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【E3 2018】PS4®は成熟期に入り、ソフトがさらに充実する──SIE WWS プレジデント 吉田修平インタビュー

by PS.Blogスタッフ 2018/06/15

アメリカ・ロサンゼルスにて、現地時間6月11日(月)に開催した「PlayStation® E3 2018 Showcase」。会場ではPlayStation®4/PlayStation®VRの新情報を多数発表し、多くのゲームファンの注目を集めた。期待の新作、そしてPS4®とPS VRの展望について、ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE) ワールドワイド・スタジオ(WWS) プレジデント 吉田修平に聞く。


ソニー・インタラクティブエンタテインメント
ワールドワイド・スタジオ プレジデント
吉田修平

ライフサイクルの中間期を迎え、充実度を増すPS4®タイトル

──「PlayStation® E3 2018 Showcase」では、さまざまなタイトルが紹介されました。特に期待しているタイトルについて聞かせてください。


今年はSIEの4タイトルを中心に、長めのトレーラーをしっかりお見せしました。ですから4タイトルとも一押しと言えます。中でも『The Last of Us Part II』は表現力に優れ、非常にクオリティが高いですね。私も実際にショーケースを見るまでどのような発表をするのか知りませんでしたが、大変驚きました。とても期待しています。


──会場を訪れた人々やインターネットでの反響はどのように受け止めていますか?


今回は場所を移動してプレゼンテーションを行なったため、ライブストリーミングでご覧になっていた方は、途中でインターミッションがあり違和感を覚えたかもしれません。ですが、各タイトルの内容については、とても高い評価を受けています。特に『Ghost of Tsushima(ゴースト オブ ツシマ)』(仮称)は、非常に高い評価をいただきうれしかったですね。


──例年とは違い、ユーザーに語り掛けるようなプレゼンテーションでした。


プラットフォームの中間期なので、タイトルが非常に充実していますよね。今回はハードの発表もなかったので、それぞれのタイトルについて世界観を含めてじっくり伝えようという狙いでした。そのため、音楽を用意するなどセッティングそのものを楽しんでいただきました。会場にいらした方々は、トレーラーが流れる前から各タイトルの世界観を感じていただけたのではないでしょうか。


──「E3 2018」会場でも、多くのタイトルがプレイアブル出展されています。その一方で、PlayStation®ブースにインディーズゲームが見当たらないことが気になりました。


PS VRコーナーに十数タイトル出展していますが、その中にインディーズの注目タイトルがあります。『Beat Saber』は、非常に出来が良いですよね。ユーザーのみなさんにも喜んでいただけると思います。


──PlayStation®がインディーズを応援するスタンスには変わりがないのですね。


もちろんです。インディーズゲームは非常に充実していますし、デベロッパーの方々も数多くのユーザーを抱えるPS4®に向けて力を入れて作ってくださっています。SIEとしても、変わらずサポートしていきます。



発売後もゲームを常に進化させ、ユーザーとより長い付き合いを


──先ほど「プラットフォームの中間期」という言葉がありました。PS4®の発売から4年以上経ち、タイトルが成熟してきた時期と捉えてよいでしょうか。


そうですね。現在、高評価をいただいている『ゴッド・オブ・ウォー』や『Detroit: Become Human』は、PS4®の発売前から取り組んでいたタイトルです。今後発売される『Dreams』や『Days Gone』も、PlayStation®3からPS4®にプラットフォームが移行し、できることに制限なしに取り組んでみようということで作られた野心作です。タイトルの充実度が増してきたと感じています。


──現在発表されているタイトル以外にも、長い時間をかけて準備してきたものが今年から来年にかけて発売されると期待してよいでしょうか。


そうですね。『Dreams』なんてPS4®の発表時にデモを公開していましたよね。おそらく、すでに7年ぐらいかけて作っているのではないでしょうか。『Dreams』はゲームというよりクリエーションのためのプラットフォームだと思っていますので、サービスを長く続けていきたいと考えています。


──「リトルビッグプラネット」シリーズの究極進化形のようです。


そうですね。制約をすべて取り払い、なんでも作れてしまいますから。音楽だけ、映像だけでも作れますし、もちろんゲームも作れます。


──『Detroit: Become Human』をはじめインパクトの強い海外タイトルが続々と登場していますが、国内制作のタイトルはいかがでしょう。


今年の一押しは、PS VR専用タイトル『ASTRO BOT:RESCUE MISSION』です。『THE PLAYROOM VR』をリリースした際、その中に収録された『ROBOT RESCUE』というミニゲームの評判が非常に良かったんです。「フルゲーム版を作ってください」というご意見もたくさんいただきました。その声から勇気を得て、『ASTRO BOT:RESCUE MISSION』の制作に踏み切りました。「VRの技術をこんな風に使えるのか」という、エポックメイキングなゲームになる手ごたえを感じています。大げさに言えば、アクションプラットフォーマーを再定義できたのではないかと思います。


──SIE JAPANスタジオの今後の展開、目標を聞かせてください。


一昨年から去年にかけて『人喰いの大鷲トリコ』をはじめ、『GRAVITY DAZE 2/重力的眩暈完結編:上層への帰還の果て、彼女の内宇宙に収斂した選択』『New みんなのGOLF』『KNACK ふたりの英雄と古代兵団』などをリリースしてきました。その直後なので、現在は新しいタイトルの企画に取り組んでいるところです。今年発売のタイトルでは、フロム・ソフトウェアの宮崎英高さんと制作中の『Déraciné』(デラシネ)が控えています。


──PS4®が成熟期を迎える中、ゲーム制作においてもっとも重視するのはどのような点でしょうか。


ひとつひとつのタイトルの規模が大きくなり、時間をかけて開発を行なうようになってきました。そのため、コンセプトから最終の仕上げに至るまで、隙のない形で納得のいくまできっちり作り込むことを大切にしています。それは、発売時だけでなく発売後も同様です。今はほぼすべてのユーザーがネットワークでつながっていますから、ユーザーのみなさんがどのように遊んでいるのか把握できます。「ここはユーザーさんがつまずく場所だな」「ここは理解していただけていないようだな」とわかれば、マルチプレイ、シングルプレイを問わず改善しています。それにより、ユーザーのみなさんとより長いお付き合いができればうれしいですね。タイトルによっては、発売後にも継続して遊んでいただこうという意図のもと、発売後に大型ダウンロードコンテンツを用意しています。


──ネットワーク環境が充実してきたからこそ、確立できた手法でしょうか。


業界全体の潮流が、商品からサービスへ移り変わっていますよね。スマートフォン向けのゲームは、まさにその好例です。家庭用ゲームでもその手法を取り入れ、常に進化し続けていくことを意識しています。


──その一方で、『ワンダと巨像』のようなリメイク/リマスター作品も増えています。


大変評判が良かったですね。個人的には、去年発売した『クラッシュ・バンディクー ブッとび3段もり!』や今年発売予定の「スパイロ・ザ・ドラゴン」シリーズのリマスター版(*)は、私がプロデューサーを務めていたこともあってうれしかったですね。昔のゲームであっても、今の技術で作り直すことによって新しいユーザーに楽しんでいただけますし、昔楽しんでくださったユーザーにもより美しいグラフィックスでもう一度遊んでいただけます。本当に良いサービスだと思いますし、売り上げもそれを示しています。今後も継続的に、リマスター版の制作に取り組んでいきたいですね。

*日本国内での発売は未定です。


──ユーザーからの評価が高いというのはうれしいですね。


作り手も気合が入っていますから。オリジナル作品に対するリスペクトを持ち、「今の技術だとこういう形で作れる」という新たな提案も加えています。だからこそ、ただのコーティングではないものに仕上がりますし、その点がユーザーのみなさんからも高く評価されています。


──では、PS4®のゲームで今後どのようなチャレンジをしていきたいか、聞かせてください。


できることが増えた分、タイトルの規模も大きくなり、ユーザーのみなさんの期待値も高くなっています。続編タイトルであっても、オープンワールド化し、オプションを増やして長く遊べるようなものにして、グラフィックスもストーリーもクオリティを高めて......と、すべての面においてより深く、大きく、美しくする傾向にあります。それをバラバラの形で提示するのではなく、ひとつの作品としてまとめ上げたのが『ゴッド・オブ・ウォー』ではないかと思います。その他のタイトルに関しても、総合芸術として大変な時間と労力をかけて取り組んでいるという印象です。

新たなチャレンジとしては、ネットワークを活用したユーザーコミュニティの構築を目指すタイトルが増えています。我々も『グランツーリスモSPORT』のように、発売後にどんどん改良したり、新しいフィーチャーを追加したり、ユーザー同士のコミュニケーションを促進するよう力を入れています。




2018年は怒涛の新作ラッシュ! ゲームライフはさらにハッピーに


──PS VRの今後については、どのような展開を考えていますか?


発売から2年目に入り、我々もデベロッパーの方々もVR技術の取り扱いには慣れてきました。最初の年は「VRで何ができるだろう」と金脈を掘り起こすように新しいゲーム性、新しい体験を見つけ出し、規模は小さくても新鮮なものを見つけたらすぐ世の中に出すことを意識していました。『PlayStation®VR WORLDS』や『THE PLAYROOM VR』のようなミニゲームの集合体をリリースしたのも、さまざまなVRエクスペリエンスをユーザーに提示しようという狙いでした。それが2年目、3年目になると、ユーザーのみなさんもより長く遊べる、より本格的なゲーム体験をVRでも楽しみたいという思いが高まってきます。実際、PS VRに対応した『バイオハザード7 レジデント イービル』や『The Elder Scrolls V: Skyrim VR』は高く評価されています。

こうした流れを受け、VRオリジナルタイトルでより深い体験を作ろうというのが現在の傾向です。「E3 2018」でSIEが展示しているのも、『Firewall Zero Hour』『ASTRO BOT:RESCUE MISSION』『ライアン・マークス リベンジミッション』といったVRオリジナルタイトルです。『ライアン・マークス リベンジミッション』は、『PlayStation®VR WORLDS』に収録した『The London Heist(ロンドン ハイスト)』が好評だったことから生まれたゲームです。VRの魅力、VRならではの楽しさを、長く遊べる本格的なゲームとして作り込んでいます。


──確かに、1本あたりのボリュームが大きくなった印象があります。


AAAタイトルかと言うと定義が難しいのですが、VRゲームとしてはグラフィックスのクオリティ、ゲーム性ともにAAAクラスを意識しています。発売から年数が経つにつれ、より深いゲーム体験を提供したいと思います。


──2018年も約半分が過ぎましたが、今年はPS4®にとってどんな年になるでしょうか。


今年は凄まじいタイトルラッシュですよね。『モンスターハンター:ワールド』から始まり、最近では『ゴッド・オブ・ウォー』『Detroit: Become Human』も発売されました。この先も『Marvel's Spider-Man(スパイダーマン)』『レッド・ デッド・リデンプション2』『Fallout 76』『SHADOW OF THE TOMB RAIDER』『Battlefield™ V』と続きます。さらに、継続して遊ばれている『オーバーウォッチ』『フォートナイト』なども常に楽しめます。ユーザーのみなさんが遊びきれないほどのタイトル群が登場する時期で、大変充実していますよね。ゲームライフがハッピーな年になると思います。



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PS.Blogの「E3 2018」記事はこちら

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