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親子でPlayStation®2を分解! 「プレイステーション分解ワークショップ ~モノのしくみをしろう~」レポート

by PS.Blogスタッフ 2018/03/19

3月18日(日)。東京・お台場にあるソニーの体験型科学館「ソニー・エクスプローラサイエンス」内の「サイエンスシアター」において、小学3年生~中学3年生を対象にした「プレイステーション分解ワークショップ ~モノのしくみをしろう~」が開催された。



ワークショップには18組の親子が参加。まずは進行役であり「ソニー・エクスプローラサイエンス」の館長・速見充男さんの挨拶から始まり、今回「プレイステーション」の分解博士を務める、スマートフォンのエンジニア中川雅朗さん、「プレイステーション」のエンジニア高田利貞さん、新しいビジネスを作り出す部署のエンジニア新倉英生さんが紹介された。さらにソニーやソニー関連会社で実際に働いている社員の方たち7名が分解博士をサポートする助手としてステージに登壇、大きな拍手で迎えられた。

分解作業に入る前に中川博士から「ソニーがなぜ分解ワークショップを行なうか?」についての説明があり、その中で、ソニーの創設者のひとりである井深大氏が幼少期に家にあった時計(柱時計)を分解したというエピソードが披露された。「井深少年が体験した分解を通してモノの仕組みを知る楽しさ、ワクワク感をみなさんにも追体験してもらおうと思います」(中川博士)

また"分解"という言葉の意味について、「"分解"と"破壊"は、モノを細かい部品にバラバラにしていくという点は同じですが、"分解"と"破壊"には決定的な違いがあります。"破壊"は元の形がどうだったのか粉々になってわからなくなってしまう。ですが"分解"は、"分けて""解る"。ひとつひとつ部品に分けて部品の意味を理解する。やろうと思えばもう1回組み立てて直すことができるんです。今日はみなさんに"破壊"ではなく"分解"を体験してもらいたいと思います」と解説があった。

次に高田博士からプレイステーションについての説明があり、「プレイステーション」の歴史や各シリーズの違いなどが紹介された。今回題材として選ばれたのは、PlayStation®2(以下、PS2®)のスリムモデル(2007年11月発売/SCPH-90000)で、ワークショップにはこのPS2®と"同い年"のお子さんも参加されていた。

いよいよ分解スタート! あれ? ネジはどこだ!?

早く分解をしてみたいとウズウズしている参加者に向け、新倉博士から工具の説明や分解にあたっての注意事項が伝えられ、「ドライバーは押して回すのがコツです」とアドバイスも。今回使う工具として「3種類のドライバー」「虫メガネ」「ピンセット」「ニッパー」「ラジオペンチ」「ネジを入れるための小皿」「手袋」が用意された。また今回は「分解カルテ」「この部品を、さがしてみよう」というプリントが配られており、「分解カルテ」には氏名、製品名、型番、シリアルナンバー、分解に使った工具の名前、使われていたネジの数(予想と実際の本数)、気になった部品の図(イラスト)などが書き込めるようになっていた。



まずは本体が動くかどうか、実際に電源を入れて確かめてみることに。箱から出した新品のPS2®を見た参加者からは、「薄い!」「こんなに小さかったっけ?」「初めて見た」という声が挙がっていた。本体に電源ケーブルを繋ぎ、スイッチON! マイナスドライバーを使いディスクカバーを開けて内部がちゃんと動くかどうか確認していた。

その後は工具を使っていよいよPS2®の分解に。しかしネジがどこにあるのかすぐに見つけられず、本体を回転させながらいろいろと確認する子どもたち。保護者や助手の方たちの手助けもあり何とかネジを発見。「ネジが固くて回せない」「こっちにもネジがあった」「何だコレ!?」など各テーブルからはいろいろな声が挙がっていた。

親子で協力しながら本体カバーを外してPS2®の内部があらわになると、子どもたちは「スゴイ!」「ピカピカだ!!」と食い入るように中身を見ていた。さらにドライバーやニッパーなどを使って内部の部品を取り外していくと「変な形」「裏に何かある!」「やっと取れた!!」などいろいろな声があがっていた。また内部にあったボタン電池を見つけて「電池が切れたらどうするんですか?」と質問をするお子さんも。それに対して「基本ボタン電池は内部の時計を動かしているだけなので切れることはないです。万が一電池が切れたら分解をして交換になります」と助手のみなさんは丁寧に答えていた。



本体の分解が終わると、次は付属のアナログコントローラ(DUALSHOCK®2)(以下、アナログコントローラ)の分解。振動モーターや基盤、ボタンなどをひとつひとつ丁寧に取り外していった。見守っていた保護者の方々も興味津々といった感じで子どもたちと一緒になって作業を進めており、速見さんが「なるべくお子さんにやらせてあげてください(笑)」と声を掛ける場面も。それくらい親子が夢中になって分解を楽しんでいた。

コントローラについても子どもたちから「どうしてアナログコントローラの基盤は直接ネジで留めていないんですか?」と鋭い質問があり、これに対して博士たちは「アナログコントローラは場合によっては激しい振動が加わることもあります。直接ネジ留めしてしまうと衝撃がダイレクトに伝わり壊れやすくなるんです」と回答。加えて基盤を支えている白いプラスチックの部材は、基盤部分に衝撃がダイレクトに伝わらないよう柔らかくなっているが、振動モーター部分は逆に振動を伝えたいので固くなっているとの解説もあり、これには大人からも驚きの声が挙がっていた。

"分解"を通して学べたこと、気付いたこと

PS2®が実際にDVDをどう読み込んでいるかをより深く知るために、新倉博士が実際に分解した部品を使って解説をしてみたり、子どもたちの疑問に助手の方たちが解りやすく答えたりと、アッと言う間の約1時間半が過ぎ分解もひと段落。

ここで「この部品を、さがしてみよう」クイズの答えあわせ。全員が「放熱ファン」「アナログコントローラの振動モーター」「アナログコントローラのボタン」を取り出せており、どういった効果があるものなのかもしっかりと答えられていた。また分解した「放熱ファン」「アナログコントローラの振動モーター」を実際に動かして、その振動や風を体感。「アナログコントローラのボタン」についても、使い続けてボタン部分がすり減っても△○×□のマークが消えないよう二色成形になっていることや、組み立て時、内側からボタンをはめる際にボタンを間違えないよう、それぞれ違った切り欠きがあることなどが合わせて説明され、子どもたちは分解した部品をまじまじと眺めていた。



その後、新倉博士から、金、銀、銅のうち一番電気を通しやすいのは銀であること、使われなくなった電子機器の中にはたくさんの金属(鉱物)があり、それらが「都市鉱山」と呼ばれていること。さらにその「都市鉱山」を再利用するためのプロジェクトがあるなどの解説があった。

分解ワークショップもいよいよ終盤。「金属」「基盤」「プラスチック」「その他」に分かれた回収ゾーンに分解したPS2®を運んだり、工具を元に戻したりする片付けを進め、「分解カルテ」を記入する時間となった。片付けを終えた子どもたちは「分解ワークショップ」を通じて知ったこと、感じたこと、気付いたことなどを用紙いっぱいに書き込んでおり、また保護者の方たちからも「非常に面白かった」「機会があればまた参加したい」という声が挙がっていた。

最後は参加した子どもたちに「分解博士ジュニア認定証」が授与され、全員で記念撮影。博士や助手の方々からも「自分たちもとても楽しかったし勉強になった」「みなさんが黙々と分解している様子がソニーのエンジニアみたいでした。今回参加していただいた方の中からソニーのエンジニアになって一緒にお仕事できるお子さんがいてくれたら嬉しいです」「分解を通じていろいろなことに興味を持ってもらいたい」という感想が。

こうして約3時間の『プレイステーション分解ワークショップ ~モノのしくみをしろう~』は終了。

「分解ワークショップというのはちょっと特殊かもしれませんが、分解には探索する楽しみもある。また分解を通じて作った人の気持ちも伝わると思うんです。何を意図したのか。なぜこの形、このレイアウト、この色を使ったのかということを感じ取れるのではないかと思っています」(速見さん)。

「最新のPlayStation®4であっても、今回のPS2®であっても、私たちの設計思想はそんなに大きく変わっていないんです。設計者はどうやったらユーザーのみなさんに楽しんでもらえるかを思い浮かべながら設計しています。そのいろいろな工夫を、分解ワークショップのような機会を通じて知っていただけると嬉しいですね」(高田博士)。

また「今までワークショップを通じて感じたことは?」という質問に速見さんは「子どもたちの驚いた顔を見るのが大好きなんです。子どもたちがハッと思う瞬間、"気づき"をどれだけ多く体験させてあげられるか。それが私たちの役目なのかなと思っています」と答えていたのが印象的だった。




ソニーのさまざまな製品、技術を通じて多くのことを親子で学べるワークショップ。今後もソニー・エクスプローラサイエンスではいろいろなワークショップを企画中とのこと。気になった人はぜひチェックしてみよう。

※今回の分解ワークショップでは、専門エンジニアの指導の下、特別にPS2®の分解を行なっています。一般の方は、機器などの分解は絶対に行なわないでください。


ソニー・エクスプローラサイエンス公式サイト

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