運命のショーケース! 【「イッシーのメジャー地獄道」 『MLB 15 THE SHOW(英語版)』プレイレポート#2】

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運命のショーケース! 【「イッシーのメジャー地獄道」 『MLB 15 THE SHOW(英語版)』プレイレポート#2】

PSブログ読者の皆さま、こんにちは。
SCE JAPANスタジオの『MLB 15 THE SHOW(英語版)』担当”イッシー”こと石立です。

2週間ぶりに登場しましたローカライズ担当者による『MLB 15 THE SHOW(英語版)』プレイレポート。
前回は、キャラクリエイトだけで終わるというまさかの展開でした。いや、それだけ本作のキャラクリエイトが熱いってことなんです。

今回こそ、試合の様子を紹介しますよ。

▲こいつが前回の作成した私の分身、Daisuke Ishidate選手。一番の特徴はヘアスタイルだが、普段は帽子で隠されている。

第2回「運命のショーケース」

前回のプレイレポートでは、『MLB 15 THE SHOW(英語版)』の目玉モードのひとつ「Road To The Show(以下RTTS)」をご紹介し、キャラクリエイト(選手作成)の手順をひととおりプレイした。

第2回の今回は、メジャー球団への入団には避けて通れない「ショーケース」をご紹介しよう。

ショーケースとは?

ドラフトでの指名のためにメジャー各球団のスカウト陣の前で新人同士が試合して実力を披露する、いわば御前試合。球団側による選手の才能評価である「Potential」が決まる、非常に重要な機会である。

もちろん現実では学生野球の有望株を1年以上かけてスカウトが観察し、記録を集め、評価してゆくわけだが、それを数試合に落とし込み、すばやく味わえるようにしたのが本作の「ショーケース」だ。

ショーケースの進め方

キャラ作成を完了すると、画面上に謎のメッセージが表示される。

▲謎のメッセージ。じつは下部だけを見れば内容は分かる。非英語圏者にも親切な仕様

英語がわからないと狼狽するかもしれないが、基本的なことは下部分の図にほぼ書かれているから安心してほしい。これはショーケースの進行を説明したメッセージで、ショーケースが以下の3ステップからなることを説明しているのだ。

①試合(PLAY BALL)……アマチュア選手として、ほかのアマチュア選手と3試合戦う。
②スカウト評価(GET SCOUTED)……スカウトに与えた印象を感じとる(毎試合後)。
③ドラフト(ATTEND MLB® DRAFT)……試合での成績に応じて、ドラフト会議で指名を待つ。

ちなみに、「①試合」でプレイする時間は投手と野手とで異なる。
投手の場合、先発投手は毎試合3回までで、抑え投手は毎試合1回のみ。
野手は3試合ともスタメンでフル出場だ。

基本的には、「①試合」で大活躍すれば、スカウトにも評価されてドラフトで上位指名されるのだが、毎回そう都合よく事が運ぶわけではない。

それに、あのメッセージには書かれていないこともあるのだ。

ただ、どれだけショーケースで失敗しようと、その後でがんばれば必ずとり返せる。マニアもうならせつつ、初心者でも楽しくプレイできるのが本作の特長。まずはプレイしてみるのがいいだろう。

実際にプレイしてみた

ということで、ここからは、前回作成したDaisuke Ishidate選手のプレイをたどりながら解説する。

▲バッティングヘルメットをかぶったDaisuke選手。まだ1試合もしていないのに、早くも帰りたそう。アンニュイな表情はファンを引きつけること間違いなしだ。

選手作成を完了すると、ショーケースの基本画面に移動する。

①はじめての試合……その前に

実は、ここでひとつ重大なポイントがある。
キャラクリエイトで作成した選手の能力を試合前に向上させておくことができるのだ。

もちろん向上させなくても試合はできるし、優れたパフォーマンスを見せることもできる。だが、スカウト陣の前でアピールできるせっかくのチャンスだ。少しでも有利になることは欠かさずやっておきたい。

▲これがショーケースのメニュー画面だ。左下の「TRAINING」 を選択するとトレーニングへ移行する。

ということで、試合前にまずはトレーニングで能力をアップしておくことに。このトレーニングで選手を成長させるのもRTTSモードの楽しさのひとつ。各能力の意味がわからない人は、日本語版オンラインマニュアルの「ATTRIBUTES」を参考にしてほしい。

Daisuke選手の能力だが、キャラクリエイトでの能力配分を反映して、速球系の球種しかないのに球速が遅いという状態になっている。

▲「4SFB(フォーシーム)」の数値が、コントロール>変化>球速となっているのが分かる。

だが、それより致命的なのは、「K/9(奪三振率)」が低いこと。これは、球を振ってもらいづらく、振ったときに空振りする可能性も低いことを意味する。いわゆる「打たせてとる」タイプの投手だということだ。まあ、他の数値だって高くはないのだが……。

【イッシーのワンポイントアドバイス①】———————————————————
RTTSモードでのトレーニング全般に言えることだが、いきあたりばったりで選手を成長させるよりも、自分がなりたい姿(理想像)を最初にイメージして長所を伸ばしてゆくことをお薦めする。

もちろん最終的には好みの問題だが、長所と短所がはっきりした選手は、どうやって弱点を克服するか工夫したり、うまくハマったときに本来の実力以上の成績が出せたりと、プレイしていて楽しい。

すべての能力が平均的な選手も弱くはないのだが、個性的な方が感情移入できる気がする。

実在のメジャー選手でも万能選手は少数派。一芸でメジャーの座を勝ち取ったものも多いのだ。
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――と、アドバイスでは書いておきながら、Daisuke選手の「K/9」を大幅に強化!

だって、三振とりたいんだもん!

▲弱点の「K/9」へ大量にポイントを割り振ってみるが、うーん、まだまだ低い。

②初めてのショーケース……そしてドラフト

ということで希望に満ちて始まったDaisuke選手のショーケース。

速球系なのに球速が遅いという投手でプレイしたことがあまりないので、どう投げたらよいのか確信はないが、速球系(4SFBと2SFB)でカウントを稼ぎつつ唯一の変化球であるスプリットでゴロを打たせる、もしくはスプリットと2SFBで追いつめてから4SFBで三振を奪う、というのが基本戦術になるだろう。

ベタだけど、ショーケースは相手もアマチュアだから通じるはず! そんな甘いことを考えながら初登板のマウンドへ向かうDaisuke投手。はたして、その結果は?

▲いよいよ開幕! Daisuke選手のRoad To The Show(栄光への道)がいま始まる!

▲試合前にコーチから指示を受けるDaisuke選手(前列右から2人目)。

▲マウンドの具合を確かめるDaisuke投手。心なしか不安げ。

【イッシーのワンポイントアドバイス②】———————————————————
毎試合前には投球練習/打撃練習が行なえる。これは、慣れてくるまで行なった方がいい。

本作の場合、この投球練習にも遊びの仕掛けがある。球種を選ぶとき球種名の上に表示される青いバーが球種ごとの「自信」メーターなのだが、投球練習でストライクゾーンに投げた球は「自信」がアップするのだ。

自信がアップすると、きわどいコースでも正確に投げやすくなり、また球速や変化が微妙に増して、相手に撃たれづらくなる。いわゆる、「今日は球が走ってますね」「今日は変化球のキレがいいですね」という状態だ。

逆に投球練習で投げなかったり、投げたけどストライクゾーンを外したりした場合は、その球種の「自信」が下がってしまうというリスクはあるが、「今日はストレート中心に投げたいから投球練習でもストレートを投げておこう」など、試合の戦略に合わせて「良いタマ」を変えられるのが楽しい。

もちろん、慣れてきたら設定を変更して試合前の練習をスキップすることも可能だ。(スキップのやり方はオンラインマニュアルの「SETTINGS」を参照してほしい)

▲投球練習風景。投手の場合は「READY」が満タンになるまでやるのが基本。
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さて、記念すべき第一試合だが、なんと出だしから三球三振! パフォーマンス評価(PE)も「21」と、併殺がらみ以外では、投手としては最高の点数を獲得!!

ちなみに、このパフォーマンス評価、試合後にもらえるトレーニングポイントに直接影響する。試合で活躍すれば球団の評価が上がるだけではなく、トレーニングをしてさらに強くなれるというわけだ。

▲このドヤ顔である。

調子に乗って、後続も三振にとったDaisuke投手だが、三番打者にクリーンヒットを打たれると、その後は、三振を奪えない。結局、打者10人相手に、被安打1本、三振3つという、球の遅い速球系投手としては、まあまあ納得の結果に。

スカウトにも認められ、「Potential」の評価が当初の「C」から「B」へと1ランクアップした!

▲勝ち投手にこそなれなかったが、なかなかの成績、トレーニングポイントもたまった。

正直、ちょっと調子に乗ってきたDaisuke選手(と私)。だが、ショーケース2試合目で思わぬ苦戦を強いられる。

初回、先頭打者を打ち取ったものの、二番打者以降にめった打ちされたのだ。さらにはキャッチャーがボールを後逸したり、アウトのタイミングなのに三塁からの走者にタッチできず追加点を許したりと、大炎上。正直、つらすぎて詳しいことは思い出せない。

その後、敵味方問わずすべての投手が炎上したので負け投手にこそならなかったものの、第1試合で「B」になった「Potential」も下降するだろうと覚悟したが、意外なことにスカウトの評価は「B」のままだった。キャッチャーがエラーしなければ最少失点で抑えられていたため、Daisuke投手の評価には影響しなかったのかもしれない。

▲トルネード投法で投げるDaisuke投手の雄姿。この後のことは覚えていない(本人談)。

そして、運命の第3試合。

初回、いきなりヒットを打たれたものの、そして、三番&四番打者にはあわやホームランという大飛球を打たれもしたが、2回と3回で五者連続三振! 弱い相手(下位打線)にはとことん強い! 人間としてはちょっとアレだが、プロとしてはアリだ

▲試合後に成績を振り返るDaisuke選手(右から2人目)。表情とは裏腹にご満悦。

3試合目にしてベストピッチを達成したDaisuke選手。第3試合目だけはスカウトの評価が分からないので、あの試合がどう評価されたのかを知るすべはない(それがドラフトのドキドキを高めてくれる)。だが、いくらなんでもベストピッチである。そこまで悪く評価されることはないだろうと、意気揚々とドラフトを待つ。

心中では、こいつはドラフトも期待だぜと思っていたのだが……。

なんと、2巡目でミネソタ・ツインズ(アメリカンリーグ・中地区)に指名された!
中地区かよ! 
西海岸でプレーしたいから、出生地を偽って西海岸生まれにしたっていうのに!!

せっかく指名してくれたのにと迷いもしたが、ここは心を鬼にして2年制大学へ進学することを決意。ツインズには断りの電話を入れた。

▲3試合終了後には、ドラフトの予想指名順位が表示される。2巡目指名は悪くないが……。

▲2巡目の4人目に指名されたDaisuke Ishidate。だが、ミネソタ州の位置も不明瞭だ。

▲進学するとトレーニングポイントももらえる(300ポイント)。

【イッシーのワンポイントアドバイス③】———————————————————
私は使わなかったが、実は意中の球団から限りなく確実に指名される方法も用意されている。ショーケースの3試合目を終えた時点ですぐにはドラフトへ進まず、右上の「SELECT TEAM」を選択するのだ。
そうすると、そのメジャー球団および系列のマイナー球団にいる自分と同じポジションの選手を見ながら、どの球団に指名してほしいかを選択できる。自分のポジションが不足している球団を探して、そこに指名してもらうといったことが可能で、いわば現実の指名交渉を非常に簡略化したものだと言えるだろう。

▲球団情報閲覧画面。なお、「TEAM SELECT」は、3試合目終了までは表示されないので注意。
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③2回目の挑戦

やはり西海岸でプレーしたいという思いが捨てきれず、大学進学を決意したDaisuke投手。あからさまな入団拒否でツインズには泥をひっかけたものの、やはり自分の実力も足りなかったことを反省する。

実はドラフト直前の「Potential」評価は「B」。有望ではあるものの、最優先で指名したい選手ではなかったのだ。

幸いなことに「Potential」の評価は大学進学した場合でも引き継がれる。2回目のドラフトに向けて少しずつでもスカウトの評価を高めるため、大好きな三振を捨てて、とにかく打たれないことを優先。その結果、第1試合、第2試合とも、被安打1におさえることができた。

その代償として三振もそれぞれひとつずつしか奪えなかったが、身の丈にあった投法がスカウトに評価され、ついに「Potential」は「A」に! あらゆる球団が欲しがるドラフトの目玉へと躍進を遂げた。

そして第3試合。ここでつまずくわけにはいかないと、いつも以上にせせこましい投球を心がける。

ストライクゾーンの境目で、球ひとつ分の出し入れを心がけ、一球一球、心をこめて捕手のミットへお届けする。「お・も・て・な・し」のような細心さでの投球術。セコいと言われても気にしない。胸を張ってセコさを極めてやるという気持ちで投じた初球をいきなり先頭打者に本塁打され、さらに2人目にはセンターへのクリーンヒット。下位打線相手の2回こそ、相変わらずの「弱いヤツには強い」小物っぷりを発揮して三者三振に抑えたものの、上位打線に回った3回は3連打されて1失点。昨年度よりも悪い成績となった。

だが、なぜか「Potential」評価は「A」のままで下がらなかった。これは……いけるかも?

▲「Potential」評価が「A」だから大物ルーキー。他人の評価しか信じられない悲しい男、それがDaisuke投手。

▲事前予想も「1巡目前半の指名」。やはり自分は大物なのだと確信する。他人の評価しか(以下略)。

④運命のドラフト

ついにやってきたドラフト当日。

事前の予想では1巡目前半の指名だとはいえ、また西地区以外の球団に指名されるのではと心がざわつく。いざとなったらまた大学進学という方法もあるとはいえ、進学できるのは2回まで。来年のショーケースで抑えられるという保証もないし……。

そして、ドラフト開始。

なんと、予想より早く、わずか3人目でDaisuke Ishidateの名がコールされた!
指名した球団は、アメリカンリーグ西地区のテキサス・レンジャース!
あの、ダルビッシュ有投手のいる球団だ。おまけに岩隈投手のシアトル・マリナーズとも同地区!

迷いなく契約書にサインする自分がいた。

▲全体の3番目! これは超高評価ですよ! 他人の(以下略)とか気にしない!

▲もちろんサイン。さっそくテンガロンハットを買いに走ったという。

――ということで無事に所属球団も決まったDaisuke Ishidate投手。次回は、マイナー球団でのDaisuke投手の苦闘をお届けしたい!

▲題して、「マイナー奮闘編」。お楽しみに!

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解説&豆知識:

ヘアスタイル……ヘアスタイルというか、ノーヘアスタイルというか……。

御前試合……「将軍・大名などの前で行う武術の試合。転じて,チームを運営する有力者が見ている試合。」(by 大辞林)

非英語圏者でも……とはいっても、北米の非英語圏者(日常生活ではスペイン語などの母語を使うが、簡単な英語くらいは読めるレベル)なんだろうなあ。

ほぼ書いてある……なぜ「ほぼ」が太字なのかは、レポートの続きを読めばわかる。

ドラフト会議……各チームへ選手を振り分けるために行う会議。MLBの場合、基本的にはひとつのチームだけが極端に強くならないよう、前年度最下位のチームから順に選手を指名してゆく。全チーム分が1回ずつ指名することを「巡(英語だとRound)」と呼んでおり、最初のひとまわりは「1巡目(1st Round)」、次は「2巡目(2nd Round)」と進む。ただし、トレードなどの代償として指名権を他のチームからもらえるなど特別なケースがあるため、必ずしも1巡ごとに全チームが指名するわけではない。

スタメン……「スターティングメンバー」の略。試合開始時点での出場選手のこと。

マニアもうならせつつ初心者でも楽しくプレイできる……スポーツゲームは、ほかのほとんどのゲームジャンルと違って、「そのスポーツは好きだけどゲーム自体は初心者」という人も購入してくれる可能性がある。なので、「メチャクチャうまい人」や「シリーズを10年以上遊んでいる人」と「生まれて初めてゲームする人」とを同時に楽しませなくてはならない。(あくまで理想は)

オンラインマニュアル……以下のURLからご覧いただけます。
 PlayStation®4版オンラインマニュアルはこちら
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球種……本作には20種類近くの球種があるが、ここではDaisuke Ishidate選手の持ち球(使用できる球種)だけざっくりと解説する。

・4SFB:ボールに逆回転を与えて落下し難くしたしづらくした(いわゆる「伸びる」)球。いわゆる速球系の代表格で、日本でいう「ストレート(直球)」の概念にもっとも近い。Daisuke投手の持ち球ではもっとも球速がある。

・2SFB:4SFBと同じ握りで、球の縫い目の向きを変えたもの。打者が打つ直前に少しだけ変化する速球。

・スプリット:正式には「スプリットフィンガード・ファストボール(SFF)」。人差し指と中指とで浅めに球をはさむことで、比較的速度を落とさず、打者が打つ直前に少しだけ落ちる。

三振がとりたい……ホントこれですよ。キモチいいんだもん。まあ、このあとのプレイで修正を余儀なくされてゆくのだが……。

プロとしてはアリ……冗談抜きで、弱いヤツを確実に抑えられることは好成績を残すうえで非常に重要。

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