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12. 女騎士フラベル・ルナ

こんにちは。バランドール王国:歴史考察特派員のエルシィです。

皆さん、唐突ですが“緋色の牙”の異名を持つエルヴィ隊長はご存知ですよね?
女性でありながら、一度戦場に赴けばその淡く燃える炎のような髪をなびかせ、戦神のごとき働きで幾多の功を挙げたとされる、騎士団長のサイラス将軍と双璧を誇る武勇の騎士、なーんて、城下に住む者なら子供でも知っているお話でしたね、失礼しました。
で、以前、古代イシュレニア帝国における2人の英傑をご紹介したのを覚えておいでかと思いますが、今回は新たにもう一人、エルヴィ隊長同様に女性でありながら、イシュレニア帝国騎士団に所属していたとされ、今、王国内の女性の間で大人気の楽劇『イシュレニアの薔薇』の主人公のモデルとしても有名な、“月姫”の異名を残す女性騎士、フラベル・ルナの人物像に迫ってみようと思います。

フラベル・ルナこのフラベルという人物についても残された資料が比較的少なく、研究はあまり進んでいませんが、出自は不明ながら弓の名手として戦場で名を馳せ、その武勇により若くしてたちまち出世、獅子奮迅の活躍をしたと記録に残されています。
ちなみに“月姫”という異名が、彼女が得意とした弓の形から来ているであろうことは想像に難くありません。

ワイルド将軍出奔後は将軍捜索の任に就くことになり、このエピソードこそが後に、『イシュ薔薇』のモチーフとなり現在に伝わっているわけです…が、楽劇ファンの皆さん、残念ながら、あくまでモチーフですのでその内容の多くは実は創作された物なのです。
例えば楽劇では、信頼以上の気持ちを寄せて仕えたかつての上官を裏切り者として追う主人公の葛藤が描かれ、その悲恋に涙する女性が多いわけですが、モデルとなったフラベル自身の史実には、そのような件は特に記されておりません。まあ、「お噺」というのはそういうものです。
では彼女は将軍を追撃し、見事に裏切り者として討伐を果たしたのか!? …実はそういう記録も特にありません。
ドグマ戦記の研究家の間でフラベルの功績として最も有名なのは、当時イシュレニアでは兵力の一翼を担うほどであったという説のあるギガース兵について、「適正者であっても、肉体、精神共に次第に蝕まれていく」という欠点を以前ご紹介しましたが、実はこれを見つけ、軍内部の被害を最小限に防いだ功労者こそ、将軍捜索の折の彼女であった、という説です。
彼女は各地で暴走するギガース兵による被害が起きていることを危ぶみ、将軍捜索の任よりもギガース暴走の原因究明に力を注いだ、というのです。
つまり、史実では結局彼女は将軍と戦うことすらなかった、ということなのですが…うーん、個人的には、“月姫”とまで呼ばれた武勇の者のエピソードとしてはあまり納得のいくものではないですね。

異論の根拠という程ではないですが、様々な文献を紐解いてみると、フラベルの名はこの将軍捜索以降、アスヴァーンとの戦いに終止符が打たれるよりも前に、まだ十代の若さで歴史の舞台から姿を消してしまうのです。
「アスヴァーンとの戦いの中で命を散らした」、「暴走ギガースとの戦いに敗れた」、「不治の病に冒されていた」、果ては、「彼女もまたシンナイトで、白騎士=ワイルド将軍に返り討ちに遭った」、という説まで諸処様々なのですが、ギガースの研究にその一生を注いだ、なんて話よりもむしろ「らしい」と思いませんか?
いっそ『イシュ薔薇』のように「将軍に寝返って共に姿を消す」のほうが荒唐無稽ですが浪漫があって面白い…というのはさすがに特派員として失言ですね、冗談ですので忘れてください。

『イシュ薔薇』では常に、漆黒の夜を思い浮かばせる長い黒髪の魅惑な騎士として描かれる彼女ですが、いずれにしても、“月姫”という美しく幻想的な通り名、謎に包まれた最期など、多くの研究家が調査に没頭するのも、多くの女性がその生き様に夢を見るのも、当然という気がしますね。

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