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18. 竜騎士と呼ばれた男

こんにちは。バランドール王国:歴史考察特派員のエルシィです。
今回もまた一人、ドグマ戦記に名を残す名将をご紹介します。
楽劇のお蔭で若い女性の間で人気の高い“月姫”フラベルと違い、今回はおとぎばなしの中で、強力なドラゴンを従え帝国を脅かす悪いモンスターを退治する冒険に出る、主人公のモデルとして特に幼い男の子の間ではその名が絶大な人気を誇る、“竜騎士”と呼ばれたイシュレニア帝国軍のワーグ族の戦士、ヴァン・ラドゥールです。

おとぎばなしの中では無双の怪力自慢で気が優しい、少しドジなところもある愛されるキャラクターの彼ですが、興味深いことにこれまでに発掘された文献からは、その実際の人物像は何ともはっきりしていません。
情に脆く、義に厚い性格で、部下や帝国の民衆から慕われていた豪傑、とする記述もあれば、冷酷で無慈悲、突然忘我のごとく暴れだし戦場においては鬼神を思わせる戦いっぷりを発揮した、ともあります。
素直に解釈すれば、味方にすれば頼もしく、敵に回せばこの上なく恐ろしい、おとぎばなしの主人公に最適な、帝国に忠節を尽くしたまさに軍人の鑑と呼ぶにふさわしい人物だったと推察されます。
が、以下のエピソードから察するに、実際の彼の人生についてはそう単純ではないようです。

ラドゥール“白騎士”ワイルド将軍が裏切り者として出奔したあと、彼もまた将軍追走の任を帯び小隊を率いて帝都を離れます。
そして、逃走中の将軍を誰よりも先に追い込みますが、将軍との戦いの後、隊を残してしばらく行方不明となるのです。
一部にはワイルド将軍と共に帝国に反旗を翻したという、先ほどの評価を正面から否定するエピソードが残され、また一方ではワイルド将軍同様、アスヴァーンのミューレアス王女に操られて行動を共にしていた、とも言われ、行方不明だった間の彼の行動については例によって定かではありません。
アスヴァーンに一方ならない敵対心を抱いていたとされる、ワイルド将軍でさえも王女に操られたとするなら、ラドゥールもまたその意思に関わらず、女王の逃避行に随行させられた可能性は否定できません。
しかし、なんと彼は後に無事帝都に戻ったとされ、数は少ないですがその後も帝国軍で戦った記録が残されています。
一時的にとはいえ、本当に操られていたならなぜ彼だけその呪縛を逃れることができたのか、最近の有力な説としては、ワイルド将軍との戦いで深手を負い一時的に戦場から離れた村で保護されていた、とか、この行方不明の間の行動こそ彼の人となりを正確に知りうる手がかり、と学者間でも興味深い研究対象となっています。

また彼の代名詞である“竜騎士”という異名ですが、やはりといいますか、なぜ彼が“竜騎士”と呼ばれるようになったのか、その点については明らかになっていません。
ワーグ族といえば女性は筋肉質ながらしなやかな身体に大きく鋭敏な耳が、一方の男性は筋骨隆々とした体格と、やはり額の上に位置する耳、そして皮膚に覆われた角などが特徴ですが、ラドゥールの場合は更に一回りも大きな体躯で戦場を駆ける様がドラゴンの暴走を思わせた、とか、その上でドラゴンの形を模した鎧を好んで身につけていた、とか、おとぎばなしと同じく、本当にドラゴンの幼生を手懐けて共に戦場を駆けていた、とか、こちらも例に漏れず、信憑性の高いものから低いものまで、諸説存在しています。
私は中でも、彼もまた実は複数存在したといわれる“シンナイト”の一人で、“竜騎士”というのは彼の“シンナイト”としての別名だったのでは、という説が一押しなのですが……、学会でもあまりまともに相手にされていません。

おとぎばなしの中では、悪いモンスターを見事に退治して、金銀財宝を帝国に持ち帰る“竜騎士”ですが、残念ながら実際には、帝国滅亡時の戦乱の中で命を落としたとされる説が有力です。
様々な形で名を残すドグマ期の先人たちですが、帝国に尽くして戦ったラドゥールも、まさか後の世で子供たちに愛されるキャラクターになるとはさすがに夢にも思わなかったでしょうね。

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