『マインクラフト』の教育効果に専門家も驚嘆! 「Minecraft × Education 2015 〜こどもとおとなのためのMinecraft〜」レポート!

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『マインクラフト』の教育効果に専門家も驚嘆! 「Minecraft × Education 2015 〜こどもとおとなのためのMinecraft〜」レポート!

『マインクラフト』(以下『マイクラ』)は、サンドボックス型(砂場のように自由に遊べる)の「冒険・ものづくりゲーム」。木や土、鉱物、動物などすべてが立方体のブロックでできたこの世界では、ブロックを壊して素材を手に入れたり、ブロックを組み合わせて何かを作ったり、思いのままにものづくりを楽しめる。PlayStation®版なら手軽にマルチプレイができるので、仲間とひとつの世界に集まって協力してものづくりに励むことも楽しい。自由にものを作れる楽しさが話題を呼び、現在小学生を中心に『マイクラ』ブームが巻き起こっている。

近年では、そんな『マイクラ』に教育業界も熱い視線を注いでいる。こうした流れを受け、昨年に続き今年も『マイクラ』を使った教育を考えるイベント「Minecraft × Education 2015 ~こどもとおとなのためのMinecraft~」(主催:Minecraft × Education 2015 実行委員会、ICT/プログラミングスクール TENTO、早稲田大学グローバルソフトウェアエンジニアリング研究所、フジテレビKIDS)が開催された。8月8日(土)・8月9日(日)の2日間にわたり、早稲田大学西早稲田キャンパスにて行なわれた同イベントでは、楽しみながら学習できるワークショップ、教育関係者によるカンファレンスなどが多数実施された。中でも大きな注目を集めた「マイクラ部」の出張版ワークショップ「赤石先生のRedStone講座」の模様をお届けしよう。

■教育関係者も太鼓判! 『マインクラフト』で培う21世紀型スキル

8月9日(日)に行なわれた「赤石先生のRedStone講座」では、8名の小学生がPlayStation®4版『マイクラ』を使って”畑の作物を自動で収穫する装置”を作成。その模様を見ながら、多摩市立愛和小学校校長の松田孝さん、教育ITライターであり二児の母でもある神谷加代さん、早稲田大学グローバルソフトウェアエンジニアリング研究所所長の鷲崎弘宜さんが、教育効果に関する解説を行なった。

ニコニコ動画にてレッドストーンの使い方をわかりやすく教える動画を公開している、『マイクラ』愛にあふれた動画投稿者。「マイクラ部」部長としても活躍中。

多摩市立愛和小学校校長・松田孝さん。1人1台のiPadを全生徒に導入し、ICT教育に積極的に取り組んでいる。

教育ITライター・神谷加代さん。2児の母親としても、『マイクラ』の学習効果に注目している。

早稲田大学グローバルソフトウェアエンジニアリング研究所所長・鷲崎弘宜さん。研究者の立場から、ゲームを使った教育の可能性を語る。

自動収穫装置を作るには、「レッドストーン」というアイテムを使用する。レッドストーンは電気を通すワイヤーのような役割を果たし、ブロックと組み合わせることでドアを開けたり、ピストンで押したり、さまざまな装置を作ることができる。参加した小学生は試行錯誤しつつも、約1時間で装置を完成させていた。……と言うと簡単そうに聞こえるが、子どもたちは制作過程において論理回路、フリップフロップ回路などの高度な技術を駆使している。『マイクラ』を通じて、彼らは知らず知らずのうちにコンピュータサイエンスの知識を身につけていたのだ。

この様子を見て、感嘆の声を漏らしたのが鷲崎さん。「小学生がフリップフロップ回路を知っているとは驚きました。しかも『マイクラ』は、回路の世界に入り込めるのがユニーク。大学の研究では回路図を俯瞰することはありますが、回路の世界に入ることはできません。主人公目線で、ブロックに触りながら仮想体験できるのが面白いです」と感想を述べた。

また、松田さんと神谷さんも『マイクラ』によって問題解決能力、情報リテラシーなどの”21世紀型スキル”が身につくと高く評価する。松田さんは「今、教育現場では21世紀型スキルが重視されていますが、学校側が論理的思考を育てようとしても現実にはなかなかうまくいきません。『マイクラ』でこうした力が自然と身につくのですから、利用しない手はないと思います」とコメント。

神谷さんも「学校では課題解決型の授業を取り入れようという動きがありますが、『マイクラ』なら自然に学習できます。何か問題にぶつかったら、どうやって解決するかネットを活用して自分で調べる。友達に聞く。情報の取捨選択をする。『マイクラ』をプレイする我が子を見ていると、問題解決力が培われているように思いました」と語った。

やがて作物自動収穫装置を完成させた小学生たちは、装置の仕組み、工夫したポイントを発表。多くの観客を前に、臆することなくプレゼンテーションする姿も教育関係者の感嘆を誘った。「こんなに大勢の前で発表するとなれば、大人でも緊張します。その中で『こういう装置です』『私はこう考えました』と説明できるのはすごいことです」と、鷲崎さんも感心しきり。息子さんが『マイクラ』に熱中することを最初は快く思っていなかったという神谷さんも、我が子がプレイ動画を作り、みんなに披露しようとしている姿に感銘を受けたと語る。

一方、松田さんは、小学生がいきいきとプレゼンする姿を見て、従来のような教員から児童への一方通行型授業にはない教育効果を感じたようだ。「これからの教員は、児童の学びを助けるファシリテーターになる必要があります。学びの主体は子どもたち。教員のマインドセットを変えることが今後の課題になるでしょう」と熱弁をふるった。

公開ワークショップを終えて、3名の登壇者はいずれも『マイクラ』の教育効果を実感したようだ。

松田さんは、「テクノロジーが進化した現在、果たして学校が20年後に必要なテクノロジーを教えることができているか危機感を覚えます。本来は最先端であるべき学校が、時代遅れになっているように感じました。そんな中で我々教育関係者は何をすべきか。そう考えた時に、『マイクラ』のようなテクノロジーに可能性を感じます。今日は子どもたちの様子を見て、大きな刺激を受けました」とコメント。

神谷さんは、母親の立場から「ゲームは中毒性、エンタテインメント性が高くて、子どもたちの害になるのではないかと思っていました。でも『マイクラ』では、創造力、情報共有・発信力など今の時代にマッチした要素が詰まっています。ぜひ親子でいっしょに楽しんでほしいゲームです」と、ゲームに対する認識の変化を語った。

最後に、鷲崎さんが「この短時間で、これだけ多様な装置ができ上がったことに感動しました。参加した小学生も、お互いの装置を見て気づきがあったと思います。このように創造的で共有できる場は貴重。小学生だけでなく、高校生、大学生にも活用していきたいです」と絶賛。見学者からも大きな拍手が沸き起こった。

今回のイベントでは、この他にもさまざまなカンファレンスやセミナーが行なわれ、いずれも大盛況。PlayStation®Vita版の試遊スペースやグッズショップも、多くの親子で賑わっていた。なお、8月22日(土)には、武蔵野大学有明キャンパスで「マイクラキッズフェス」を開催予定。これから始める人も、すでにやり込んでいる人も、ぜひ会場に足を運んでほしい。

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