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文:皆川千尋 氏
謎に満ちた生態──テラ・フォーマの種族2

【ゴブリン】

棍棒のゴブリン

森の木々に住まうのは、美しいエルフばかりではない。 烈火の如き激しい気性を持ち、生涯を騒乱の中で過ごすゴブリンもまた、森の住人である。

だが彼らの生き様は、エルフのそれとは正反対だ。 暴力と争いを好み、気は短くて知能も極めて低い。

ゴブリンあるところに騒動ありとはよく言ったもので、稀にゴブリンたちが市街地へ繰り出すと、付近一帯からは住人が根こそぎ逃げ出すという有り様。 もちろん、そんなことを気にするようではゴブリンは勤まらない。 いついかなる状況でも、彼らが優先するのは己の欲望だけ。 そしてそれを満たすためなら、敵の持った武器を奪い、敵の友軍を脅して寝返らせ、時には自分たちの味方さえも背中から殴り倒す──そんな一族なのである。

従って、ゴブリンはあまり大きな集団を作らない。 基本的には単身、または10人以下のグループを必要に応じて編成し、それ以外は好き勝手にやるというのが彼らのやり方だ。

緑の説法師 ヌバ

ただし、何事にも例外はある。

ジュノーの森を住処とする「緑の盗団」がそれだ。 エールキング・ゾンバを王とし、独立国家をでっち上げた緑の盗団だが、その建国(?)当初は内部抗争が絶えず、盗団として機能しているかどうかも怪しいほどであった。

ところが近年、緑の説法師ヌバなる人物が、参謀として盗団に参入。 これを機に、麻の如く乱れていた緑の盗団は規律を整え、見る間に戦力を拡大していったのである。

今や緑の盗団は盗賊の粋を越え、ジュノーの森を根城とする一大軍勢だ。 事ここに至り、ようやくティル・ボルグ君主国も大事に気づき、緑の盗団討伐計画に着手したが、かつての盗賊時代ならいざ知らず、今となっては叩き潰すにも一苦労を要する存在となっている。

 

前述の通り、ティル・ボルグ君主国の皇太子・ルシリオンのみが、いち早くヌバの加入とそれにより増大するであろう脅威を察知し、緑の盗団討伐を訴えていた。 彼の存在がなければ、ティル・ボルグ君主国はとうに緑の盗団──引いては緑の説法師ヌバの手に落ちていたことだろう。

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テラ・フォーマの歴史について『THE EYE OF JUDGMENT』公式サイト「World」もあわせてご覧ください。
皆川千尋
シナリオライター。ゲームシナリオを中心に、ノベライズやラジオドラマの脚本なども手がける。
『THE EYE OF JUDGMENT』では世界観設定を担当。好きなカードは「灼熱の顎」
THE EYE OF JUDGMENT(TM) (c)2007 Sony Computer Entertainment Inc.