そんな小学生時代の反動か、公立中学に進んだ桐山さんは、うってかわった生活を送るようになる。というのは?
「中学からは千葉に落ち着きまして、ノンキな学生時代を送ってました。ただ、小学校のときにいろいろ勉強させられた反動で、全く勉強はしなくなりましたけどね。母と約束したんですよ。小学生のときに、“こんなに勉強させられて、いったいいつまでやればいいの?”と聞いたら、“中学に入ったら止めていい”といわれてたので、ピアノと習字の習い事だけは続けましたが、中学に入った途端に“よっしゃー、勉強なんか止めてやる!”と宣言したんです(笑)」
そこで、好きな楽しみを満喫しようと思った桐山さんは、小学生時代から、絵を描くのが好きだったこともあり、まずは美術部に入部する。
「真面目に絵を勉強するというよりも……相変わらず、くだらない絵ばかり描いていました。よく、メーカーから試供品の絵の具や画用紙が部に提供されるんですが、それを無駄に使ってピカソごっこをしていたり。500枚の紙の束に、ひたすらいたずら描きをしてみるとか。かなりの画材の無駄遣い(笑)。作品らしい作品を描いた覚えがないですね。部活に限らず、人を笑わせたり、ビックリさせるのが大好きだったので、中学時代は、そのためだけに、授業中も友達相手にくだらないことばかりやってました」
例えば、手紙。例えば、折り鶴。……いったいどんなふうに?
「授業中って、友達同士で手紙をまわしたりして遊ぶじゃないですか。そのとき、ふつうにノートの切れ端や便箋を使うんじゃなくて、1ミリの方眼用紙のひとマス、ひとマスに文字を書いてみたり、3ミリ四方の極小の紙を用意してチマチマと折り鶴をつくってみたり(笑)。折り鶴は、今でも頑張ればできるんじゃないかなぁ。まったく身にならない遊びを、友達を驚かせたいためだけにやってたんですよ。このノリは、高校時代までずっと続くんですよね。授業中、マジメに勉強している友達を笑わせて、その子が先生に怒られるところをクスクス見るのが楽しくて」
そんな桐山さんを慕う友達からは、いつしか「何か面白い話してよー」とねだられるほど、クラスのお笑い担当に。桐山さんにとって、笑いにあふれた学校は通うのが楽しくて仕方がない場所だった。
「中学1〜2年くらいだと、まだ高校受験も関係ないし、とにかく学校に行くのが楽しくてしょうがなかったです。ふつうは、授業も面倒だし、早く休みがこないかなぁと思うんでしょうが、夏休みなんかいらない! とまで思ってました。みんなと楽しく遊ぶのが好きなんですよね。習い事で長続きしたのがピアノや習字だったり、部活が美術部だったりしたのは、自分の世界で完結するものだから。人と争ったり、競争することが嫌いなんです」
争いごとが嫌いという桐山さんの性格は、テレビゲームを遊ぶ場合でも?
「『桃太郎電鉄』とか『いただきストリート』が大好きで、よく友達と一緒に遊んでましたけど……『桃鉄』も『いたスト』は基本的には談合ですね(笑)。遊ぶときは必ずNPC(CPUキャラ)をまぜて、友達を出し抜いたり、攻撃したりは絶対にしない。ボンビーをなすりつける相手は必ずNPCにすると。アクションゲームでは、『スーパーチャイニーズ2』にハマりました。ほとんどのアクションゲームが2Pだと対戦型なんですけど、『スーチャイ』は協力プレイができたからです。何10回クリアしたかわかりませんよ」
桐山さんが、念願のファミコンを手にしたのは小6のときだったりという。それまで親にねだっても絶対に買ってはもらえなかったが、「欲しいモノは何でも言いなさい」というやさしいお祖父さんが、ファミコンと『ドラゴンクエスト3』を買ってくれた。
「そうですね。最初に自分のファミコンで遊んだのが、『ドラクエ3』でしたね。でも、気がついたら、私より先に父親が、勇者にマーボ、僧侶にトーフって名前をつけてゲームを始めちゃって(笑)。そのあとからは、父親や兄のほうがゲームの購入には積極的で。高校時代に発売になったPlayStation®も兄がさっそく買ってきてました。ジャンルとしては、RPGも好きなんですが、始めてもなぜかクリアするまでいかないんですよ。唯一、自力でクリアしたのは大好きだった『MOTHER』シリーズくらいかも。もともと、ゲームをひとりでプレイするのも好きじゃないし、対戦も好きじゃない。どんなゲームでも、誰かと一緒に遊ぶのがいいんです。だから、RPGも人の後ろで見ているほうが好きなんですよね。今でも、テレビで『ゲームセンターCX』観るのが大好き(笑)。家でゲームをするときは、もっぱら兄がクリアするのを一緒に見て、喜んでました。」
また、ゲームだけではなくマンガやアニメにもより興味を持つようになった。RPGを一緒に遊んでいたお兄さんがアニメ好きだった影響も大きかったようだ。
「兄が『ニュータイプ』を愛読していたので、アニメ情報もそれなりに。好きだったのは『らんま1/2』『ふしぎの海のナディア』『新世紀GPX サイバーフォーミュラ』とか。マンガも、ちょうどその頃『週刊少年ジャンプ』が黄金期でしたから、『スラムダンク』『ドラゴンボール』とかが大好きで、毎週月曜日になるとクラスでまわし読みしてました。ジャンプマンガでは『幽★遊★白書』も大好き。でも、大人になって、まさか自分が『幽★遊★白書』のゲーム(PS2『幽★遊★白書 FOREVER』)をつくることになるとは思いもしませんでしたね(笑)。だから、あんまり女の子らしい趣味はなくて、クラスの子が夢中になっていたアイドルにも全く興味がありませんでした。アイドルっぽいもので好きになったのは、小学校時代のTMネットワークくらいですかね。でも……あれも、結局は『逆シャア』(劇場版『機動戦士 逆襲のシャア』。主題歌をTM Networkが担当)のせいだし……(苦笑)」 |