【PS VR】スリリングな疾走感と重厚なビートの融合。VRで加速する『THUMPER リズム・バイオレンスゲーム』

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【PS VR】スリリングな疾走感と重厚なビートの融合。VRで加速する『THUMPER リズム・バイオレンスゲーム』

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『THUMPER リズム・バイオレンスゲーム』がもたらす新感覚のゲーム体験とは?

好評配信中のPlayStation®4ダウンロード専用タイトル『THUMPER リズム・バイオレンスゲーム』(以下、『THUMPER』)。世界中のゲームメディアから注目され、受賞およびノミネートされた部門数は25以上。日本では2015年に開催された第19回文化庁メディア芸術祭のエンターテインメント部門で優秀賞を受賞するなど、発売前から大きな注目を集めていたタイトルだ。

『THUMPER リズム・バイオレンスゲーム』リリーストレーラー

プレイヤーはメタリックな甲虫姿の「スペースビートル」となり、ビート(障害物)や急コーナーが次々と迫りくるレールを猛スピードで疾走。タイミングに合わせてボタンを押すというリズムアクションゲームでおなじみのシンプルな操作性ながら、スリリングな疾走感と荒々しく重厚なビートが融合し、視覚と聴覚に新鮮な刺激をもたらす”リズム・バイオレンスゲーム”となっている。

さらに、本作はPlayStation®VRに対応しており、「スペースビートル」の疾走感と、独特のサウンドとビジュアルに支配されていく体験を没入感たっぷりに味わえる!

※クリックすると拡大します。

リズムゲームとアクションゲームの融合──開発スタッフインタビュー

『THUMPER』はいかにして生まれたのか。開発元であるDroolのMarc Flury氏とBrian Gibson氏が語る”リズム・バイオレンス”の意味。

──『THUMPER』のゲームプレイコンセプトと、「リズム・バイオレンスゲーム」とした理由を教えてください。

Brian:まだプレイしたことがない人たちに、このゲームがどんなゲームなのか伝えるには”リズム・バイオレンス”という言葉がベストだと思ったんです。『THUMPER』を通して僕たちがやりたかったのは、リズムゲームにおいての最高のクオリティをアクションゲームの最高クオリティと融合させることでした。そのためにも十分なスピード感とバイオレンス感が得られるよう、リズムゲームプレイをシンプルにしました。僕たちにとっても新しいチャレンジだったので、とてもエキサイティングでした。

──『THUMPER』の世界観について解説をお願いします。なぜプレイヤーキャラクターが「スペースビートル」の姿であり、あのデザインはどのような考えで生まれたのでしょうか。

Brian:『THUMPER』の世界観は、テクノロジーでもバイオロジーでもなく、どちらかというと”発熱時の夢”とか”幻覚”に近いものです。なので、車とか宇宙船といったような見たことがあるようなものは使いたくなかったんです。スペースビートルはアイコニックであり、不思議で新しいと思いました。

──PS VR対応タイトルとなった経緯を教えてください。

Marc:『THUMPER』の制作を始めたのは2009年でした。そのころはまだVRはファンタジーの話でした。でも、VRについての興味が増すにつれ、このタイトルでVRにトライしないわけにはいかないと思ったんです。正直なところ、当時は面白いゲームになるか、そもそもVRでプレイできるものになるかもわからなかったのですが、最初の技術的なところを終わらせたとき、VRとの相性の良さにすごく驚き喜びました! 僕達はラッキーだったんですよね。時には技術と時代の流れが味方になってくれるものです。開発スケジュールとVRのローンチが上手く重なったことは、僕たちにとってすごく幸運なことでした。

──VR対応の企画段階において、『THUMPER』のゲーム体験がどのように変わると予想していたか、また実際に試してどう感じたかをお聞かせください。

Brian:初めのころは、もしかしたらこのゲームにはVRはちょっとToo muchかなと思いました。プレイして気持ち悪くなっちゃったりしないかな、と。だけど実際にやってみて、全然そんなことはないとわかって驚きました。それどころか、VRによって『THUMPER』はさらに遊びがいのあるゲームになると感じました。根本的なチャレンジのひとつであったスペースでの合図の位置を把握することも、より簡単になったし、フレームレートが高いおかげで、ハイスピードで物が動いていてもつねに視界がクリアでした。ボスもより大きく怖く見せることでスケールを大きくできたので、この作品はVRにすごく向いていたと思います。

──VR対応にあたり、こだわった点や苦労された点があれば教えてください。

Marc:僕たち2人にとっての一番のゴールは”シンプルさ”でした。ゲームプレイはわかりやすく、コントロールもボタンひとつにアナログスティックひとつ、とシンプルにしました。シンプルなゲームこそアイコニックでパワフルなものになると思います。もちろん、時にはシンプルさとは何を意味するのかと戸惑い、ゲームの方向性を決めるうえで意見がぶつかることもありました。どのようにゲームプレイを紹介するか、どのようにプレイヤーに伝えたいかという点についても、ミニマリストなアプローチを採ることにしました。なので、ゲーム内のテキストや説明も少なくしています。プレイヤーが戸惑ったり混乱したりすることなく、いかにゲームをシンプルにするか、という点は時間をかけて追求しました。

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──発売後、どのような反響がありましたか?

Marc:反響は良かったと感じています。多くのプレイヤーにとって初めてのVR体験が『THUMPER』だったということを聞き、すごく光栄でした。多くの評論家やプレイヤーがゲームを理解し評価してくださいました。何年も孤立してやってきたことが、こうやって実際にみんなで共有する文化の一部となるものをつくりあげることができたと、安心できました。自分たちだけじゃないとわかってよかった。でもそれと同時に、大胆であり新しいものにするために、アーティスティックな映像のクオリティーには妥協したくありませんでした。なので、正直に言うと、ネガティブな意見を読むことも面白かったです。できるだけ多くの人にゲームをトライしてほしかったけれど、すべての人に向いているゲームではないので、好きじゃないって人がいることは、ナチュラルなことだと感じています。

──DLCやバージョンアップなど今後の展開があれば教えてください。

Marc:実は先日新しいアップデートをリリースしました! このアップデートにはPlayStation®4 Pro対応の改善が含まれています。あと、PLAY+モードも追加されています。この新しいモードでは、ゴールドのビートルになって、さらに速くチャレンジングなゲームが楽しめます!

──PlayStation®ユーザーにメッセージをお願いします。

Marc & Brian:80年代にアメリカで育った僕たちにとって、当時の日本のクラシックゲームの数々は、自分たちでゲームを作りたいと思わせてくれるきっかけを与えてくれました。90年代には『パラッパラッパー』『Rez』『ギタルマン』など革命的なPlayStation®リズムゲームが出てきて、音楽とゲームの新しい可能性に気づかされました。7年かけて制作した『THUMPER』を、やっと日本のPlayStation®ゲーマーのみなさんにお届けすることができて本当に嬉しいです。

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もっと速く! もっと遠くへ! もっと!”──飯田和敏氏からのスペシャルメッセージ

2015年の文化庁メディア芸術祭エンターテインメント部門の審査員を務めたゲーム作家・飯田和敏氏から寄せられた熱いメッセージをご紹介しよう。

これほどエネルギーに満ちた作品は滅多にない! 

何年たっても色褪せることがない『時計仕掛けのオレンジ』や『仁義なき戦い』に匹敵する強烈なパワーを『THUMPER』は放出している。

ゲームを起動。過剰なビジュアルエフェクトと過激なオーディオによって、さっきまでの日常が瞬間的に吹っ飛んでいく。この世界に存在する自分は人間ではなく、超高速で宇宙空間を突き進む鋼鉄の甲虫だ。

カフカの『変身』、日野日出志の『毒虫小僧』、クローネンバーグの『ザ・フライ』が描いてきた、個の犠牲に強いる世界の不条理と、その葛藤。これは近代以降の社会が持ち越してきた問題だが、『THUMPER』において問答無用のスピードで置き去りになる。

そして、無限のサイケデリアに突入していく感覚は、80年代初頭のアニメーション映画の怪作『Heavy Metal』と通底する。宇宙鋼鉄甲虫のギラつく質感が「ヘビー・メタル」の本来的な意味、自由を求める精神を体現している。もっと速く! もっと遠くへ! もっと!

知覚の歪みの反復の果てに、やがて到達するこの世界の深奥。そこには何者かの「顔」が浮遊している。「顔」は私たちが彼方に置き去った葛藤の化身だ。自らの歪んだポートレイトをリズム・バイオレンスの力で破壊せよ!

また、『THUMPER』はインディゲームの世界的コネクションにおいて初期の段階から注目を集めていた。日本でも「BITSUMMIT」や「東京ゲームショウ」などで開発バージョンのデモンストレーションを行なっている。彼らは世界中を旅をしながら、この作品を作ってきたのだろう。様々な都市で出会った人々と対話しながらこのゲームをチューニングしてきた。一時期は、アメリカで最もクレイジーな轟音を鳴らすロックバンド「LIGHTNING BOLT」のホームページにバンドのツアースケジュールと『THUMPER』のフェス出展が併記されていた。『THUMPER』開発者のひとりが「LIGHTNING BOLT」のベーシストなのだ。

ドラムとベースというミニマムな形態のこのバンドの演奏はステージ上ではなく、観客がいるフロアーの真ん中で行なわれることが多い。2016年2月に六本木のクラブで行なわれた文化庁メディア芸術祭のイベントでは、壁への全面投影とライブ用PAを用いて『THUMPER』のプレゼンテーションが行なわれた。ゲームにそれほど関心を持っていなかった観客たちをも巻き込みながら、ものすごい高揚感を生み出していたのが印象に残っている。それから8ヶ月。ついに完成したこのゲームをプレイすることができるようになった。しかもVRモードという強力過ぎるおまけ付きで。

つまりはこういうことだ。『THUMPER』はビジュアルとオーディオ、ロックとゲーム、クリエイターとプレイヤーが同じ地平に立ち、それらをリズム・バイオレンスの名において荒々しく同期させる。様々な空間にカオスのエネルギーが蓄積されていく。これが新しい宇宙を生むための基盤となる。ビックバンはいつか起こる。今を、そして次のステージをサバイブするために、すぐにダウンロードするべきだ。

飯田 和敏 (ゲーム作家/立命館大学映像学部教授)

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極上のトランス感覚を体験!──プレイインプレッション

PS.Blogスタッフふたりによるプレイインプレッション。時間を忘れてしまうほどにのめり込む、新感覚”リズム・バイオレンスゲーム”の魅力とは?

バイオレンスなサウンドとビジュアルに身をゆだねる快感!

ボタンを押すリズムと重厚なサウンドはもちろん、レール上に次々と現れる障害物やコーナーといったビジュアルが見事にシンクロ。アナログスティック、もしくは方向キーと×ボタンひとつというシンプルな操作も相まって、直感的なゲームプレイによる高い没入感を味わえる。ゲームに慣れてくると状況に合わせてボタンを押す手が勝手に動くようになり、まるで自分がレール上を突き進むだけの存在になったようなトランス感にひたれるのが気持ちいい。

また、”リズム・バイオレンスゲーム”の名に恥じない難易度の高さも、本作の大きなポイント。序盤のステージは楽に突き進んでいけるものの、中盤から後半にかけての難易度は高めで、まさにバイオレンス! ただし、それでもリズムや障害物などの出現パターンを覚えてしまえばいいうえに、やられてしまってもテンポよくリトライ可能。むしろこの難易度が、ステージクリア時に極上の達成感を味わえるスパイスとなっている。

そして本作最大のポイントは、やはりPS VRに対応していることだろう。VRヘッドセットを装着してプレイすると、ただでさえ高い没入感やトランス感がさらにパワーアップ! 幻想的な空間が視界いっぱいに広がることはもちろん、レールが自分の真下にまであることで、本当に自分がレールの上を疾走しているような気分に。

連続コーナーを抜けていくときは、自分のすぐ脇を猛スピードで壁が通り過ぎていくスリルを満喫できるうえ、「カキン! カキン!」という金属的な衝突音が実に心地いい。各ステージに出現するボス”狂気の首”の迫力も通常のモードとは段違いで、VRモード初プレイ時に遭遇した時はその姿に見入ってしまい、コーナーに激突……。さて、それではリベンジだ! と、やめ時が見つからないほど、のめり込んでしまった。通常のモードでも魅力的なゲームに違いないが、未体験の人はぜひVRモードでのプレイをお試しあれ!(PS.Blogスタッフ・岩下)

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VRモードを熱烈推奨! “ゾーン”に入る感覚がたまらない!!

PS VR対応タイトルである本作。独特のサウンドとビジュアルに没入していく感覚は通常モードでも楽しめるが、VRモードでプレイするそれは何倍にも強く感じられた。ゲームの中に入って「スペースビートル」と同じ視点で突き進む疾走感は、実際に試してみると想像以上に鮮烈だ。

障害物となって迫るビートや連続コーナーに合わせ、リズムを刻むように操作すれば、重厚でメタリックなサウンドが奏でられていく。この猛スピードで駆ける「スペースビートル」と一体化したようなトランス感覚が本作の醍醐味になっているが、続けるうちに集中力がどんどん研ぎ澄まされていくのが気持ちいい。一流のアスリートが極限まで集中することを”ゾーン”に入るというが、一流でもなければアスリートでもない自分もその領域に足を踏み入れた気分になれる。

こうした感覚を得られるのは、VRでの高い没入感とともに、本作の開発者のひとりでありアメリカのノイズ・ロックバンド「ライトニングボルト」のメンバーでもあるブライアン・ギブソン氏が担当する独特のサウンドも影響していると思う。一般的なリズムゲームはポップな音楽に合わせて口ずさみながらプレイするものが多いが、本作のサウンドは妖しさとスリルを感じるビートが基本。スピード感にあふれながらも、淡々と体を刻むリズムが、ゲームプレイにのめり込ませていくのだろう。

ちなみに本作は、ステージクリア時に「次のステージへ」といった選択肢がなく、ゲームオーバー時の「リトライ」という入力もない。メニューを呼び出して自分で止める以外は、自動的に次のステージへ進み、あるいはチェックポイントから再開される。いったん集中し始めると無意識のうちに続けてしまうので、夜ふかしや遅刻にはくれぐれもご注意を!(PS.Blogスタッフ・松田)

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THUMPER リズム・バイオレンスゲーム

・発売元:Drool
・フォーマット:PlayStation®4
・ジャンル:リズムアクション
・配信日:好評配信中
・価格:ダウンロード版 販売価格 1,999円(税込)
・プレイ人数:1人
・CERO:A(全年齢対象)

※ダウンロード販売タイトル
※PlayStation®VR対応

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『THUMPER リズム・バイオレンスゲーム』公式サイトはこちら

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