10歳の誕生日を祝うパーティの間も、なぜかさびしそうに見えたピエトロはその夜、部屋のテラスで母を思い、夜空を見上げていました。「おかあさんに会いたいなぁ…」。
そのとき、彼は入ることを禁じられているお城の塔に父パウロ国王が入っていく姿を目撃したのです。ピエトロは好奇心を抑えることができず、パウロ国王の後を追って塔の最上階まで登って行くと・・・はたして、そこで見たものは・・・・静かに眠る美しい女の人でした。パウロ国王がこの10年間、ピエトロに言わずにおいたこと、それはこの女の人がピエトロの母サニア王妃であるということ、そしてピエトロを生んですぐに原因不明の深い眠りについたということでした。 王妃を目覚めさせる方法は森の魔女ギルダに探させ続けているけれども、未だそれは見つからないというのです。また、パウロはこんなことも言いました。“ブリオニアの図書館”ならば、目覚めさせる方法を記した本があるかもしれない、と。
ベッドに入ってからも寝つけないピエトロは、自分の力でおかあさんを目覚めさせたい、と思いました。そしておかあさんに話しかけたい、と。旅立ちを、決意した夜でした。