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【E3 2016】"恐怖"へと回帰する『バイオハザード7 レジデント イービル』開発者インタビュー

by PS.Blogスタッフ 2016/06/21

『KITCHEN』の正体は『バイオハザード7 レジデント イービル』

昨年公開され、大きな話題となったPlayStation®VRの技術デモ『KITCHEN』。E3 2016において、その"正体"が「バイオハザード」シリーズの新作『バイオハザード7 レジデント イービル』であることが明らかにされた。いよいよ解禁となった待望の最新作について、開発を主導する3人のキーパーソンに、E3 2016の会場で話を聞くことができた。


写真左から:中西晃史氏(ディレクター)、川田将央氏(プロデューサー)、神田剛氏(海外マーケティング担当・プロデューサー)



新しい「バイオハザード」はこれまでと違う?

──まずは最新ナンバリングタイトル『バイオハザード7』がVR対応になった理由を教えてください。

中西:今作では「ホラー」にフォーカスするというコンセプトがありました。そこからより没入感の高いアイソレートビュー(主観視点)の採用が決まって、それを受けてVRへの挑戦にいたったという流れです。もちろん、個人的にもVRをやってみたかったという気持ちもあります。

川田:ちなみにここで言う"VR"とは、PlayStation®VRというより、より広範囲な意味での"VR"。企画が始まったのは2014年2月頃で、まだProject Morpheus(PS VRの開発コードネーム)も発表されていない時期でした。

──なるほど。と言うことは、昨年公開されたPS VR向けの技術デモ『KITCHEN』は『バイオハザード7』ありきで作られたものなんですね。

中西:そうですね。『KITCHEN』は『バイオハザード7』のエッセンスを盛りこんだ技術デモ。「バイオハザード」シリーズのさまざまな要素がVRでどのように表現されるかを見せる狙いがありました。

──なるほど。ところで『バイオハザード7』発表後も、PS VR専用/対応コンテンツのリストに『KITCHEN』が掲載され続けているのが気になるのですが......。

神田:それについてはまだ多くを語ることができないんですよ。でも、少なくとも"何かの間違い"ではありません。なぜ残っているのか、ぜひ想像していただければ......。

──では、本編について話を聞かせてください。今回、デモを見る限り、従来作品と比べてアクション要素がかなり控え目になり、ホラー要素が強調されているように感じましたが。

中西:「バイオハザード」シリーズのキーフィーチャーは"恐怖"、"探索・謎解き"、"リソースコントロール"、そしてもちろん"戦闘"です。今回のデモではその中から恐怖と探索・謎解きにフォーカスしていますが、本編はその限りではありません。ちゃんとアクション要素も盛り込まれています。

神田:このデモが『バイオハザード7』の全てを語っているわけではないということはきちんとお伝えしておきたいですね。

中西:15分のデモプレイに全てを盛りこむのはやっぱり難しいので、一番伝えたいことに集中しました。プレイした方に「今回のバイオ、ちょっと違うね」と感じていただけるとうれしいですね。

バイオハザードは自ら革新していくことで長らく愛され続けてきた

──それらのキーフィーチャーの中から、恐怖を"一番伝えたいこと"としたのはなぜですか? アクション要素を強調した近作が好評な中、あえて変えるリスクを取った理由を教えてください。

中西:「バイオハザード」シリーズは、第1作目が1996年に生まれて以来、常に変化と革新を繰り返してきたシリーズです。そして、それが20年もユーザーの皆さんに愛され続けてこられた理由だと思います。

バイオの企画会議では、いつも当たり前のように「今回は、どんな新しいことをしようか?」というところから始まるんです。なので、今回の挑戦がシリーズにとって特異なことだとは感じていません。

ファンの方からは「今までのようなものをもっとたくさん遊びたい」というご要望もいただくのですが、20年もやっていると、その「今までのようなもの」が多岐にわたってしまい、全てのファンの方を満足させるのは事実上不可能になってきます。無理に全ての要望を満たそうとすると方向性がブレてしまうので。

それらを踏まえた上で、今回は、私自身が初めて「バイオハザード」をプレイした時に感じた"恐怖感"を、今、改めて皆さんに味わってほしいと考えて、ホラー感を強調することにしました。

──先ほど、その点を強調するために一人称視点に変更されたというお話がありましたが、それによってゲーム体験がどのように変わりましたか?

中西:そのあたりは現在もテストを繰り返しているところなのですが、先に挙げたキーフィーチャーに関しては思った以上に相性が良かったのではないかと思っています。一人称のおかげで没入感が高まるので、今回のデモでも、それは体感していただけたのではないかと思います。

それと、これは改めて強調しておきたいのですが、私たちは『バイオハザード7』でシリーズをリセットしたり、リブートするつもりは全くありません。いろいろな情報を伏せているのは、ホラーゲームを遊ぶときには情報を知らされていない方がより楽しめると思うからです。

──とは言え、どういう位置付けの話になるのかは教えていただけませんか。時代背景やキャラクターなどに全く関連性がないことに、不安を感じているファンもいるようですし......。

中西:『バイオハザード7』は、第1作目から『バイオハザード6』まで、スピンオフ作を含めて続いてきた世界観に位置付けられる作品です。体験版を上手にプレイすると見ることができるあるヒントが、今お話できる限界ですね。いずれにせよ、僕らはこのシリーズを80年続けるつもりですから、その点はご安心ください(笑)。

川田:やっと発表できた興奮で、だいぶ昂ぶっていますね(笑)。

神田:ただ、プレイし終わった方全てに「これはバイオだ」と思っていただける内容に仕上がっていることは保証します。ナンバリングタイトルに相応しい作品です。

──ナンバリングタイトルと非ナンバリングタイトルの違いとはなんでしょうか?

中西:ナンバリングタイトルに求められているのは、やはり「バイオハザード」のコアな体験をしっかり楽しめるものであることだと思います。

川田:あとは、革新、変革という部分にもしっかり人的であったり、時間的な意味合いでのコストをかけられるのは大きいですね。それによって、ブランド全体を引っ張っていく存在になるのがナンバリングタイトル。スピンオフ作品のシリーズが手を抜いているということはあり得ませんが、それでもやっぱり特別な存在だな、と思います。

中西:実は現行世代のゲーム機専用の新作を出せていないということが気になっていました。発表後のリアクションで「カプコン、ガチだな」と感じていただけたみたいで、うれしかったですね。

PS VRでバイオハザードの世界に没入してほしい

──『バイオハザード7』のフィーチャーであるVR対応について教えてください。カプコンとしても初の挑戦だったと思うのですが、やはり開発は難しかったのでしょうか。

中西:そうですね。VRがまだ発展中の、日進月歩で進化していく技術であるため、開発中も思いがけないことが起こったりしています。

──具体的にはどのようなことでしょうか?

中西:たとえば、従来作品では演出上、3D空間で隠していることがあるんですよ。モニタ上では後ろの方にあるように見えるものが、データ的には目の前にある、とか。こういったテクニックがVR環境ではバレてしまうので、その都度、修正をかけています。

川田:それとVRでは左右の眼に別々の画面を見せる事になるので、描画量が単純に2倍になってしまいます。その高負荷状態でフレームレートを維持することにも苦労しましたね。

──演出面でご苦労されたことはありますか?

中西:これまで多用してきた演出の一部をVRではカットしています。カメラを揺らしたりする演出をVRでやると、気分が悪くなってしまうことがあります。このあたりは、少しでも快適にプレイしていただけるよう、現在進行形で調整中です。

川田:我々だけでなく、ソニー・インタラクティブエンタテインメントさんともこまめに情報共有しながらベストな見せ方を模索しています。

──それではVR対応の最大のメリットはなんでしょうか?

中西:それはもう、圧倒的な臨場感ですね。"恐怖"にしても"探索・謎解き"にしても、"戦闘"にしても、全ての要素をVRが大きく盛り上げてくれます。個人的にはもうこれは外せないよね、と感じているくらいです。

川田:CGで作った架空のキャラクターから、本来は感じるはずのない存在感を感じてしまうほどの没入感が、本作のようなホラーゲームにはとてもマッチしていると思いました。

中西:キャラクターだけでなく、場所の存在感もこれまでとは別次元ですよね。蛾が目の前をよぎると思わず手で払ってしまったり......。

神田:プロモーション担当としても、ここまでのインパクトがあると、自信をもって強いメッセージングが行なえます。本当に怖いので、むしろそれをどう伝えれば良いのかに困ってしまうほどです(笑)。

──たしかに、VRにはどこまでが現実で、どこまでがゲーム世界か分からなくなってしまうほどの没入感がありますよね。デモプレイで鍋の蓋を開いたときに思わず悲鳴を上げてしまいました(笑)。

中西:あとは音ですね。サウンド面もVRにとっては非常に重要。これはVRに限ったことではありませんが、サウンドにもかなり力を入れています。

川田:デモの廃屋では、わざと足下に瓶や缶を転がしておくなどしています。足下を意識せずに探索しているとビンを蹴っ飛ばしてしまって、その音に驚かされるという仕掛けです。体感性が高いVRだと、こういった仕掛けが映えると思いました。

──それでは最後にファンの皆さんにメッセージをお願いします。

神田:やっと皆さんに『バイオハザード7 レジデント イービル』をアナウンスできました。まずは今後、デモプレイなどで"恐怖"を感じていただき、これからどうなっていくんだろうとワクワクしていただければと思います。

川田:『バイオハザード7 レジデント イービル』はシリーズ誕生20周年に相応しい大作として鋭意開発中です。ぜひご期待ください。

中西:とにかくようやく発表できたことをうれしく思います。発売まであと半年、全力を尽くしますので、どうかお待ち下さい。......発売日は絶対に延期しません!(笑)

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バイオハザード7 レジデント イービル

・発売元:カプコン
・フォーマット:PlayStation®4、PlayStation®VR
・ジャンル:サバイバルホラー
・発売日:2017年1月26日(木)
・予定価格:パッケージ版 7,990円+税
      ダウンロード版 7,398円+税
・CERO:審査予定

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