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『ドラゴンクエストXI』vsヨコオタロウ!鬼才クリエイターが「DQ」から受けた影響とは【特集第4回/電撃PS】

by 電撃PS編集部 2017/07/29

ついに発売された『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて(以下、ドラゴンクエストXI)』。今回はその発売を記念して、『NieR:Automata(ニーア オートマタ)』などのヒット作を手掛ける鬼才・ヨコオタロウ氏と『ドラゴンクエストXI』のPS4®版の開発陣による鼎談企画が実現! ダークファンタジーの旗手として、世界中のファンを魅了しているヨコオタロウ氏にとって「ドラゴンクエスト」シリーズとはどのような存在なのか? その本音をぶつけてもらった。


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ヨコオタロウ氏(写真中央)
株式会社ブッコロ代表取締役社長。代表作は「DRAG-ON DRAGOON(ドラッグ オン ドラグーン)」シリーズ、「NieR」シリーズなど。


齊藤陽介氏(写真右)
スクウェア・エニックス所属。『ドラゴンクエストXI』プロデューサー。代表作は『ドラゴンクエストⅩ』、『アストロノーカ』、「NieR」シリーズなど。


岡本北斗氏(写真左)
スクウェア・エニックス所属。『ドラゴンクエストXI』PS4®版のプロデューサーを務める。




「NieR」シリーズのセーブデータ削除ネタは「ドラゴンクエスト」から受けた呪いだった!?

──ヨコオさん、齊藤さん、岡本さん、本日はどうぞよろしくお願いします。


ヨコオタロウ氏(以下、敬称略):よろしくお願いします。ちなみに、こちらのクリエイター鼎談企画ですけど、僕以外にはどのような方をお呼びしているんですか?


齊藤陽介氏(以下、敬称略):どなたも何も、ヨコオさんだけですよ。


岡本北斗氏(以下、敬称略):ヨコオさんだけですね。


ヨコオ:え、僕だけなんですか? よりによって!? ずいぶん暴力的な企画ですね。ビックリしました。他にもっとイイ人いっぱいいるじゃないですか!?


齊藤:僕は岡本に「やめとけば」って言ったんですよ。でも、岡本がなにがなんでもヨコオさんがいいって......。


岡本:鼎談企画の実現にあたって誰とお話ししたいかを聞かれたとき、企画書の1番上にヨコオさんの名前があったんです。その瞬間に「これだ!」と確信して。僕の中では、この記事が伏字だらけになっていても全然いいと思っています(笑)。


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――ある意味、これまでの「ドラゴンクエスト」らしくないプロモーションですね(笑)。そもそも、ヨコオさんは「ドラゴンクエスト」シリーズをプレイされたことはあるのでしょうか?


ヨコオ:ありますよ。リアルタイムで"ロト"シリーズをプレイして、そのあとは少し間が空いて『ドラゴンクエストVIII』を遊んで、リメイク版の『ドラゴンクエストIV』、『ドラゴンクエストV』なんかをプレイしました。


――"ロト"シリーズのみ、リアルタイムで遊んだわけですか。


ヨコオ:はい。学校で「あのアイテムはどこにあるんだ!?」とか「あのボスはどうやって倒した?」といった、いかにもな会話を友だちとしていました。


齊藤:ヨコオさんにもそんなかわいい時代があったんだねぇ。


岡本:買うときはやっぱり、行列に並んだりしたんですか?


ヨコオ:『ドラゴンクエストIII』に関しては、並んで買った記憶がありますね。


――では、これまでにプレイした「ドラゴンクエスト」のなかで、ヨコオさんが一番好きなタイトルは何ですか?


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ヨコオ:やっぱり『ドラゴンクエストIII』が1番好きですね。「ふっかつのじゅもん」を使わなくてもゲームの続きがプレイができるようになったことが大きかったです。


齊藤:まぁ、セーブデータが消えるという恐怖も植えつけられたけどね。


ヨコオ:そうなんですよね。それが回り回って「NieR」シリーズという悪魔を産んだんですよ。


――えっ、「NieR」シリーズ恒例の「セーブデータ削除」ネタの起源って、『ドラゴンクエストIII』なんですか?


齊藤:じつは「ドラゴンクエスト」のオマージュなんだよね。


ヨコオ:「自分が遊んできたデータが消える」というのは、子どもながらにものすごい衝撃を受けたわけです。でも、その衝撃を当時の大人たちは誰も理解してくれなかった。そのとき「いつかこの衝撃を世界にわからせてやる。俺が受けた仕打ちを世界にも味わってもらう」という、断固たる決意が芽生えました。


──そしてその決意が「NieR」シリーズで結実してしまった、と。


岡本:ある意味、あの仕様は堀井さんのせいだと言ってるようなものですよ。


ヨコオ:事実、そうですね。


齊藤:僕はヨコオさんとも堀井さんとも長く一緒に仕事をさせてもらっていますけど、方向性は違うものの、2人ともサプライズが好きという部分は共通しているんですよね。「ゲームをこうしたらユーザーさんがビックリするだろう」といったことを、常に考えているところがすごく似ています。


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誰かに敷かれたレールに乗って結婚はできない? ヨコオタロウ氏がたどり着いた"独自エンディング"

――では次に、ヨコオさんが「ドラゴンクエスト」シリーズでとくに印象に残っているイベントについて教えてください。


ヨコオ:『ドラゴンクエストV』の結婚イベントでしょうか。ビアンカとフローラのどちらがいいかを聞かれるわけですけど、僕は結局どちらも選ばなかったんですよ。


――いや、ゲームの進行的にそんなことはないでしょう。


ヨコオ:そうですね。だから、僕の『ドラゴンクエストV』はそこで独自のエンディングを迎えました。どちらを選ぶこともなく、キラーパンサーと一緒に冒険をして暮らしましたとさ、めでたしめでたし。


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――独自のエンディングすぎませんか!? でも、なんだかヨコオさんらしいとも思えます(苦笑)。


ヨコオ:シナリオとして、明らかにビアンカのほうへ誘導しているように感じていたので、だったらフローラを選んでやろうと思っていたんですよ。


──あまのじゃくですねぇ......。でも、結局はフローラも選ばなかった。


ヨコオ:ええ。詳細は覚えていないものの、フローラになんだかすごくイラッとすることを言われて「やっぱりお前も選ばないよ」と。そうして僕はキラーパンサーとともに世界を旅することになったんです。


齊藤:そこで「そして伝説へ」がヨコオさんの脳内で流れたんだね。


ヨコオ:ちなみに『ドラゴンクエストIV』もクリアしていないですね。当時、若者や女の子に戦わせるのはよくないと思って、ライアンとかブライとか、おっさんだらけのパーティで遊んでいたんですよ。そうしたら天空城に登るときに「勇者がいないとダメ」と言われて、おっさんだけでは登ることができず。「これはもうクリアできないな。じゃあ終了!」と。


――そんなクリアの諦め方、初めて聞きました。


岡本:"ロト"シリーズはクリアしたんですか?


ヨコオ:しましたね。あと『ドラゴンクエストVIII』もクリアした気がします。ああそうだ『ドラゴンクエストIX』もプレイしたんですけど、途中でどこに行ったらいいのかわからなくなって1カ月くらいさまよったんですが、結局わからないままなので、そのまま放置しています。


齊藤:あと『ドラゴンクエストX』もプレイしていたよね?


ヨコオ:遊んでいましたね。『ドラゴンクエストX』はヤバかったです。そのときは『DRAG-ON DRAGOON 3』を作っていた時期なんですけど、『ドラゴンクエストX』にハマり過ぎて、僕の担当作業が遅れてしまっていて。スクウェア・エニックスさんのゲームを遊ぶことでスクウェア・エニックスさんの仕事が遅れる。それはちょっとシャレにならないと思って「これは課金を始めたら僕は死ぬ」と、無料期間だけ遊んで終わりました。


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思い出に残るキャラクターやモンスター、そして使ってみたい呪文とは?

――いろいろと衝撃的なお話でしたが、思い出深いキャラクターやモンスターはいますか?


ヨコオ:あまりキャラクターに思い入れはないですね。思い入れがないというか、「ドラゴンクエスト」に求めているものがそもそも「世界の自由さ」だったので、あんまり固定の誰かがいて物語が進んでいるとは思いたくなくて。ここにいる人もあそこにいる人も、みんな平等に感じたいなという思いがずっとあるんですよね。あ、でも1番思い出に残っているのは、一緒に旅立ったキラーパンサーかな。何種類か名前がありましたよね。


岡本:ゲレゲレ、ボロンゴ、プックル、チロルですかね。


ヨコオ:あ、チロルだ! チロルがかわいかったから、この子となら別にめでたしめでたしになってもいいやって気持ちになれたんですよ。


――なるほど。齊藤さんと岡本さんはいかがですか? お気に入りのキャラクターがいるのであれば教えてください。


齊藤:僕が好きなのはキラーマシンです。『ドラゴンクエストVII』のからくり兵とかは「きっと世界の誰かが作っているのかな」と納得できたんですけど、キラーマシンは完全な異色じゃないですか。ファンタジーの世界にいきなりSF要素が飛び込んできて「どこから来たの、この子」という疑問が生まれて......。それがものすごく思い出深いんですよね。あと、キャラクターでいえばサマルトリアの王子です。「お前、ふざけんな。"さがしましたよ"はこっちのセリフなんだよ!」みたいな。


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──わかります(笑)。岡本さんはいかがです?


岡本:僕はモンスターでは『ドラゴンクエストVII』のマキマキですね。タイムマスターの横に出てくるモンスターで、戦闘の中盤以降に「時の砂」を使うんですよ。戦況がいい感じで中盤を迎えているのに時間を戻されて、もう「ぶっ殺す!」ってなりました。あとは『ドラゴンクエストV』のヘルバトラーですね。どうしてもモンスターをコンプリートしたかったんですけど、なかなか仲間にならなくて。結局、最後まで仲間にできずに終わってしまいました。


――ちなみに、もし呪文を使えるようになるとしたら何を選びます? これは答えた方の人間性がわかるような気がします。


ヨコオ:僕、子どものころは「パルプンテ」って言っていましたね。そういう質問って必ず正解というか、「こう答えてほしい」という願望があると子どもながらに思っていて。それをふまえて考えると攻撃系でもないし回復系や補助系でもない、それならいわゆる正解は「パルプンテ」なのでは......みたいな気持ちで答えていました。本当に使いたいかどうかは二の次で、「この質問に対して望まれているものを答えてあげたよ」という感覚ですね。


――子どもながらにすごいこと考えていたんですね(苦笑)。そういうのを抜きにしたら何になります?


齊藤:そりゃあ、普通に「ルーラ」でしょう。


ヨコオ:そうですね。物理的に考えると死ぬかもしれないですけど。新宿とかの地下街で「ルーラ」を使うと、天井にぶつかって「ビチャァッ!」って肉塊になっちゃいそうですよね。「ドラゴンクエスト」の世界では頭をぶつけるだけですんでますけど、現実的に考えるとあれはえらいことですよ。


岡本:それじゃあ、僕が「ザオリク」を使って肉塊を蘇生させることにします。


齊藤:MPがいくらあっても足りないよ、きっと(苦笑)。


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"安心感がある"ことが「ドラゴンクエスト」シリーズの魅力

――インタビューの前にヨコオさんに『ドラゴンクエストXI』をさわっていただきましたが、実際にプレイをしてみてどのような感想を持たれましたか?


ヨコオ:とてもおもしろかったです。不安を感じずに遊べるなと思いながらプレイしていましたね。絶対に"変なこと"が起こらない安心感があります。


──変なこと......具体的にはどんなことでしょう?


ヨコオ:例えば、「ドラゴンクエスト」では幼なじみの女の子は△※%たりしないじゃないですか(※伏字は編集部による自主規制。以下同)。だから、ゆったりとしたタクシーに乗っているような気持ちで遊べるんですよ。これこそ安心感ですよね。


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齊藤:そうは言っても、「ドラゴンクエスト」って結構シリアスなイベントは多いんですけどね。


──たしかに、『ドラゴンクエストIV』や『ドラゴンクエストV』の主人公とか、かなり悲惨な人生を歩んでいますし。


齊藤:それこそ、今回の物語も進めていくとかなりのサプライズがあったりしますよ。まぁ、ヒロインが△※%たりはしないけど。


岡本:当たり前ですよ!


齊藤:そもそも主人公の設定からして、勇者だけど「悪魔の子」だし。かなりダークな展開もありますから。


――「悪魔の子」って、たしかにこれまでの「ドラゴンクエスト」とは一線を画す感じですよね。同じ設定を使うことになったら、ヨコオさんだったらどんなシナリオを作ります?


岡本:とりあえず、ヒロインは△※%るんですよね?


ヨコオ:どうでしょう(笑)。ただ、序盤で¥☆&♯が♯%を△○※¥するエピソードがあるじゃないですか。僕が手掛けるとしたら、あそこはいきなりターニングポイントになりますね。明らかにほかの¥☆は全滅していて、それで¥☆を全滅させたやつに♯%も皆殺しにされて、あとは主人公がどう殺されるかだけ......そんな展開になるかと。


齊藤:それはヨコオさんらしいね。


ヨコオ:殺された♯%たちと※%¥の首だけが槍に刺さっているみたいな。そういう話には、堀井さんはしないでしょうけど。そういう不安な出来事をいろいろ想像しつつも、堀井さんはそんな展開にしないと思いながらプレイしていました。これが「ドラゴンクエスト」ならではの安心感ってやつですよ。


岡本:ヨコオさんは槍に首が刺さっているような展開はイヤなんですか? ヨコオさんはご自身の作品でそういった描写をされていますよね?


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ヨコオ:好きとか嫌いとかではなく、そういうのは「ドラゴンクエスト」では見たくないなと思いますね。


――安心感というキーワードが出てきましたけど、ヨコオさんが思う「ドラゴンクエスト」像みたいなものはありますか?


ヨコオ:「ドラゴンクエスト」に安心感があるというよりは、堀井さんという方に安心感があるって感じですけどね。堀井さんなら、遊んでいる人がめちゃくちゃイヤな気分になるような無茶はしないだろうと。きっと堀井さんは根がいい人なんだろうなと思います。実際にお会いしたこともありますが、ものすごく物腰が柔らかい方ですし。


岡本:じつは、ヨコオさんが遊んでいるのを後ろから見ていたんですけど。プレイの仕方が堀井さんとまったく一緒で、ビックリしました。


ヨコオ:まず村を出たらすぐ戻る、みたいな?


岡本:そうなんですよ。「山に登れ」って言われたらまず山を下りる、みたいな。


――それはヨコオさんの癖なんですか? それとも開発者ならではの視点ということなのでしょうか?


ヨコオ:どうでしょうね。そもそも初代『ドラゴンクエスト』から、世界に自由度があっていろいろなところに行けるというのが楽しいと思っていたんですよ。「NieR」シリーズも「ドラゴンクエスト」をはじめとした"JRPG"を模倣しているんですけど、好きなときに好きなところに行けるオープンワールド的な仕組みにしたいというのは、やはりこだわりとして大きくて。だから「ドラゴンクエスト」には、そういう物語の導線の裏側をどのように処理しているのかに、ものすごく興味があります。どうやって世界を豊かに描いているんだろう、と。


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――実際にプレイするときも、時間をかけて根掘り葉掘り見ていく感じですかね?


ヨコオ:そうですね。根掘り葉掘りというか、自分なりの目的を見つけて遊ぶタイプです。「助けろ」と言われても「助けたくないな」と思ったら無視して進んじゃうとか。自分ならこうするなと思いながら行動する......そんな遊び方をしますね。


岡本:序盤、エマが崖から落ちそうになっているところで「とりあえずこのまま放置しよう」とか言っていましたもんね(苦笑)。


ヨコオ:「助けてー!」と切羽詰まったような演出で言ってくるわりに、「意外と持ちこたえるものだなぁ」って放置してみたり。


齊藤:ヨコオさんのシナリオなら、そのままにして放置していたら崖から落ちて死んじゃうんでしょ? 「ドラゴンクエスト」の場合は、落ちても自力で這い上がってくるんだろうけど。


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――ヨコオさんの場合というお話が出ましたが、ヨコオさんは「ドラゴンクエスト」シリーズにクリエイターとしてかかわってみたいと思ったことはありますか?


ヨコオ:今まで「ドラゴンクエスト」を作りたいと思ったことはないですね。そもそもストーリー重視のゲーム制作にあまりモチベーションを持てないんですよ。僕は子どものころからシューティングが好きなんですけど、実際に遊ぶとなると、お金がない子どもは手元にあるゲームをしゃぶりつくすしかないわけで。その結果、「ドラゴンクエスト」シリーズが、どのシューティングゲームより遊んでいる時間が長くなるわけですが、それでも「ドラゴンクエスト」を遊びながら「シューティングを遊びたい」と思い続けていました。現在に置き換えると、「ドラゴンクエスト」を作りながら「あー、シューティング作りたいなぁ~」ってなるわけです。妻がいながら別の女性のことばかり考えている、みたいな。


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――ある意味わかりやすい気はしますけど、そんなアダルトな例えをしなくても......。でも、そこは「ドラゴンクエスト」のほうが奥さんなんですね(苦笑)。


ヨコオ:1番いる時間が長かったので、本妻ですね。でも、本当にやりたいのは『グラディウス』みたいな......今振り返ってみると、そういうことを思っていましたね。だから「ドラゴンクエスト」というか、RPGを作りたいと思ったことは今まで1回もないんですよ。


――それは意外ですね。これまでに多くのRPGを手掛けられているというのに。


ヨコオ:スクウェア・エニックスさんからゲームを発売するとなると、RPGにせざるを得ないという呪いがかけられているので仕方ありませんね。


齊藤:ちょっと待った。そんな呪いはないでしょう?


ヨコオ:あると思いますけどね。「うちはRPGしか出さねえよ!」みたいな空気が。


──RPGこそがスクウェア・エニックスさんの王道という側面はあるかと思いますけど。とはいえ、『NieR:Automata』はアクションRPGとうたっておきながら、シューティングの要素も強かったですよね。


ヨコオ:ええ。シューティングが作りたかったので入れました。


――というか、ヨコオさんのゲームには必ずシューティング要素が入っていますよね。


ヨコオ:基本はRPGということにしつつ、どさくさに紛れて入れています。そうじゃないとモチベーションが保てませんので。


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ヨコオタロウが思い描く「勇者」とはどんな人物なのか?

――では、そんなヨコオさんの思い描く「ドラゴンクエスト」の主人公像、勇者像みたいなものはありますか?


ヨコオ:堀井さんはいつも話し方が優しい方ですので、勇者も「優しい勇者」なんだと思います。主人公がしゃべらないというのもいいですよね。やっぱり「ドラゴンクエスト」には"自由な世界"を描いてほしいので、自分の投影である主人公がしゃべらないのは、すごく理にかなっていると思います。


――ヨコオさんは、逆にキャラクターが立っている主人公を作られますよね。


ヨコオ:一応、最初の『DRAG-ON DRAGOON』の主人公であるカイムは"しゃべらない主人公"ですけどね。あれも「ドラゴンクエスト」のオマージュなんですよ。RPGの主人公はしゃべらないっていうセオリーを踏襲しています。


齊藤:ヨコオさん、さっきはそうでもなさそうな口ぶりだったけど、じつは「ドラゴンクエスト」を作りたかったんじゃない? 


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ヨコオ:......内心はそうなのかもしれない。


――ヨコオさんが作った「ドラゴンクエスト」も見てみたいですね。




メインストーリーでどこに行くべきか悩むことはない?

ヨコオ:「ドラゴンクエスト」は、「自由な世界」を描いている作品だと思うんですよ。それまではずーっと1つの面をクリアしては次の面に進むゲーム性のものばかりだったので、好きな場所を行ったり来たりできるというのは本当に世界を正しく描いているなと子どもながらに思っていて。あの自由度が素晴らしいと感じます。『ドラゴンクエストXI』もさわらせていただいて、序盤は少し導かれるところがあるんですけれど、途中からフィールドを自由に行き来できるようになったとき、あー、すごく「ドラゴンクエスト」っぽいと思いましたね。ちょっと外に出てモンスターを倒し、ゴールドを稼いで村に帰っては道具屋に行って......とか、その繰り返しが楽しい。


──まさにRPGの王道ですよね。


ヨコオ:「ドラゴンクエスト」のような世界を作りたいという構造的な部分への欲求は、たしかに僕の中にありますね。RPGって作るのが面倒くさいんですよ。『ドラゴンクエストXI』も、村に戻って人々と会話をしているとき、これはフラグを立てるのがすごくたいへんだと思いながらプレイしていました。


――作り手の視点として"面倒くさそうだ"と?


ヨコオ:そうですね。どういう管理をしているのか、興味津々です。


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齊藤:そこは昔から変わらないですね。新しい技術でカバーしているわけではないです。


ヨコオ:「NieR」だと「村ステータス」みたいなものがあって、「こういう状況になっているときは、村はこういう状態になる」とコントロールしているんですよ。たとえば明るい出来事のときと、仲間が死んだような暗い出来事のときでは、主人公たちがしゃべる内容も変わるので、村ステータスもそれに即したものにしています。シリアスなシーンのときに、ギャグ系のクエストが発生するのはおかしいじゃないですか。「ドラゴンクエスト」では、そういうコントロールをどのようにしてやっているのかはすごく気になりますね。


齊藤:いや、そんな複雑なコントロールはしてないですよ。


ヨコオ:してない!? してないんですか? それでどうやってストーリーを成立させているんですか?


齊藤:村の人って、「自分の村に魔王が直接やってきてボッコボコにするぜ」みたいなときはそういうフラグで管理していますけれど、遠いところで何かが起きているくらいであれば、それまでと変わりない日常生活を送っていると思うんですよ。


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ヨコオ:パーティと村の人のインタラクションがあまりないわけですか......。なるほど。僕はそういう構造的なことを気にかけながら遊んでしまうんですよね。あと、1つすごいトピックだと思ったのが、今回クエストを受注してもクエストマーカーが付かないんですよ。クエストマーカーが付かないのって、クリエイター視点で考えるととんでもないことというか、クエスト作成の難易度がものすごく上がると思うんですよね。


──具体的に、どういう部分で難易度が上がるんですか?


ヨコオ:マーカーが付けば、プレイヤーはそこを目標にして進んでくれるので、結果的に行動を誘導できるんですよ。逆に、マーカーが付かないとプレイヤーに次の動きを示すのがたいへんになるので、どうやって誘導するか地獄の苦しみを味わうことになりかねません。


――開発陣としては、「ドラゴンクエスト」的な世界観を配慮してマーカーを付けなかった感じなのでしょうか?


岡本:マーカーがあったほうが誘導しやすいというのは明確にあります。でも、内川(『ドラゴンクエストXI』ディレクター・内川 毅氏)が「やりたくない」ってずっと言い続けた結果、このような形になりました。


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齊藤:「メインストーリーはわかりづらくしちゃいけないけど、やってもやらなくてもいいクエストにかんしては、自分で探すことも含めて楽しんでもらえるものにしたい」という思いが、堀井さんも含めてチームに浸透していた感触はありますね。


岡本:メインストーリーにかんしては、ピンク色のアイコンでシナリオの導線が示されていたと思うんですけど、あれですら最初は「やりたくない」って言っていたくらいですからね。


――そういうことも含めて、昔ながらの「ドラゴンクエスト」ならではの作りと、今の比較的若いRPG初心者の方がプレイすることを考慮したバランスが、今回とくに気を遣われた部分なのではないでしょうか。


岡本:これが正解かどうかはわからないんですけど、『ドラゴンクエストXI』を作っていて最終的に「こうしよう」となったのは、「ゴール地点は教えるけど行き方は教えない」ということ。つまり、「次はここを目指してねってことは教えるけど、どう行くかは教えない」ということなんですよね。


――では、目的の場所を目指すにあたり、複数の道筋があったりもするのでしょうか?


岡本:ええ。もちろんすべてではありませんが、複数の道筋を用意しているところもあります。


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ヨコオ:その自由度こそが、「ドラゴンクエスト」なんだと思いますけどね。


――昨今のRPG作品は親切ですよね。ユーザーインターフェース的にもどんどん親切になっていて、プレイしていればどんどん次を誘導してくれるというのが、今のゲームでは当たり前になりつつある。そんななかで、ある意味一番ライトなイメージのある「ドラゴンクエスト」が、そこに振り切らなかったというのはすごいですね。


齊藤:システムでわかりやすくするのはすごく簡単なんですけどね。でも、それは極力しないようにして、物語のなかで丁寧に導いていく......そんなゲーム性になっています。にっちもさっちもいかないような、迷いづらいものにはなっていませんよ。


岡本:基本的にメインストーリーで迷うことはないと思います。もうさんざん堀井さんに直していただきましたからね。


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ヨコオ:そのぶん、クエストはある程度迷ってよしと?


齊藤:そうですね。クエストは迷ってよしとなりました。


岡本:クエストは本当におっしゃるとおりで、すごいつらかったですね。作り方の話なんですけど、「このフラグのときにこの進行度でこのクエストをやったらどうなるか」みたいな部分はすごく気をつかいました。結果的に、矛盾が出ちゃう部分なんかはすべて直しています。




「ドラゴンクエスト」の制作にかかわるという"特別感"

――岡本さんは『ドラゴンクエストXI』が初めてお仕事の「ドラゴンクエスト」なのですか?


岡本:僕は入社してからずっと「ドラゴンクエスト」チームです。いろいろなタイトルのアシスタントをさせていただいていました。


――となると、生え抜きの「ドラゴンクエスト」チームになると思うのですが、スクウェア・エニックスに入社したモチベーションは「ドラゴンクエスト」シリーズだったのでしょうか?


岡本:就職活動をするときに、普通の仕事をするのはつまらないと考えていて。それでそのとき『ファイナルファンタジーXIII』をプレイしていて、「あ、ゲーム会社にしよう」と思ったんですよ。それでどこがいいかなって探しているときに『NieR RepliCant(ニーアレプリカント)』をプレイして「ここだ!」と思い、スクウェア・エニックスに決めたんです。


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ヨコオ:本当ですか? ものすごく嘘っぽい!


齊藤:いやいや。岡本は本当に「DRAG-ON DRAGOON」シリーズや「NieR」シリーズが好きですよ。ただのファン。


岡本:そうなんです。ヨコオさんにもお話したことがあるんですけど、入社2年目で齊藤さんのチームの所属になったとき、「NieR」のコンサートに連れていってもらったりしたんですよ。ヨコオさんを一方的に信奉しています。だからヨコオさんに『ドラゴンクエストXI』をプレイしていただいたときは、いろいろとドキドキしましたね。


――「ドラゴンクエスト」とはどういうお付き合いをしてきたのでしょうか。


岡本:もちろん「ドラゴンクエスト」はずっと昔から遊んでいたんですよ。生まれて初めてプレイしたゲームが初代「ドラゴンクエスト」なので。先ほどヨコオさんもおっしゃっていましたけれど、子どもの頃って1本あるゲームをしゃぶりつくすように遊ぶって感じじゃないですか。僕は『ドラゴンクエストV』を一番プレイしたんですけど、1回遊んで、2年くらい経ったらもう1回遊んで......みたいなことをずっと繰り返していました。だから『ドラゴンクエストV』は2桁くらいクリアしているんじゃないですかね。


ヨコオ:奥さんはとっかえひっかえするんですか? それとも一本筋をとおす感じですか?


岡本:そうですねぇ......。前はビアンカだったから今度はフローラみたいな、わりと満遍なく愛を注いでいましたよ。でも最終的にはやっぱりビアンカのほうが好きですね。


齊藤:僕はフローラ派だよ。みんなビアンカを選ぶだろうから、なんだかかわいそうで。


岡本:でも、フローラと結婚したら、ビアンカの暮らす山奥の村に行けたもんじゃないですよ。ずっと1人でいるビアンカがなんとも見ていられない。


ヨコオ:つまり、どちらとも結婚しないのが最善のルートってことですよ。


岡本:さすがに独自エンディングを迎える選択肢はなかったです(笑)。


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――となると、思い出深いのも『ドラゴンクエストV』ですか?


岡本:そうですね。僕は『ドラゴンクエストV』ですね。


――では、齊藤さんはシリーズで思い出深いタイトルは何ですか?


齊藤:僕は『ドラゴンクエストII』です。当時はシステムの中でパーティを組むというゲームはたくさんあったんですけど、ストーリーを進めるなかで旅の仲間が増えるということに「すごい発明だ」とビックリしたんですよね。子どもにはけっこう難しめのバランスだったんですけど、次の武器を買うのもがんばってお金を貯めたし、橋を渡って先に進むためにレベル上げもしました。それが苦になることなく遊べたのは、やっぱり楽しかったからなんですよね。


――齊藤さんはいろいろなタイトルを作られてから「ドラゴンクエスト」シリーズにかかわることになっていますが、「ドラゴンクエスト」シリーズを作ることに"特別感"みたいなものはありましたか?


齊藤:『ドラゴンクエストX』に関しては、"1つの「ドラゴンクエスト」の世界をみんなで共有する"ということがすごく魅力的だったので、「やらないか」と言われたとき、すぐに「やります」と即決しました。しかし、まさか『ドラゴンクエストXI』まで担当することになるとは思っていませんでしたね。自分の人生のなかで、たまたま『ドラゴンクエストⅩ』がオンラインゲームだったから、そこのノウハウを持っている自分が担当するのは必然だと思っていたんですけど、『ドラゴンクエストXI』は「結果的にやらせてもらうことになった」って感じですかね。でもゲームの中身というところに関しては、堀井さん、内川、そこに対してPS4®版は岡本、他機種版は横田(横田賢人氏)という感じで。もちろん、シナリオ会議とかにも同席しているんですが、若い人たちが"今の「ドラゴンクエスト」ってこういうものだよね"と積み上げてくれればいいな、と思いながら見ていました。


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『ドラゴンクエストXI』制作秘話を訊く!

――PS4®で作るにあたって、ここがすごい苦労した、というのはありますか?


齊藤:UE4(Unreal Engine 4)を使うってところに尽きますね。


岡本:ええ。UE4にはすごく苦労しました。


――それはまだノウハウが蓄積していなかったからでしょうか?


岡本:そうですね。もちろんUE4を開発陣の全員がさわっていたわけではなかったので、できることとできないことがわからなかったんです。1番苦労したのはロード時間でしたね。


齊藤:もともとエリアチェンジを多用するようなゲーム用のエンジンではありませんからね。あとは新しいエンジンはできることが多くなったけれど、そのぶんやっぱり、まだまだ見えていない不具合とかも当然あるわけで、そことの戦いでした。


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――作っていて、齊藤さんの中で「この時期に出せるな」と確信したのはいつ頃だったのですか?


齊藤:2017年の年明けくらいですかね。たぶん「ドラゴンクエスト」じゃなかったら、5月に発売するという判断をしてもよかったんです。今回は「30周年」の記念イヤー期間に出したいという目標もありましたから。でも、最終的には発売日を5月から7月に変更することにしました。この2カ月は、「ドラゴンクエスト」というタイトルだからこそやらなければいけないタスクがあって、それを実現するために必要だったと感じています。この時間があったかなかったかで、ずいぶんクオリティが変わったよね。


岡本:そうですね。クオリティは大きく前進したと思います。


ヨコオ:まぁ、「NieR」だったら別にいいんじゃないって、5月に出していたかもしれませんね。


齊藤:うーん、否定はできないね(笑)。


岡本:苦労はしましたけど、UE4でよかった部分もたくさんありましたよ。データワーク系の更新の速さが尋常じゃないので、戦闘バランスを取るのはすごくラクでしたし。


齊藤:反映が速いからありがたいよね。


岡本:たとえば、ボスと戦っていてちょっと強過ぎると感じたとき、HPを下げようかとか攻撃力を下げようとか、この技を使わせてみたらどうなるか......というのを、入力して数分で反映してくれるので。やってみて「ああ、ダメだったね。じゃあ次はこれをやってみよう」とか、そういう試行錯誤はものすごく速かったです。プランナーにとってはやりやすかったのではないかと思います。


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――グラフィックに関しては、歴代シリーズのなかではもっとも描き込まれた「ドラゴンクエスト」だと思うのですが?


岡本:もうね、やりすぎだと思っています(笑)。今日、ヨコオさんに聞いちゃったくらいなんですけど、わりと背景はアニメっぽいけどリアルに描いているじゃないですか。もちろん完全にリアルではないですけど、キャラクターは鳥山先生のアニメっぽいイラストなぶん、それが背景と同居したときに違和感が出ないかずっと心配で。


――ご覧になったヨコオさんの印象がいかがでしたか?


ヨコオ:いろいろな設計がきちんとできているので、違和感なくなじんでいると思いましたよ。最初の村とか、ディズニー映画の「塔の上のラプンツェル」みたいな色使いをしているなと思って。きれいな色使いでうまいこと着地させていると思いました。正直、「ドラゴンクエスト」にグラフィックがすごくきれいというイメージはなかったので、PS4®版はそこもウリになっていると思いました。


岡本:ありがとうございます!




「ドラゴンクエスト」シリーズにヨコオタロウ制作のピンボール登場!?

――ナンバリングタイトルが第11作目まで来ている「ドラゴンクエスト」ですが、もし仮に「NieR」シリーズが11作目まで出たらどんなタイトルになっているんでしょうね。


ヨコオ:それは僕が生きている前提ですか?


――もちろんです。


ヨコオ:堀井さんはよく作っているなと思いますね。俺ならどんなにがんばっても4作目くらいでたぶん逃げ出すと思いますよ。「ウワァァー!」って言いながら。


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齊藤:11作目まで作ったら、ようやくジャンルを「シューティングゲーム」にできるかも知れないよ?


ヨコオ:なるほど......って、それは遠いな。遠すぎますよ(笑)。でも、歴史を重ねるということはやれる人とやれない人がいると思っていて、僕はもう絶対にやれない側の人間なんですよ。これだけ長く続いているだけで、「ドラゴンクエスト」はすごい作品だと思いますね。子どもの頃に遊んでいた僕が、こうやって大人になってもまだ遊んでいるみたいな、時空を超えた遊び方ができるのは「ドラゴンクエスト」ならではという気がしますね。


――では、もし仮にヨコオさんが「ドラゴンクエスト」にかかわることになったとしたら、どんなパートを担当してみたいですか?


岡本:「ドラゴンクエスト」でシューティングを作ればいいんじゃないですか? 「ディレクター:ヨコオタロウ」な感じで。


齊藤:カジノの隅っこのほうに1台だけ筐体が置いてあって、それでシューティングゲームが遊べるとか。


ヨコオ:僕、「ドラゴンクエスト」だったらピンボールが作りたいですね。


岡本:ああ、ピンボール。じつは堀井さんも興味を持たれていましたよ。


ヨコオ:ピンボールって基本的に画面が動かないので、ぎゅっとつまったお弁当箱みたいなグラフィックの感じが出せるんですけど。そこが「ドラゴンクエスト」とすごく相性がいいと思っているんです。


――カジノであれば、あってもおかしくないですね。


ヨコオ:ぜひ作らせていただきたいです。お金さえもらえるのであれば(笑)。


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――そういえば、『NieR:Automata』には「ドラゴンクエスト」とのコラボ武器として「ひのきの棒」が登場しましたが、あれのウェポンストーリーもヨコオさんが手掛けたものなんですよね?


ヨコオ:はい。僕が書きました。堀井さんのチェックもちゃんと受けています。


――そう考えると、ヨコオさんもすでに「ドラゴンクエスト」にかかわっているじゃないですか。


ヨコオ:かかわるというか......「ドラゴンクエスト」をパクッただけといいますか。


齊藤:コラボレーションをやることになって、「武器のコラボがやりたいよね。ヨコオさん、武器を出すなら何がいい?」って聞いたら「ひのきの棒!」って即答でしたね。


――そのチョイスの理由は?


ヨコオ:1番印象に残っている武器だからですかね。


齊藤:でも、残念ながら『ドラゴンクエストXI』には、当初ひのきの棒がなかったんですよ。


岡本:ひのきの棒って1番弱い武器じゃないですか。でも、今回主人公は最初から剣を持っているので、その剣よりも弱い武器を登場させる意味がなくて......。そうしたらある日、突然齊藤さんに「今回『NieR:Automata』と武器コラボをやることになりました。ひのきの棒です」って言われて。「ひのきの棒、今回は出てこないですよ」と言ったら......。


齊藤:「じゃあ作るか!」ってね(笑)。ある意味、ヨコオさんがひのきの棒を『ドラゴンクエストXI』に実装させたと言っても過言ではありません。


ヨコオ:意味はないけど存在しているっていうのは、すごくいいですね。勇者のパーティは買わないかもしれませんけど、そこに住んでいる村人にとっては貴重な武器かもしれませんよ。僕の好きな世界の広がりって、つまりそういうところなんです。


――たしかに、村人なんかはひのきの棒を使っているでしょうからね。


ヨコオ:そこに何か夢を感じますね。ともすれば何か意味があるんじゃないかって。


齊藤:ちなみに、武器のモデルデータは『NieR:Automata』のものを流用しているんですよ。これこそコラボ武器ですよね。


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――そうなんですか! それでは『NieR:Automata』のファンは、ひのきの棒を使ってクリアしてほしいですね。


齊藤:ひのきの棒しばりですね。




『ドラゴンクエストXI』で心の傷を癒してほしい

――PS4®を持っているユーザーのなかには、RPGは『NieR:Automata』しかプレイしたことがないというユーザーもいると思います。齊藤さんや岡本さん的に、そういうユーザーに『ドラゴンクエストXI』をアピールするとしたら、どのような部分になりますか?


齊藤:『NieR:Automata』を遊んでくれた方のなかには、心に相当深い傷を負ってしまったユーザーもいると思います。そういう方は、『ドラゴンクエストXI』を遊んで癒されてほしいですね......今回は癒しばかりではないかもしれないですけど。


岡本:癒しばかりではないですね。おそらく、ヨコオさんはまたもや独自エンディングを迎えられる可能性もありそうです。


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――既存情報を見ただけで、すでにダークな雰囲気がありますよね。


齊藤:そうですね。


――『ドラゴンクエストIII』の終盤の展開は、当時のプレイヤーにはすごい衝撃だったと思うんですが、ベクトルは違うとしても、わりとそれに近い驚きがあるのでしょうか?


岡本:僕は最後の5時間くらいというか、終盤の駆け足っぷりは何回見ても止まらないですね。もう最後まで一気にやりたい! と毎回毎回思います。それくらい、怒涛の展開になっていますよ。


齊藤:そういう意味では、ヨコオさんの作る世界が好きで楽しんでいる方にも満足してもらえる「ドラゴンクエスト」になっていると思いますよ。


――単にライトな感覚だけではない、と。


齊藤:わかりやすい勧善懲悪ではないと思います。


岡本:ただ、物語はハッピーエンドですよ。


齊藤:それはもちろん。『NieR:Automata』ですらハッピーエンドなんですから。


ヨコオ:『NieR:Automata』はウルトラハッピーエンドでしょう。


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――エンディングを迎えたユーザーがどんな印象を抱くのか、今から楽しみです。それでは最後に、みなさんからひとことずつメッセージをお願いします。


齊藤:2月にPS4®ごと『NieR:Automata』を購入してくださったファンのなかには、次にこのハードで何を遊べばいいのか迷っている方もいるかと思います。今回は「ドラゴンクエスト」ファンはもちろん、そんな方にも自信を持ってオススメできる内容になっていますので、ぜひ遊んでもらえたらうれしいです。


岡本:この記事をご覧になる方は、『NieR:Automata』ファンの方も多いでしょうから、ぜひ『ドラゴンクエストⅪ』で心の傷を癒してください(笑) 。『NieR:Automata』ファンの多くの方が『ドラゴンクエストXI』を買ってくださったのなら、ヨコオさんに「ドラゴンクエスト」のシューティングゲームを作っていただくのもアリだと思っています。


──ものすごい宣伝文句ですね、それ(笑)。


ヨコオ:ちょっと生々しいお話しですが、僕は「ドラゴンクエスト」のピンボールを作りたいので、みなさんぜひよろしくお願いします。ピンボールの制作はちゃんと真面目にやるので!


齊藤:RPGは真面目にやらない宣言?


ヨコオ:じゃあ、ピンボールとシューティングは真面目にやります!


──最後までヨコオ節全開でしたね(笑)。本日はどうもありがとうございました。


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第4回目となる特集記事では、本作の開発陣の方々と「NieR」シリーズを手掛けるヨコオタロウ氏の鼎談によって、RPGの作り手として見た本作の魅力をお伝えしました。

発売後となる特集5回目の特集記事では、『ドラゴンクエストXI』をクリアした電撃PlayStationスタッフによるレビュー記事によって、さらなる本作の魅力をお届けします。




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ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて

・発売元:スクウェア・エニックス
・フォーマット:PlayStation®4
・ジャンル:RPG
・発売日:好評発売中
・価格:パッケージ版 希望小売価格 8,980円+税
    ダウンロード版 販売価格 9,698円(税込)
・プレイ人数:1人
・CERO:A(全年齢対象)

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PS.Blogの『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』記事はこちら

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