南條愛乃×マイディーの『FFXIV』対談――2人のマイディーが語るエオルゼアの魅力【特集第3回/電撃PS】

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南條愛乃×マイディーの『FFXIV』対談――2人のマイディーが語るエオルゼアの魅力【特集第3回/電撃PS】

特集第1回で紹介したTVドラマ「ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん」(以下、光のお父さん)で、ゲームパートのマイディー役を演じたのが、人気声優の南條愛乃さん。南條さんはもともと大の『ファイナルファンタジーXIV(以下、『FFXIV』)』好きとして知られており、『FFXIV』を題材にした、毎週金曜日配信のWebラジオ「エオルゼアより愛をこめて」(以下、あいこめ)のメインパーソナリティーとしても活躍しています。

そして、ドラマの原作となったブログ「一撃確殺SS日記」の管理者であるマイディーさんも、サービス開始時から『FFXIV』を遊んでいるベテラン冒険者。

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特集第3回となる今回は、このお2人を招き、『FFXIV』にハマったきっかけや普段のプレイスタイル、『FFXIV』ならではの魅力などを存分に語っていただきました。

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――まず最初に、お2人が『FFXIV』を知ったきっかけを教えてください

南條愛乃さん(以下、敬称略):昔、渋谷ヒカリエで『FFXIV』の宣伝をしていて、それを見たのがきっかけですね。柱に広告が貼ってあったり、映像とかもあって、そこでファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア(以下、新生エオルゼア)の映像を初めて見て知ったんです。その前も宣伝を見たことがあって、存在は知っていたんですが、そのときはオンラインゲームだというのを見て「オンラインか~、じゃあ『FF』シリーズだけどやらなさそうだな」と思っていたんですよ。その後ヒカリエで実際の映像などを見て興味を持ち……発売日からはすでに始めてましたね(笑)。

マイディーさん(以下、敬称略):アーリーアクセスではなく、普通に始めたんですか?

南條:そうですね。MMORPG(多人数参加型オンラインゲーム)というのは初めてだったので、アーリーアクセスというシステムがあることを知らなかったんです。オフラインゲームの、すべてが入った状態のゲームしか知らなかったので、遊びながら新しい要素が追加されるってことも知らなかったくらい。パッチとか拡張パッケージとか、シーズナルイベント(季節イベント)が開催されるということも知らなくて。一番最初にあったイベント”紅蓮祭”の時期も、『FFXIV』自体は遊んでたんですけど、イベントに気づいてなかったんです。ログイン画面に「紅蓮祭開催中!」みたいな表示が出てても、「へぇ~、そんなお祭りがどっかでやってるんだな~」みたいな(笑)。

マイディー:「私には遠い世界なんだ」みたいな(笑)。

南條:そんな感じです! すべてが終わった後にフレンドから「耐熱装備(※)もらった?」って聞かれて、「なにそれ?」みたいな反応をしてました。「このあいだまでやってたじゃん」って言われて初めて、「あれってゲームの中の話なんだ!」って気づきましたね。
※ いわゆる水着コスチュームのこと

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マイディー:僕は『新生エオルゼア』になる前、2010年リリースの『旧FFXIV』時代からプレイしてたんですけど、きっかけは『旧FFXIV』のベンチマークでした。なんせ『ファイナルファンタジー』ですし、オンラインゲームで世界に向けて開発しているとなったら、これはもう日本の代表作になるハズだと思って、ものすごい高いテンションでβテストに登録しました(笑)。ベンチマークでは、水しぶきがブワーッと上がったりして、とにかく綺麗で驚きましたね。じつは僕、最初ララフェル(※)の男キャラだったんですよ。
※ 3頭身ほどの小柄な種族

南條:えっ、そうなんですか!?

マイディー:今のマイディーはもともとサブキャラで、たまにブログに載せる程度だったんですけど、友達に「あのネコミミのほうがいい」って言われてしまって。「それじゃあ……」っていう感じで、それ以来こっちになりました(笑)。

南條:最初ララフェルだったってブログに書いてありましたっけ?

マイディー:たしか書いてなかった気が……。

南條:マイディーさんのブログの『FFXIV』記事は全部読んだんですけど、どこかに「キャラどうしよう」って書いてあった気がするんですよ。あれはそういうことだったんですね。

マイディー:全部読んだのはすごいですね。僕も読み返したことないのに。読もうとも思わない(笑)。どれくらいかかりました?

南條:移動中とかにちょいちょい読み進めて、数カ月単位でかかったと思います。(笑)。やることがなかったりすると、ついついツイッターとか見ちゃったりするんですけど、その時間をマイディーさんのブログを読むことに使ったほうがいろいろ知れるな~と思って読んでましたね。

マイディー:今は『FFXIV』の記事だけでも1000越えてますからね。自分でもよく続いてるなと思います。

南條:毎日更新ってすごいですよね。私は年に数回くらいなんじゃ……ってくらいの頻度なので。

マイディー:だから更新されたときは正座して読んでますよ。「ご更新いただいたんですね!」って(笑)。

南條:ブログを更新するとツイッターがざわめくんですよ。「明日、雪ですか?」みたいにも言われるし(笑)。だからマイディーさんは尊敬してます。ブログを始めてから8年ですよね? 1つの記事を書くのに時間ってどれくらいかかるんですか?

マイディー:2時間半くらいですね。長いと2~3日かかります。

南條:2~3日! 内容を練る時間なども含めてですか?

マイディー:そうですね。「光のお父さん」や「光のぴぃさん(※)」とかは1週間かけて書きつつ、毎日の更新もしつつっていう感じでした。
※ TVドラマ「光のお父さん」ができるまでの経緯を描いた番外シリーズ

南條:すごいなあ。なんかもう作品と言ってもいいですよね。

マイディー:ほかにやることないのか? って感じですよね(笑)。

南條:でもマイディーさんの記事を読んで『FFXIV』を始めてる方も多いと思いますよ。

マイディー:そうであれば本当にありがたいですね!

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――ドラマ「光のお父さん」で、ゲーム内のマイディーさんの声に南條さんを……というのはマイディーさんご本人のリクエストだったんでしょうか?

マイディー:そうですね。僕はずっと「あいこめ」を聴いてまして、その中で「光のお父さん」について触れてくれたんです。その際に、自分と同じような遊び方をしている人がいるし、同じような気持ちで遊んでいる人がいるのがうれしかった、と言ってくださったんですよ。やっぱり声には気持ちが反映してくると思うので、自分と同じ気持ちの人だったら間違いないかなと思って、お願いしました。

南條:ありがとうございます。

マイディー:お願いしたときは、マイディーの声と、あるちゃんの声と両方でトライアルしてみようという感じだったんです。じつは、プロデューサーのぴぃさんからメールをもらったとき、あるちゃんの声がめちゃめちゃかわいくて、南條さんにはあるちゃんをお願いしようかという場の空気を感じ取ったんです。個人的に「それは困る!」と思ったので、サンプルボイスをもらった瞬間にセリフの秒数を測って、リップシンクの動画を録って、ものすごい速さでパイロットムービーみたいなものを作り、サンプルボイスをもらった1時間後くらいにぴぃさんに送ったんです(笑)。

南條:そんなに早く(笑)!

マイディー:あのときの僕の仕事の早さはすごいなと今でも思います。それを聞いたときに局のプロデューサーの方やぴぃさんは「これは原作者からの無言の圧力に違いない」と思ったでしょうね(笑)。

南條:そうだったんですね。

マイディー:でも本当にお願いしてよかったと思います。ブログにも書きましたが、本当にブログを読み込んでいただいていたので、そういうところから出てくる「チェストー!」というセリフもそうですし、アドリブとかの気持ちも入っていて、バッチリだなと思いました。

南條:よかった~。ありがとうございます。思わぬところであるちゃんも褒められていたとは……。

マイディー:めちゃくちゃかわいかったです(笑)。

南條:あるちゃんかわいいな~と思いながらブログ読んでいたので。

マイディー:あるちゃんのほうがよかったですか?

南條:いやいやいや(笑)。マイディーさんをやらせていただいて本当によかったです。マイディーさんのブログは、このお話をいただく前から吉Pさん(吉田直樹プロデューサー兼ディレクター)から教えてもらっていたんですよ。確か初めて「あいこめ」にゲストで来てもらったときに軽い食事会があって、プレイヤーさんたちの書かれているブログや、マンガなどの話になったんです。そこで吉Pさんに「光のお父さん」の話を教えてもらって読み出したのがきっかけですね。なので最初は「光のお父さん」を読んでから、ほかの『FFXIV』の記事も気になり、イチから読み出しました。『旧FFXIV』時代の話もおもしろそうに書いてらっしゃって「いいなぁ~」って思ってました。

マイディー:あれは、『旧FFXIV』から去っていった人たちに、いつか悔しい思いをさせてやろうと思って書いてましたね。半分恨みでできてます(笑)。

南條:執念を感じましたよ。ブーツ作る話めちゃ長いし(笑)。

マイディー:それくらいしかすることなかったんですよ、旧時代(笑)。

南條:でもそれが、その世界で生きてるって感じがして私は好きだったんですよ。おもしろいことを自分で見つける、みたいな。クルザスの景色が今のクルザスと違うとか、今の『FFXIV』で過去のエーテライトの跡があるとか、その昔の姿を見てみたかったな~と思いますね。

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マイディー:たしかに、それは僕のなかでも『FFXIV』ライフの財産だなと思います。ひどかったはひどかったですけど、それが逆に今となってはよかったというか。

南條:今も、イディルシャイアとかパッチあたるたびにどんどん修復されているじゃないですか。それも今しか見れないものなんじゃないかなと思って、スクリーンショットを撮ったりとかしてますね。

マイディー:今しか見れないものを~っていうのは、明らかに時代の終焉で味をしめてますね(笑)。でもぜひそれを続けていってほしいです。今って白い下着があるじゃないですか。昔の下着ってカミーズとパンタレットしかなくて、しかも耐久度があったんですよ。攻撃を受けると耐久度が減っていくんですが、そのスピードもかなり早くてすぐ壊れちゃってたんですね。修理しようにも、脱がないと修理できなかったんですが、替えがないと脱げないんですよ。スタート直後って、誰も替えの下着なんて持ってないので、あの当時の冒険者は全員耐久度ゼロのパンツで冒険してたんです。

南條:ボロッボロのパンツを履いた冒険者(笑)。

マイディー:僕はそこに目を付けてパンツ屋さんを始めたんですけど、ものすごく儲かりました(笑)。壊れてるとステータスもちょっと落ちちゃいますから。だから、替えのパンツをカバンに入れておかないと不利なんですよ。

南條:ある意味リアリティがある。

マイディー:そうなんです。だから遠出するときは、「お弁当持った、武器の替え持った、替えのパンツ持った」みたいなチェックが必要で。

南條:それはそれで楽しそうですね(笑)。

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――普段はどんなプレイスタイルで『FFXIV』を遊んでいるんですか?

南條:私は「すごい高い山があるらしいから行って飛び降りてみよう!」みたいに、友達と一緒に出かけていることが多いです。飛び降りるときに、みんなで花火を持って落ちてみたり。それを下からうまくスクリーンショットに収められるか……とか。ダンジョンに行くにしても、普通に敵を倒しながら行くよりも、例えば弱い装備で行ってみようとか、全員同じジョブにして行ってみようとか、そういう遊び方が多いですね。戦闘中心で遊ぶフレンドもいるので、レイドなどの高難度コンテンツにも行かないことはないですけど、たまに駆り出されて行くくらいで。「いたら勝てるから」って言われて誘われるんですけど、「いなくてもいいってこと!?」ってそれはそれで複雑な気分に(笑)。

マイディー:きりんちゃん(※)と仲よくなれそうですね(笑)。
※ FC「じょびネッツァ」メンバーの1人。天真爛漫なララフェルのナイト。「にゃんにゃんぷー!」の掛け声はドラマでも再現された。

南條:本当ですか!? うれしいですね。じつは自分で遊びを考えるのは苦手なんです。昔に初めてフレンド登録した人がそういう遊びを見つけるのがすごい上手な方で、その人がやってたことを真似している、という感じなんですけど。マイディーさんのブログを読んでいると、じょび(※1)の方たちってそういう遊びを見つけるのうまいですよね。FC(※2)内でサスタシャ(※3)ダッシュしたりとか、クイズ大会やったりだとか、おもしろそうだな~と思っていつも見ています。
※1 マイディーさんがリーダーを務める『FFXIV』のFC「じょびネッツァ」のこと
※2 フリーカンパニー。『FFXIV』内でプレイヤーが創設できる団体
※3 「天然要害 サスタシャ浸食洞」。一番最初に挑めるようになるダンジョン

マイディー:上手というか、やってみておもしろくなかった企画は書いてないだけで(笑)。僕は人と話している時間が好きなので、たまり場に行って話をしたりとか、誰かの悩みを聞いたりとかしていることが多いですね。そういうとなんか長老みたいですが、みんなすぐ相談に来るんですよ。

南條:なんとなく、相談したくなる気持ちはわかります。

マイディー:真剣な悩みが多くて、無下にしたらかわいそうだなと思って聞いているうちに、それが楽しくなってしまって。その後の報告にも来てくれたりするので。光の戦士なのに何をしているんでしょうね……心の光の戦士みたいになってます。

南條:マイディーの相談室みたいな施設を開けそう(笑)。

マイディー:あとは金策がてらに”宝の地図”をやったりもします。僕も南條さんと同じく、あまりガッツリとは戦闘に行かないタイプなので。行ったら行ったで楽しいのはわかってるんですけどね。うちでも「みんなでレイドでも行こうよ」ってなったとき、「じゃあこういうルールを作ってやっていこうよ」っていう提案することが多いです。ただプレイするだけじゃなくて、そこに何か意味を見出したいというか。僕らが実際にアレキサンダー(※)とかでやったのは、予習なし&自分たちで攻略wikiみたいなのを作って、自分たちで集めた情報だけでクリアを目指すというのをやっていました。
※ 高難度のレイドコンテンツ「機工城アレキサンダー」シリーズ

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南條:それ一番楽しい遊び方ですよね! 私も行くならそうしたいな。

マイディー:手間はかかりますけど、ただクリアするだけだったらもったいないというか。おいしい果実があるなら残さず食べたいんですよ。自分たちで味付けしながら。

南條:「なんで今全滅したんだろう」みたいな話をするのも楽しいですし、1つずつ自分たちの力で攻略していく感じは楽しいですよね。教科書どおりみたいにプレイすると、確かにクリアはできるんですけど、ちょっともったいないなとは思います。

マイディー:僕らはみんなで悩みながら進んでいるのが楽しいので、極端な話クリアできなくてもいいんですよ。

――「光のお父さん」の最終決戦の場にもなった”大迷宮バハムート:邂逅編”ですが、これも「光のお父さん」の企画の前に、皆さんで挑戦したのでしょうか?

マイディー:そうですね。当時は、俗にいう”絆ブレイク”という言葉があって、あの大迷宮に行くと、ことごとく友情を潰され、バラバラになるらしいという噂みたいなものがありました。だからこそ、あえてそこに挑んでみる自分たちが、あまりにもかっこよく見えたんですよ(笑)。バハムートを楽しくクリアすることを目標に続けていました。FCメンバーで行くんですが、この日は〇〇さんが来れないから、代わりに△△さんが入って、みたいにスケジュールを立てていました。

南條:シフト表みたいな?

マイディー:そうです。当時はものすごく難しかったので、クリアするのに1~2カ月かかったかな? ボスのツインタニアは苦労しました。でも頑張っただけあって、クリアできたときは本当にうれしかったんです。だから僕、ツインタニアに思い入れが強いんですよ。そういう人多いと思いんじゃないかな。やっぱりあのモンスターは特別っていう。

南條:一番最初のレイドですからね。

マイディー:そうなんです。僕らも緩和直前にクリアできましたし。やっぱり一番難しい段階でクリアしたかったので、うれしかったですね。自信にもなりました。ただ、やり遂げた感がすごくて、”邂逅編”の次の”侵攻編”は「まぁ、そのうち行こう」みたいな感じで、ちょっと燃え尽きてましたね(笑)。

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南條:私は緩和される前のノーマルのカルン(※)に思い入れがあります。ボスのレーザーがすごく多くて、親指がもげるんじゃないかってくらい大変でした(笑)。ヒーラーでプレイしているので、回復しなくちゃいけないし、攻撃避けなきゃいけないしで。残り時間10秒ちょいくらいのところでクリアできて、すごい喜んだ記憶があります。
※ 「遺跡探索 カルン埋没寺院」という名のダンジョン

マイディー:熱いですね、それは!

南條:あの忙しい感じが逆にいいというか。まだ始めて間もないころなので操作に慣れてもないし、効率のいいやりかたなどもわかっていなかったので、より大変だったと思うんです。でも、あの忙しさを今でも体験できたらなと思います。今行くとレーザーの数が少なくて、「あのときはもっとレーザーで画面が埋まってたじゃん!」みたいな(笑)。

マイディー:一番最初に緩和されたID(※1)がたしかカルンでしたもんね。あるちゃん(※2)も泣いてました。悔し泣きしたらしいです。
※1 インスタンスダンジョン。ほかのプレイヤーと協力して攻略するコンテンツ
※2 FC「じょびネッツァ」メンバーの1人。仕事は確実にこなすしっかり者のヒーラー。ララフェル。

南條:あとは、アルテマウェポン戦が大好きなんです。「究極幻想」のほう。ちょうどあまりログインできていなかった時期に、アルテマウェポン戦の動画を見ていたんですが、BGMがすごくよくて。戦闘が盛り上がっていて、いろんな蛮神も出てきて、テーマパークみたいだなって思ったんです。その後、実際に行くときになって、あのアルテマウェポンが目の前にいて、動画から聴いていたBGMが流れていて、「やっと私はこのテーマパークに来れたんだ!」みたいなうれしさがありましたね。ここも初挑戦で行くと、なかなか忙しいじゃないですか。避けたり回復したりというのが楽しくて、バタバタと味方が死んじゃったとしても頑張れば立て直せるという、バランスがとてもよかったと思います。

マイディー:アルテマウェポン戦って、モンクとしては魔導ビットが出てきたときちょっとうれしいんですよ。ボスを殴り続ける単調な日々が終わる、みたいな。やっとここから移動できる、散歩に行けるって。羅刹衝(※)で移動しようと思った瞬間に敵を潰されたときの、あの「ンンッ……!」っていう感じとかもね、楽しいです。
※ 離れた敵のもとへ瞬時に移動しつつ攻撃するモンクのアビリティ

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南條:ホーリー(※)とかでもありますね。「よっしゃ、私が!」と思って詠唱すると、先に敵が倒れちゃって、誰もいないところでパリーン!って発動して恥ずかしいやつ(笑)。
※ 白魔導士が使える範囲魔法

――ほかに始めた頃の思い出や、心に残っている思い出はありますか?

南條:当時は、『新生エオルゼア』になってから始めた人がほかにもたくさんいたので、IDを開放すると、その場所でみんな待っていることが多くて。そこで急に「一緒に行きませんか?」というパーティ申請が飛んできたんですよ。1人でプレイしているのに、知らない人と会話をしてるっていうのがすごく楽しかったのを覚えています。そのとき一緒にIDにいったメンバーのうち、ナイトの人が海外の方だったんですが、フラッシュ(※1)を使ってくれなくて、敵のターゲットが分散しまくって、何度も全滅してしまって。「フラッシュしてください」って言っても全部スルーされていたので、それで海外の方だって気づきました。そこから、ほかの3人で、「Flash Please!」みたいなカタコト英語で必死にお願いしたんですが……ナイトさんはその場でペカーってフラッシュしたあとに敵の中に突っ込んでいっちゃって(笑)。(※2)
※1 周囲の敵の敵視を集める魔法。味方の攻撃を受け止めるタンク役が使用する
※2 現在は定型文が用意されており、以前に比べると意思疎通しやすくなっています

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マイディー:「使うの今じゃない!」って(笑)。

南條:結局、最後のボス戦も大変なことになったんですけど、そのツッコミみたいな急に生まれた一体感みたいなものが楽しくって。同じワールドでパーティ募集を受けてIDをクリアしたときって、終わってから同じ場所に出てくるじゃないですか。それで同じパーティだった人が目の前にいたので、「さっきは大変でしたね」という話をしてたら、そこで初めてフレンド申請が飛んできたんです。

マイディー:初めてフレンドができたときって、うれしくて何度もフレンドリスト見返しませんか?

南條:ついつい見ちゃいますよね。「あ……いる!」みたいな。ちなみに、じょびのみなさんはブログや他のMMOで知り合った方たちで構成されてるんですよね?

マイディー:今のメンバーは、完全にブログで募集して集まってきた人たちなんです。当時、『旧FFXIV』時代にいまいち入ってこれなかった人たちが、新生エオルゼアのタイミングで始めたいってコメントしてくれていて。僕は『旧FFXIV』からやっていてスタート時点で当時の最大レベルだったので、じゃあいっそ、新しい人たちにイチから教えていくのもおもしろいかなと思って募集をしたんです。たしか40~50人くらい集まっちゃって、僕ひとりで40人教えるっていう状況に。

南條:すごい。学校でひとクラス担当する先生みたい(笑)。

マイディー:「サスタシャなんですけど」「わかった、いきます!」、「サスタシャに……」「いきます!」みたいな感じで、最高3つくらいサスタシャの予約が入ってるみたいな状況でした(笑)。僕は一生サスタシャから出れないんじゃないだろうかっていうくらい回ってましたね。あるちゃんとかは、そのときからいた子です。本当に学校みたいな感じだったので、じょじょに一番最初の人たちが後輩を教えていくっていう流れが出来上がりつつあったので、少しずつ楽になりました。

南條:1期生、2期生みたいな。

マイディー:そうですね。最初は大変でしたけど、だんだん教え子たちが頼もしくなってきて今にいたるというか。でも、その頃になるとじょびのキャパシティはいっぱいいっぱいで、募集ができなくなってしまって。それでも新しい人たちと接したいという気持ちはあったので、初心者さんに「今からサスタシャですか? よかったら一緒に行きませんか?」というようにこちらから声をかけて、ロールの立ち回りとかを教えながらサスタシャを回っていました。やっぱりサスタシャが、あのゲームのなかではある意味一番の難関なので、あそこでやめる人も多いと思うんですよ。そこをなんとかしてあげたい、そういう気持ちがありましたね。そこで教わった人が、今度は教える側になってサスタシャの前で初心者支援をしようという文化みたいなものが生まれたのは、やってよかったなと思います。今も有志でそういう活動をしてくださっている方もいますが、現在はビギナーチャンネルが機能していますからね。

――『FFXIV』ならではの好きなところはどんなところですか?

マイディー:僕はグラフィックだと思うんですよ。個人的には、まずグラフィックが綺麗じゃないと気持ちが入らないというか、やる気になれないというか……。僕はブログをやってますし、スクリーンショットとゲームは絶対セットなんです。『FFXIV』は、スクリーンショットをいくら撮ってもいまだに飽きないんですよね。同じスクリーンショットは二度と撮れない、その瞬間しか撮れないみたいな楽しみ方があるので、カメラを楽しんでいるような感じかもしれないです。そういう意味で「『FFXIV』ならではの魅力ってなに?」って聞かれたら、グラフィックかなと思います。父にも、一回『FFXIV』の説明をしてから、「ほかにもこんなゲームがあるんだよ」ってほかのオンラインゲームを紹介してみたこともあるんですが、本人も『FFXIV』のグラフィックでなければたぶん続いてなかったと言ってました。キャラクターがマンガ的すぎるのもいやだし、かといってゴリゴリの筋肉だらけのも怖いしっていう、ちょうどいい塩梅なんですよ。『FFXIV』のキャラクターって、すごい魅力がありますから。あとは視線がすごいですよね。しゃべってる相手の方を向く文化があるのって『FFXIV』だけだと思うんです。ほかのゲームでは首や目線が動かないものが多いので、そういうのをプレイすると不自然に感じるようになってしまいました。会話してるシーンでも視線が動くことで、写真的になるというか……「これ本当にゲームの画面か?」というような写真が撮れるので、そういうのが楽しいです。

南條:キャラクター自体に自分を投影しやすいというか、この世界でこの子……私が生きているという感じがすごいするんですよね。目線の話ですが、ただチャットしてるだけでも、会話相手のキャラクターがこっちを向いたら「今私の方見た」とか、スッと視線が外れたら「何見てるんだろう」とか気になっちゃう。自分も相手もちゃんと生きてるというか、キャラクターの向こうに人間がいるっていうことを感じられて、それが私のなかですごい刺さった部分だと思うんです。あとは自分のキャラクターにいろんな装備を着させて個性を出せるのがいいですよね。人によってそれぞれ個性が出ていて、ゲームの中なんだけど社会を感じられるのが、私にとって大きい魅力なんだと思います。チャットしてても、本当に声が聞こえてくる感じになるというか。エモートの存在も大きいかもしれませんね。

マイディー:人間味のある動きができますもんね。それはたしかに魅力ですよね。

――『蒼天のイシュガルド』では、『新生エオルゼア』とはまた違ったストーリーが展開されましたが、見どころはどこだと思いますか?

マイディー:僕は、色気がなかったところがよかったと思います。女性キャラが少なかったじゃないですか。ヒロイン的な王女さまみたいなキャラを守るという展開ではなく、男同士の掛け合いや友情みたいなものが色濃く出ていたのがすごく硬派に感じて、そこがすごく刺さりました。なかなかそういうストーリーのオンラインゲームって少ないんですよ。どっちかというと露出の多い女性キャラが出てきて、私のためにどうのこうのっていうストーリーが多いなかで、すごいド硬派なところが上品に感じました。女性人気も高かったみたいですし。僕はこの路線は続けてほしいなと思いました。ぜひ最後まで走り切ってほしいです。

南條:本当におもしろかったです。もともと私はドラゴンという存在が好きなので、それもあってテンションが上がっていたんです。それに加え、イシュガルドの荘厳な空気感や、ドラゴン族との長い戦いの歴史があって、パッチで新しいストーリーが追加されるたびに泣いていた気がします。アルフィノ君の成長ぶりとかもよかったですよね。

マイディー:よかったですね~。薪を拾ったり、薪を拾ったりね。薪拾いミニゲームを作ってほしいくらい(笑)。

南條:薪拾いありましたね(笑)。途中で登場した闇の戦士たちの話も好きなんですよ。私は『新生エオルゼア』からですけど、ストーリーやサブクエストとかをやるなかでフレンドができて、自分のエオルゼア内での生活というのができていたので、闇の戦士たちとのやり取りはなかなか心に残りました。
あと『紅蓮のリベレーター』のトレーラー見てて思ったのが、新しいトレーラーを大興奮して見つつも、『蒼天のイシュガルド』のストーリーで受けたショックをひきずっているような感覚があったんです。ただ単純に「世界を守るぞ!」っていう勢いだけのものじゃなくて、人間同士が何かを守るために命懸けで戦っているものなんだなっていう。ワクワクするはずのトレーラーを見ながらそういうことを思い返すっていうのは、それだけ『蒼天のイシュガルド』が印象的なストーリーだったんだなって思いました。

――南條さんはクルルとしてゲームにも出演されていますが、クルルとして印象に残っているシーンなどありますか?

マイディー:あっ、それ知りたいですね!

南條:やっぱり登場シーンですね。あのアルフィノ君が、「やめてくれ!」って取り乱すような意外な一面を、私が引き出してやったぞみたいな楽しさがあります。クルルさんを演じるとき、ララフェルだし可愛い要素を入れたいなと思ってたんですが、とはいえ彼女は20代なので、ロリ的なかわいさはいらないかなっていう気持ちもあって。そこは音を録ってる祖堅さん的にも悩みの種だったらしいです。やっぱりララフェルって「よりかわいく」だとか、キャラクター的に演じたくなる人が多いみたいで。でも、そこは年が上であればあるなりの声を出したいというか、いい意味でのギャップを持たせたいという話をしていました。そのなかで、アルフィノ君としゃべるときはちょっとハメをはずしたクルルさんが見られたりとか、ちょいちょい人をおちょくるようなセリフが出てきたりするので、それを楽しみに演じさせてもらってます。

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マイディー:あの大人ララフェルな感じがいいですよね。

南條:お姉さんみたいな感じがね。男ララフェルも、大人だとやたらいい声のが多いんですよね。

マイディー:「太い!」みたいな声ですね。あえてそうしてるんでしょうね。

南條:やっぱり子供じゃないから、っていうのを強調したいんだと思いますよ。

――もうすぐ『紅蓮のリベレーター』が発売されますが、一番楽しみにしていることはなんでしょうか?

南條:水中!(即答)

マイディー:気持ちよさそうに泳いでますもんね(笑)。

南條:私、かたくなに水着は着ないキャラだったんですけど、「ついにこのときが来たか!」みたいな感じですよ。キャラがララフェルだとね、着た時にヘコむんです。ずーんって……ドラム缶みたいな体形で……。

マイディー:くびれがね(笑)。

南條:そう。横にミコッテ(※)とかが立ってたりすると、思わずチラッチラッって見比べちゃいます。マイディーさんは何が楽しみなんですか?
※ ところどころネコのような特徴を併せ持った種族。マイディーさんもミコッテ

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マイディー:僕は新ジョブの侍ですね。見た目のかっこよさってやっぱり重要なので。

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南條:カッコイイですよね~!

マイディー:男の人はみんな刀が好きですから。嫌いな人いるのかなって思いますもん。きっと『紅蓮のリベレーター』が始まったら石川五ェ門ばっかりになると思いますよ(笑)。あとは新しい景色も楽しみですね。

南條:そうですね。和のテイストの場所もすごく増えそうですしね。新しい居住エリアのシロガネとかもそうですし、それがすごく楽しみです。それっぽい髪型とかも増えるんですかね?

マイディー:文金高島田とかあったらおもしろいですね。『FF』感まったくなくなりますけど(笑)。

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――『新生エオルゼア』のサービス開始から4年になりますが、これほど長く遊べている理由というのは何だと思いますか?

南條:やっぱりフレンドさんたちの存在というか、エオルゼアにいる人たちのおかげですよね。向こうの世界にもひとつの生活ができあがっちゃっているので、向こうに帰るというか、みんなに会いに行くという感じで、それが続けられている理由だと思います。続けるというよりも、あって普通という感覚のほうが正しいんですけど。天候があったり、時間が変わったり、風の音や波の音といった、景色についてくるSEがあったりとか、この世界で生活しているという感じが強くて。「みんなで海に行こう、山に行こう」みたいに、敵と戦う以外のコミュニケーションが取れるので、こんなに長く遊べているんだろうなと思います。

マイディー:さすが同じ気持ちでゲームをプレイしているだけあって、けっこう言われてしまった……(笑)。

南條:だから先に言いました!(笑)

マイディー:まあ南條さんがおっしゃったように、僕らは「よし、ゲームを遊ぼう」という感覚でログインしているのではなくて、人に会いたいとか、あの場所に行きたいという気持ちでログインしていることが多いので、長く続けているという実感はないですね。「気づいたらもう4年も経ってたね」っていうようなものです。それくらい身近に感じるものですし、エオルゼアにいる友達も本物だと思うので。彼らと言葉を交わす時間が欲しいからログインするし、それ自体が魅力っていうか。すでにできあがっている世界……社会っていうのかな、そういうのがやっぱりあって、逆にそこにいないと不安になる部分もあると思います。長らくログインしていないと、みんなどうしてるかなっていうか、置いて行かれる感もありますし。家に帰ってきて家族の顔を見るのと同じような感覚で、ログインをしている感じでしょうか。

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――これから『FFXIV』始める方や、始めて間もない方に、どのように遊んでほしいですか?

南條:やっぱりほかの人を感じてほしいです。最初は1人で遊んでいる人も多いと思うんですが、意外と街中で声をかけてみると優しい人が多かったりするので。そういうところで思いもしなかった楽しみができるかもしれないし。リアル世界では体験できないような驚きや発見を楽しんでもらえたらうれしいなと思います。

マイディー:町ですれ違う人は、この世界のどこかにいる『人間』だということを忘れないでほしいですね。人である限りは、もちろんその人だけの人生があって、自分と同じようにつらいこととか、悲しいこととか、いろいろ背負って生きている。そういう人間がログインしているというのは忘れないでほしいですし、逆にそういった人と知り合えるというのもすごいことだと思うんです。そこに可能性も感じますし、もしかしたら出会った人が自分の人生を変えていく相手なのかもしれない。そういう魅力を感じてほしいなと思います。ゲームより人を見てください! そういったら怒られるかな?(笑)

――本日はありがとうございました!

南條&マイディー:ありがとうございました!

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twitter企画も始動中!

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twitterでは、新たに『FFXIV』を始めるプレイヤーに向けた、光の戦士たちからの応援メッセージを募集中! これまでにこんなメッセージが届いていますよ。

うにー(性別も外見もわからない他人と、うに達は繋がることが出来る。ゲームの中だからこそ、心が通じ合うことが出来る。それがFF14、新生エオルゼア。この素晴らしい世界で、みんなと一緒に冒険しように。そこにあるのは、本物なんだに。

他のプレイヤーはみんなオシャレでカッコイイのに最初はダサい装備ばかりと思ったあなた、Lv15で装備の「染色」、Lv50で装備の外観を変えられる「武具投影」が解放できます!オシャレしたい気持ちをパワーに頑張って!

エオルゼアは今日も綺麗です。

ララフェルはいいぞ。

エオルゼアは最高にいい所!
始めたその日からみんなが主役♪
優しい先輩達が沢山います!
エオルゼアにはこんな笑顔があふれています! さぁ♪一緒に光の戦士に♪
自分ももうすぐ1カ月です♪

FF14は多種多様な種族がいますので好きなキャラを作成して冒険に出かけましょう!
貴方の好きな種族はなんですか?

メインのクエストももちろん面白いけど、サブクエストでもネタてんこ盛りシナリオ多いから!!
きっとお気に入りのシナリオができますよ。
自分もフレンドからこんなクエスト出てきたよ、と教えられて復帰した組。見直しもできるから楽しめますよ!

ストーリーを進める事も大事ですが、たまには寄り道をしてください。きっと美しく広大なエオルゼアの一端を垣間見ることが出来るはずです。

素敵なヒカセンがみんなを待ってるよー╰( º∀º )╯一緒に全滅も楽しもう!

ゲーム側で用意されたコンテンツをただ遊ぶだけではなく、挑戦の仕方を工夫してみたり、まったく別の遊び方を考えてみたりと、お2人らしい話で盛り上がった今回の対談。とくに人とのコミュニケーションがオンラインゲームならではの魅力だということが、強く伝わってきました。

次回第4回は、『紅蓮のリベレーター』リリース後のプレイレポートをお届けしたいと思います!

また、いよいよ明日6月16日(金)からはアーリーアクセスがスタート! 詳細はこちらからご確認ください。

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ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター

・発売元:スクウェア・エニックス
・フォーマット:PlayStation®4
・ジャンル:MMORPG
・発売日:2017年6月20日(火)予定
・価格:パッケージ版/ダウンロード版ともに3,800円 (+税)
 コレクターズ・エディション:パッケージ版19,800円(+税)、ダウンロード版5,600円(+税)
・プレイ人数:1人(オンライン専用)
・CERO:C(15才以上対象)

●『ファイナルファンタジーXIV オンライン』(新生エオルゼア+蒼天のイシュガルドがセット/発売中)PS4/パッケージ版&ダウンロード版:5,800円(+税)
※ダウンロード版は50%オフセール中。6月19日(月)までで販売終了

●『ファイナルファンタジーXIV スターターパック』(手軽に始めてみたい方にオススメの、小冊子付きパッケージ/6月20日(火)発売)PS4®/パッケージ版&ダウンロード版:2,200円(+税)

●『ファイナルファンタジーXIV コンプリートパック』(新生エオルゼア+蒼天のイシュガルド+紅蓮のリベレーターがセット/6月20日(火)発売)PS4®/パッケージ版&ダウンロード版 5,800円(+税)

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■衣裳協力
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