 |
 |
 |
 |
| 宮部 |
「これからプレイするのを楽しみにしているんですが、今回の『ワンダと巨像』は前作『ICO』の世界とつながっているんですか?」 |
 |
| 上田 |
「確かに、そのように想像してもらってもいいなぁ、と思いながら創った部分はあります。でも、それがすべてではないんです。
我々は基本的に、『ICO』とはまったくの別物を創るつもりで取り組んできましたから」 |

 |
| 宮部 |
「それでも映像を見せていただくと、風や空、大地の雰囲気などが、やっぱり『ICO』と通ずるんですよね。
同じ一つの天体で繰り広げられている物語というか。きっと風の鳴る音も川のせせらぎも、同じ音色なのだろうなって」 |
 |
| 上田 |
「なるほど。僕たちは意識していないんですが、自然と滲み出てしまうのかもしれないですね。
霧の処理とか、光の加減とかに・・・・・」 |
 |
| 宮部 |
「『ICO』はそもそも、物語自体にいろんな解釈ができるゲームで、結論がひとつに決められていませんでした。
そこが何とも魅力的ですよね」 |
|
 |

 |
上田 |
「ゲームとはインタラクティブなものなので、ストーリーと自然に組み合わせることが難しいんです。
だからいっそ、解説的なものはどんどん省いてしまい、その代わりに雰囲気の演出で空間の密度を高めて、物語をプレイヤー自身に想像してもらおうと考えたんです。僕としては、物語よりもリアリティに感動してほしい」 |
 |
 |
| 宮部 |
「私、ゲームには冗舌なものと寡黙なものがあると思うんです。冗舌なゲームって、まず物語の土台を説明するのに大変なエネルギーを費やしている。
でも、『ICO』と『ワンダ』は、すごく寡黙ですよね」 |

 |
上田 |
「そうですね。もともと僕はゲームでノンフィクションがやりたかったんです。物語を押し付けるのではなく、プログラムの相互作用みたいなもので。
勝手にストーリーが進んでいくような・・・・・。ゲームの中ではそれが現実なわけですから」 |
 |
|

 |
| 宮部 |
「私はどちらのタイプのゲームも好きですけど、自分が“小説にしたい!”と思うのは、やっぱり寡黙なゲームなんですよ。
冗舌なゲームはすでに十分語られているので、活字として遊べる余地がないから(笑)」 |
 |
| 上田 |
「今回も、ワンダが倒そうとしている巨像が果たして悪なのかどうかすら、明確にはしていないんです。
プレイヤーそれぞれが物語に結論を出すことができるようにしたくて。これは『ICO』の時から変わらないスタンスですね」 |
 |
| 宮部 |
「う〜ん、ますます楽しみ。早くやりたい! まずは、頑張って仕事終わらせなきゃ(笑)」 |
|
 |

 |
 |
宮部みゆき みやべ・みゆき/1960年、東京都生まれ。大のゲーム好きとしてもしられる作家。
著書に『模倣犯』『理由』『ブレイブストーリー』『誰か』など多数。
上田文人 うえだ・ふみと/1970年、兵庫県生まれ。『ICO』に続き『ワンダと巨像』で、ディレクター・ゲームデザイナー・アートディレクターとして参加。 |
|
 |
|
 |
▲ページ上部へ
|
|
|