガンダム作品として初めて携わった『機動戦士Zガンダム A New Translation』の時は、僕はどちらかというと初心者で現場では一番ガンダムを知らない人間でした。一方で周囲には「ガンダム」を20年作り続けてきたベテランスタッフがたくさんいて。周囲に教えてもらいながら制作した、僕としては珍しい作品なんです。そういう意味で、ガンダムはすごく楽な作品なんですよ。みんなよく知っている作品だから。
数土
普段の制作とは真逆ですよね。
松尾
いつもなら最初に音楽も作画もタイミングもあらゆる物事を考えて指示出しするところを、ガンダムでは「ここは赤色です」「この効果音はこれ」と決まっているものをきちんと入れていく。いつもと真逆でした。
数土
映像面で『サンダーボルト』を制作する上で、注意した所はどういったところでしょうか。
松尾
コントラストです。モビルスーツの重さを演出する時に、なるべく影色を落として、どの色にも黒を少しずつ混ぜています。それと同時に、全体のカラートーンが重ためでもガンダム作品が元来もつカラフルな部分は捨てないように。明暗をハッキリさせることで、影に生きるキャラクター、明るいほうへ行こうとしているキャラクター、それぞれが表現できるようにして彼らの感情とリンクさせることができればなと。小形さんも作画カロリーの話をしていましたが、その濃さを上手に利用して明るさや色のコントラストで表せるように気をつけています。
数土
この話を伺った後に改めて映像を観るのが楽しみになりますね。配信スタイルもですが、4話完結で例えば第1話は18分、4話合計で1時間ぐらいになるように作られているのが興味深いと感じました。この尺の取り方についても知りたいです。
小形
昨今だと配信やスマートフォンで視聴する方も増えているので、1時間ものがどんとくるよりもっと手軽に視聴できる尺がいいだろうということで今の形になりました。僕らも1年に1時間を1本よりは、分割してコンスタントに制作できるほうがより濃いものにできると思ったんです。
「戦場にいる人間はすべからくどこか飛んだ人間じゃないと生き残れない」
数土
個人的に気になったのが、OP(オープニング)が入らないこと。OPなしにいきなり物語が始まるけれど、それがなんだか心地よく感じました。
松尾
そもそもつける気はなかったですね。ショートフィルムだと思えばOPがなくても違和感はないし、映画でもOPをつける作品とそうでない作品があるので。
数土
音楽の話題でいうと、作中で流れるジャズや50~60年代のオールディーズ風のポップスは全部オリジナルなんですよね
小形
漫画では既存曲を使っていますが、アニメでは菊地成孔さんによるオリジナルです。漫画でもジャズとポップスの対比があるのですが、そこに菊地さんの解釈も加えてもらって。
松尾
音楽は戦闘シーンにすごくマッチしています。テンポ感も含めて。
数土
イオがドラムスティックや足でリズムをとるシーンは作画が大変そうだなと思いました。
松尾
アイドルアニメのダンスシーンと比べれば、難しくはないんじゃないかな。ドラムスティックのほうはあらかじめ収録時にビデオに撮らせていただいて絵に起こしています。 これまでにもやってきたことをやっているだけなので、方法論として初めてのことではないですね。
数土
松尾監督は制作にプレスコを採用することで、音を作画より先に入れることで知られていますが、その経験が生きているということですね。
松尾
そう思います。他の現場のアフレコでも、スケジュールがキツくなると絵コンテでアフレコしていてそのあとに画面が完成するので、僕としてはプレスコでもそう違いはない気がしていて。加えて、声優は自分が演じるキャラクターのことを誰よりも考えているんです。監督も全体を均等に見ていかないといけないし、アニメーターも色々なキャラクターを描かないといけない。でも声優は違う。だからそういう人にキャラ作りを任せてしまったほうがいい結果が得られるかもしれないと思っています。
数土
具体的には、制作手順はどう変わるのでしょうか。
松尾
声を収録したあとにラフカッティングをして、それを基に作ったったタイムシートで絵を描いていきます。すると、作画するに当たってセリフが入った映像が先にあるので、シーンのテンポ感がクリアになってくる。いま手元にあるこの作画が良いのか悪いのか、こういうテンポの音楽が入るのではないかと考えた時にタイムシートのチェックが極めて楽になる方法です。
数土
プレスコだと作画がより大変なイメージがあったんですが、逆なんですね。
松尾
むしろ、ヒントがたくさんある状態。そのヒントを足がかりに作画することが可能になります。何もない状態でセリフ尺も決まっていなくて、それどころか役者もまだ……と想像を巡らせるよりもはるかにいい手段です、僕にとっては。
数土
松尾監督と小形プロデューサー、おふたりに伺いたいのが、イオとダリルをどんなキャラクターだと捉えていますか?
松尾
イオは色々なものを捨て去って「自分はこうしたいんだ」と己の意思がすごくハッキリしているキャラクターですね。だから周囲からすると無鉄砲な人に見えたり酷いことを平気でやる人間に見えるかもしれませんが、中途半端な気持ちで戦っている人間よりいいですね、極端な話だけれども。もし僕が上司としてパイロットを使うことになったら、普段は付き合いづらくても戦場に行って役立つ部下にガンダムを与えますね。
小形
それはありますね。最初はイオに感情移入できなくて、ダリルに肩入れしていたのですが漫画原作の太田垣康男先生と話してちょっと変わりました。「このサンダーボルト宙域は戦場であり、戦場にいる人間はすべからくどこか飛んだ人間じゃないと生き残れない」と聞いてから、なるほどなと。もう一つは、イオに中村悠一さんの声がついてから、悪役だけれども憎めないキャラクターになった気はします。
数土
ダリルはどこかいい人すぎる部分もありますよね。
松尾
だからこそギャップがあっていいんです。でもダリルは実はいい人ではないんですよ。みんなのためじゃなくて「自分の腕を切ってでもあいつに勝ちたい」が根底にあって、それまで見せなかった内側の顔が戦場であらわになっていく。
劇中音楽や音響効果は優れた音響環境で楽しんで欲しい
数土
このアニメの見どころはたくさんあると思いますが、特に注目してもらいたいポイントはありますか?
松尾
基本的にイオとダリルの2人の話で、大きな戦争の中でどう変わっていくのか。第1話、第2話、第3話、第4話と進むにつれ加熱していくので観終わるたび「次は一体どうなってしまうのだろう」と思ってもらえると嬉しいですね。最後まで観ると「ダリルってこういうキャラクターだったんだ」と驚きがあるはずです。
数土
映像的には、ほとんど手描きだと伺っています。最近だと珍しいと思いました。
松尾
コックピットはほとんどCGでした。が、キャラクターもメカも手描きで大変でした(笑)。格納庫で同じものがずらりと並んでいるようなシーンはCGでアタリをつけて、手描きでフィニッシュしています。1スタはメカが描ける人がたくさんいるし、『G-レコ』が終わった直後に『サンダーボルト』の制作が始まりエンジンがあったまっていたので非常に良かったです。
小形
作業しているのも、年配のベテラン勢が多いですよね。
松尾
第2話は年齢的にも若いお二方(キャラクター作画監督は玉川真吾さん、メカ作画監督は片山学さん)が作監をしていて、若い作監と、年齢と経験を重ねた作監だと良い意味での違いが楽しめると思います。15分単位で作るメリットでもありますよね。絵コンテも、第1話と第4話は僕ですが、第2話は寺岡厳さんが担当しているので、そういった目線からも味わっていただけるはず。
数土
最後に、配信をすでに視聴した方やこれからの方、みなさんに向けて何か伝えたいことがあればぜひお願いします。
小形
PlayStation™Videoを観てくださっている方は、ご自宅の大画面で視聴していると思います。スマートフォンで手軽に観ることもできますが、もちろん大画面でも楽しめるので隅々まで存分に『サンダーボルト』を堪能していただけると嬉しいです。
松尾
僕は逆で、視線移動のことを考えるとノートパソコンで観るくらいがちょうどいいかも、と思っています。密度の高い画面づくりをしているので、2回目や3回目に見る時は背景など細かい箇所もぜひ観てください。音響はスピーカーやヘッドフォンなど、いい環境で視聴してみて欲しいです。
小形
今回は劇伴(劇映画の伴奏音楽)じゃなくて、劇中に流れている音楽という設定です。普段より劇判の数は少ないですが、そのぶん空間音や効果音に注目して下さい。音がきっかけで理解が深まるシーンもたくさんあります。
松尾
連邦とジオンではSEが全然違うんですよ。連邦は未来的・近代的、ジオンのほうが古臭くて、エンジンでいうとガソリンとディーゼルくらい違う。音はそれくらい変化をつけています。絵と音の雰囲気が合わさって、連邦側とジオン側の違いがよりくっきりしているはず。
数土
大画面でも、スマートフォンやノートパソコンの画面でも楽しめて、すごく懐の深い作りだと思いました。音響については教えていただいて改めて気づいたので、ヘッドフォンをつけてもう一度楽しみたいです。今日はありがとうございました。

STAFF & CAST

原作:
矢立肇・富野由悠季(「機動戦士ガンダム」より)
漫画原作・デザイン:
太田垣康男
監督・脚本:
松尾衡
アニメーションキャラクターデザイン:
高谷浩利
モビルスーツ原案:
大河原邦男
アニメーションメカニカルデザイン:
仲盛文、中谷誠一、カトキハジメ
美術監督:
中村豪希
色彩設計:
すずきたかこ
CGディレクター:
藤江智洋
モニターデザイン:
青木隆
撮影監督:
脇顯太朗
編集:
今井大介
音楽:
菊地成孔
音響監督:
木村絵理子
音響効果:
西村睦弘
制作:
サンライズ
イオ・フレミング:
中村悠一
ダリル・ローレンツ:
木村良平
クローディア・ペール:
行成とあ
カーラ・ミッチャム:
大原さやか
コーネリアス・カカ:
平川大輔
グラハム:
咲野俊介
バロウズ:
佐々木睦
J・J・セクストン:
土田大
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セル版:¥500(税別)/第1話(約18分)+特典映像(約18分)
レンタル版:¥250(税別)/第1話(約18分)

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