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【E3 2017】"シリーズ史上最高の手応え"──『グランツーリスモSPORT』メディアセッションレポート

by PS.Blogスタッフ 2017/06/15

シリーズ最高のクオリティを実現すると同時に、"モータースポーツを生まれ変わらせる"ことを目指すリアルドライビングシミュレーター、PlayStation®4用ソフトウェア『グランツーリスモSPORT』。2017年秋の発売が決定し、ファンの期待がさらに高まっている。

米国・ロサンゼルスにて開催中の「E3 2017」においても注目を集めており、PlayStation®ブースの試遊台には常に長蛇の列ができていた。


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会期2日目の現地時間6月14日(水)には、メディアセッションを実施。「グランツーリスモ」シリーズプロデューサーの山内一典が登壇し、開発状況や導入した最新テクノロジーを解説した。本作へのこだわりと自信が感じられた山内の言葉を、余すところなくほぼ全文掲載する形でご紹介していこう。


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本物の光と色彩にこだわったビジュアルテクノロジー

僕らの開発のステージを説明しますと、「デザイン」「プロダクション」「オプティマイゼーション(最適化)」「リファインメント(洗練)」という4つのステージがあるうち、現在は最後の「リファインメント」のステージにきています。

最後の「リファインメント」ステージまで、じっくり作り込むという経験は、おそらく初代『グランツーリスモ』以来のことです。今回は少しわがままを言わせてもらって、「リファインメント」までしっかりとやり遂げてからリリースしようとしています。

それではまず、本作のビジュアルテクノロジーについておさらいしていきましょう。

『グランツーリスモSPORT』は、「4K」「60fps」「HDR」「Wide Color」「VR」というすべてに対応しています。これはおそらく、世界で初めてのタイトルになるかと思います。


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自然界のすべての光を再現したHDR技術

僕らはHDRの開発に4年の時間をかけました。本物のHDRを実現するには、これくらいの時間が必要だと思います。


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図の右側には、みなさんが目にするさまざまな明るさを示しました。一番明るいのは日中の太陽(1.6 billion nit)です。一番暗いのは新月の夜空(0.00017 nit)になります。自然界には、これくらいの明るさの違い、つまりダイナミックレンジがあるわけです。『グランツーリスモSPORT』では、これら自然界にあふれている光のすべてを、データキャプチャーするところから始めました。そこからプロダクション、レンダリング、アウトプットと進み、すべての段階をHDRのワークフローで一貫させています。

「グランツーリスモ」の魂というものは、クルマやライディングもそうですが、なにより「光」です。HDRのテクノロジーに僕らが真っ先に飛びついたのは、すごく自然なことでした。

自然界にあふれている光をそのままキャプチャーして、最終的には図の赤い線の領域にマッピングすることによって、『グランツーリスモSPORT』のHDR表現ができています。お使いのHDRテレビがどこまでの輝度を出せるのか、その性能に合わせてゲームオプションで調整できます。現在のHDRテレビはもちろん、将来発売されるHDRテレビまで、すべてに対応できることが特徴です。



現実の色彩を正確に表現するWide Color

続いて、Wide Colorについて説明します。


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一番内側にあるのが、みなさんがよく目にしているsRGBのカラースペースです。一番外側にあるのが『グランツーリスモSPORT』が対応するカラースペースです。比較すると64%も大きなスペースになり、ずいぶん広くなっていることがわかると思います。

ところで、みなさんご存知のフェラーリの赤い色は、じつはsRGBのカラースペースの外にあります。ですから、みなさんがお持ちのデジタルカメラやPCモニターなどでは、正しいフェラーリの赤を出せなかったわけです。『グランツーリスモSPORT』とHDRテレビを組み合わせることで、初めてフェラーリの正確な赤い色を表現できるようになります。

ほかにも、マクラーレンのイエローもsRGBのカラースペースの外にあるように、『グランツーリスモSPORT』に登場するクルマのうち約10%はsRGBのカラースペースに収まっていません。それが今回、本来のクルマの色を初めて正確に表現できるようになりました。明るいものはきちんと明るく、色鮮やかなものはきちんと色鮮やかに。これがHDR Wide Colorの特徴です。




「グランツーリスモ」の魂となる3つの要素を高次元で実現

「グランツーリスモ」には、その魂と言える「Reality」「Drivability」「Accessibility」という3つの要素があります。『グランツーリスモSPORT』では、この3つをすべて高い次元で成立させることを実現しました。どこにも妥協はしていません。この3つをすべて高い次元で満たせたのは、「グランツーリスモ」の歴史の中で初めてのことです。


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本当にリアルなクルマの動きというものは、誰にでもアクセスしやすい。この信念は、以前から持ち続けています。みなさんが免許を取って高速道路に乗ったとき、そこで真っ直ぐ走れないようなことはありませんよね? でも、これまでそういうことが起きていたのは、Physics(物理演算)の部分でリアリティに欠けていたからです。今回初めて、3つの要素をきちんと満たすことに成功し、リアルで誰にでも楽しめる運転を実現しました。



クオリティに絶対の自信を持つ、充実のコンテンツ

僕らが常にこだわっているのは、コンテンツのクオリティです。「グランツーリスモは、ほかのゲームとどこが違いますか?」と質問されることがありますが、僕はいつも「クオリティが違います」と答えています。

本物の美しさが映えるトラック

トラックは発売時点で15ロケーション、27レイアウトを収録し、そこではさまざまな光をサポートします。


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現行世代のゲームコンソールで一番表現が難しいのは、じつは日中の晴れです。曇りや雨はごまかしが利いてしまうというか、どう作ってもリアルに見える。ですから僕らは、晴れていて太陽が見えている条件で、どれくらい本物のリアリティを出せるのかというところで勝負しています。

高精度なモデルで表現される多彩なクルマ

クルマの種類は、発売時点で140台を用意しようと思っています。このクルマたちは、3年前からもう一度作り直そうと取り組んできたもので、おそらくは自動車メーカーがプロダクションに使うCADデータを除けば、世界でもっとも高精度なモデルだと思います。


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そしてこのモデルは今後10年にわたって輝き続けると思います。現行世代のハードウェアにしては、かなりオーバースペックでリッチな作り方をしていますから。

豊富なゲームモードを収録。「Sport」モードは真剣勝負とカジュアルさの二面性を表現

そして『グランツーリスモSPORT』は、これまでのシリーズの中でもっともたくさんのフィーチャーを収録しています。これまでおなじみのモードもあれば、新しく加わったモードもあります。


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現在実施中のクローズドベータテストでは、オンラインプレイの一部をみなさんに体験してもらっていますが、オフラインのゲームモードも充実していています。例えば「キャンペーン」モードに関して言えば、全部で145のイベントをサポートします。


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また、本作のチャレンジとなる「Sport」モードでは、FIA(国際自動車連盟)と僕らとで今後100年のモータースポーツを見据え、2つの新しいチャンピオンシップを始めます。国別対抗戦の「ネイションズカップ」とメーカー別対抗戦の「マニファクチャラーファンカップ」です。


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ここでみなさんにお伝えしておきたいことがあります。本作の「Sport」には2つの意味があって、1つはNBAやウィンブルドン、あるいはオリンピックなど、人生のすべてを捧げて戦う、トップ・オブ・トップの世界です。

もう一方は、みなさんがジョギングをしたり、草野球やストリートバスケをやったり、日常にあるスポーツの世界です。僕らはこの、少しだけ自分の人生を豊かにしてくれるようなスポーツを大事に考えていて、今回の『グランツーリスモSPORT』で楽しんでほしいと思いました。


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『グランツーリスモSPORT』には、「Sport」の2つの面がデザインされています。ぜひ、楽しみにしてください。


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レースセッションで「E3 イベントバージョン」&VRモードを体験!

山内によるプレゼンテーション終了後、会場では集まったメディアのレースセッションが行なわれた。ブースに出展された「E3 イベントバージョン」でのレースとなり、PS.Blogスタッフも参戦。コースはブランズハッチ。トライアルの結果、8台中2番手グリッドでのスタートを迎えた。


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リアルで誰にでもアクセスしやすい本作の操作感は、普段セーフティドライブを心掛ける自分にとってピッタリ。しかし、順位を競うレースとなると、いつの間にか突っ込みが深くなり、トライアルのような走りができなくなってくる。結果的にライン取りのロスを生んで順位を下げていき、表彰台すらも逃してしまった。

もっとも、クルマの挙動や駆動音のリアルさと、レースを走る気持ちよさはやはり最高! 短い時間ではあったが、『グランツーリスモSPORT』が着々と完成に近づいていることを実感できた。


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また、VRモードも体験。細部までこだわったインテリアを見回しては驚き、運転中は加速のGまで感じるリアリティを味わえた。これぞ本当のドライビングシミュレーターという感覚を味わうことができ、製品版の発売がますます楽しみだ。


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レースセッション後には質疑応答も

セッションの最後には質疑応答が行なわれたので、その内容を紹介しよう。


――さきほど行なわれたレースセッションでは参加者がとても楽しそうで、スポーツの二面性のうちカジュアルな部分を感じました。


今のレースセッションはメディアのみなさんの対抗戦という形で、世界一の座を賭けた真剣勝負ではありません。『グランツーリスモSPORT』には、オンラインでフレンドと一緒に走るモードもあり、気心の知れたプレイヤー同士が和気あいあいと楽しむことができます。一方で、スポーツモードのワールドチャンピオンシップ、しかもトップカテゴリーのレースでは、もっと本気の争いになるでしょうし、こうした二面性は自然に生まれてくるものだと思います。


――VRモードを体験して、起伏の激しいコースでクルマの揺れまでリアルに感じられたのに、いわゆるVR酔いがまったくありませんでした。VR酔いへの特別な対策があるのでしょうか。


酔いにくい理由はいくつかあります。レースゲームが座って行なうものであること、周りがインテリアに囲まれていて、自分の頭の基準点を常に確認できること、そしてクルマの運転は遠くを見て行なうために目線が定まることなどが挙げられ、これらによって自然と酔わなくなると考えています。

もちろん、フレームレートをきちんと維持したうえで、操作に対して直感に反さない動きをさせることも重要です。ステアリングを切ったぶんだけクルマが曲がる、曲がらないなら曲がらないなりに、なぜ曲がらないのかが挙動を通じて理解できる、こういうことが大事です。人間は、未来予測ができれば酔いません。未来予測ができなくなった瞬間に酔うので、そのあたりにも理由があるのかと思います。


――VR要素を実装したことで、『グランツーリスモSPORT』が目指すリアリティがさらに向上したと考えますか?


最初にHDRのVRヘッドセットができたのは1962年で、今から50年以上前のことです。僕が生まれる前に最初のヘッドマウントディスプレイはできていて、言い換えれば、いつまで経っても実用化されなかったわけです。僕が生きているうちはできないのかと思っていましたが、ようやくコンシューマレベルで使えるようになりました。今のものがパーフェクトだとは思いませんが、50年経ってようやく出てきたコンシューマVRデバイスなので、それを大事に育てていきたいという気持ちはあります。僕らはこのテクノロジーに常に寄り添いつつ、もうちょっと未来を見据えて、今後の開発を進めていきたいと思います。




山内一典からPlayStation®ユーザーへのメッセージ!

「E3 2017」開幕前日に行なわれた「PlayStation® E3 Media Showcase」でも、世界中のメディアに囲まれていた山内。「E3 2017」出展に向けての心境を聞くと共に、PlayStation®ユーザーへのメッセージをお届けしよう。


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開発は最終段階にあり、この最後の磨き上げでゲームのクオリティカーブが大きく上昇します。『グランツーリスモSPORT』はこれまでのシリーズで、文句なしに最高のものになります。本当は全部お見せしたいのですが、今回の「E3 2017」ではその片鱗を感じていただきたいと思っています。

ちょうど今、クローズドベータテストも行なわれていますが、こちらはモードシステムやネットワークのテストという意味合いが強いです。ユーザーにとってストレスフルな体験になるはずで、しかも未完成の状態でプレイしてもらっているわりに、みなさんとても楽しんでくれている。うれしい驚きと共に、手応えを感じています。

タイトルの磨き上げをここまでやったのは、おそらく初代『グランツーリスモ』以来のことです。もちろん、いつもパーフェクトなものを作りたいのだけれど、どこかで線を引いてリリースを迎えることもありました。でも、今回だけは、わがままを言って、やりたいだけやらせてもらって(笑)、そのおかげでパーフェクトなものができるという実感をひしひしと感じています。僕らからの贈り物を、ぜひ楽しみに待っていてほしいと思います。


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グランツーリスモSPORT(「グランツーリスモスポーツ」)

・発売元:ソニー・インタラクティブエンタテインメント
・開発元:ポリフォニー・デジタル
・フォーマット:PlayStation®4
・ジャンル:リアルドライビングシミュレーター
・発売日:2017年秋予定
・価格:パッケージ版 通常版 6,900円+税
    パッケージ版 リミテッドエディション(初回限定) 9,900円+税
    ※初回生産限定の商品となります。無くなり次第終了となります。
    ダウンロード版 通常版 7,452円(税込)
    ダウンロード版 デジタルリミテッドエディション(期間限定) 8,532円(税込)
    ※期間限定販売の商品となります。販売期間は追ってお知らせいたします。
・プレイ人数:未定
・CERO:審査予定

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PS.Blogの『グランツーリスモSPORT』記事はこちら

PS.Blogの「E3 2017」記事はこちら

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「グランツーリスモ」オフィシャルサイトはこちら

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