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【TGS2019セッションレポート】『サイバーパンク2077』開発者がこだわる"自由にインタラクトできる舞台"

by PS.Blogスタッフ 2019/09/14

◆2020年1月17日(金)更新 発売日の変更に伴い、発売日に関する記載内容を変更しました。



「ウィッチャー」シリーズの開発元としてその名を知られるCD PROJEKT RED。同スタジオが手がける2020年9月17日(木)発売予定のPlayStation®4用ソフトウェア『サイバーパンク2077』は、人と機械との融合が進み、多国籍企業が権力を握る近未来を舞台にしたオープンワールドRPGだ。ちなみに"サイバーパンク"とはSFの1ジャンルのことで、「ブレードランナー」「攻殻機動隊」などがその代表的作品である。

「東京ゲームショウ2019」のブースは密閉型のシアター形式で、開発者による日本語吹替版の実機でのプレイを、解説付きで鑑賞することができた。


ブースでは、主人公の愛車、YAIBA社のKUSANAGIの実物大モデルが展示されている。



本作に登場する伝説的アーティスト、ジョニー・シルヴァーハンドの演技を担当するのは、「JM」「マトリックス」など、サイバーパンク作品とも縁深い俳優、キアヌ・リーヴス。



ブースの一角にはキアヌのサインも。

完全に日本語にローカライズされたシネマティックトレーラー

デモンストレーションは、先日公開された「シネマティックトレーラー」の上映からスタート。弾痕が生々しい車の中から、プレイヤーキャラクターのV(ヴィー)が現れる場面から始まる。クライアントが求めていたバイオチップを入手し、それを届けに来ていたようだ。

Vを取り巻く状況は過酷だ。Vは"サイバーパンク"と呼ばれる傭兵のようなもので、相棒のジャッキーとともに薄汚れたストリートで燻りつつ、ひとヤマ当てようと画策している。信頼できるものは己の度胸と機転、そして体に埋め込まれたサイバーウェアだけ。



Vは今回の仕事で相棒のジャッキーを失い、さらに「派手にやりすぎた」ことを理由に、クライアントに始末されそうになる。もちろん黙ってやられるようなVではないが、大立ち回りを演じた末、銃撃を受けて意識を失ってしまう。そして意識を取り戻した時、Vの目の前にとある人物が姿を現す。その人物とは、50年以上も前に死んだはずの伝説のロッカーボーイ、ジョニー・シルヴァーハンドその人だった。彼の姿は、Vにしか見えない。入手したバイオチップの影響なのか、Vの頭の中に、電子化されたジョニーの人格が「住み着いて」しまったのだ。


ナイトシティでビッグになることを夢見るVだが、逆に"泥沼"にはまりこんでいく。



今回のデモンストレーションは、E3 2019でのメディアセッションとほぼ同じ内容だ。


また、こちらの映像から大筋を知ることもできる。

サイバーパンク2077 ― 2019 ディープダイブビデオ



ただ、今回のデモプレイはこれまでとは異なり、完全に日本語ローカライズされているため、情報がダイレクトに伝わってくる。サイバーパンクに馴染みが薄いプレイヤーでも、Vを取り巻く背景や、心情にどっぷりと浸りつつ、ゲーム体験を味わえることだろう。

ちなみに、登場キャラクターのひとり、ヴードゥー・ボーイズのプラシドのセリフは、Vに対してはやや片言の英語、プラシドの仲間に対してはハイチ・クレオール語を使い分けているという設定。日本語版では、ハイチ・クレオール語はそのまま字幕が表示され、英語だったセリフはたどたどしい日本語のセリフとして表現されている。おそらくデモプレイの時点のVは、ハイチ・クレオール語の翻訳プラグインのようなものを脳にインストールしているため、流暢な言葉として認識できる......という表現なのだろう。ものすごいこだわりぶりだ。

開発者たちが語る本作のプレイ感覚の核心

それではこの物騒かつ救いのない本作の世界で、Vに何ができるというのだろうか?

それはプレイヤー次第だ。スキル習得やサイバーウェア手術で戦闘能力を高めて、敵に対して正面から挑んでもいいし、交渉、威圧、欺瞞など、力以外の解決手段を探る道もある。周辺にある機械や、敵の体に埋め込まれたサイバーウェアを誤作動させて戦闘で優位に立つなど、いかにもサイバーパンクらしい戦闘スタイルもあるし、ハッキングで情報を掠め取り、相手の意図をくじくのも悪くない選択だ。

デモプレイでは大まかに、ネットワークを駆使した問題解決に長けた「ネットランナー」と、高い身体能力で戦う「ソロ」、2つのプレイスタイルの例が示された。



ところで、ゲームのプレイ感を実現する上で重要になる存在が、「レベルデザイナー」と呼ばれる、ステージの構造や物体の配置をデザインする役職であることをご存知だろうか。本作のプロモーションのため、ポーランドのCD PROJEKT REDから、レベルデザイナーのマックス・ピアース氏(以下マックス氏)が来日。彼らのどんな仕事によって、Vがこの無慈悲な世界に「反抗」できるようになるのか聞いてみよう。

そして我々日本のPS4ユーザーが、ゲーム体験をより自然な形で味わえるようにすることが、ローカライズマネージャーの西尾勇輝氏の役割だ。


CD PROJEKT RED レベルデザイナー
マックス・ピアース氏



CD PROJEKT RED ジャパン・ローカライズマネージャー
西尾勇輝氏



──『サイバーパンク2077』では、プレイヤーはかなり自由な行動をとれるようですが、レベルデザイナーの作業量は途方もないことになっていませんか?


マックス:ええ。本作は見た目こそFPSですが、根幹はRPGで、しかもオープンワールドですからね。デモプレイで紹介しているグランド・インペリアル・モール、通称GIM(ジム)も、今回お見せしたウォークスルーとは異なるアプローチを取ることができます。


グランド・インペリアル・モール(通称ジム)でマッチョな集団・アニマルズがトレーニングに励んでいるという絵面は、もちろん笑いどころ。



──そうだったんですね。


マックス:本作はさまざまなプレイスタイルで進めていけることがウリなので、プレイヤーがどんな風に行動するかを想像しながら、いかに行動の幅を狭めないレベル(ステージ)を作っていくかが重要なのです。戦闘が得意なキャラ、ハッキングが得意なキャラ、そのどちらも活きるような仕掛けを、どんな場所にも用意しています。なかなか終わりの見えない、実にやりがいのある仕事ですが(笑)。


正面から戦いを挑んでもいいし、練習用のロボットのパワーをいじってやるのも面白い手だ。



──事前にどんな行動を選んだかによって、ある場所を襲撃する立場になることや、その逆にそこを襲撃から守る立場になるなど、キャラクターの立場も変わりそうですね。


マックス:残念ながらその質問にはダイレクトにはお答えできないのですが、たどるルートによって結果が変わることはありえます。また、ハッキングが得意な「ネットランナー」は電気的なロックの解除は得意ですが、力でこじ開けるドアは開けられないという具合に、あえて進めないルートを作ることも、キャラクターの「らしさ」を感じてもらうのに役立つわけです。そうしたことを考えるのも、私たちレベルデザイナーの仕事の一環です。そして、どこに「行けたか」だけでなく、「あえて行かなかった」ことによるルートの変化もありえます。


──それらがRPGならではのレベルデザイン、ということですね。


マックス:はい。そして私たち自身が実際にゲームをプレイしながら、プレイヤーがルートや仕掛けに気付けるかどうか、またそれによって楽しいゲーム体験が生まれるか、考えつつ仕事をしています。


──話を聞くだけでも思わず想像が膨らんでしまいます。また、デモには激しいバトルも含まれていました。


マックス:敵の配置もレベルデザイナーの腕の見せ所で、難易度の調整も大事ですが、その場所をクリアした時の達成感を生み出すことが最も大切です。実際、それこそがゲームを遊んでいて一番嬉しい瞬間のはず。どんなタイプのキャラでプレイしても、達成感を感じられるよう気を配っています。また、ステルス(隠密)で進める場合も、巡回している敵がどんな風に動くのか、どこにいたら気付かれるかなどを工夫することで、やはり達成感が変わってきます。


──少し邪道かもしれませんが、できるだけ生身にこだわるプレイも成り立つのでしょうか。


マックス:そこは完全にプレイヤー次第です。ただし、サイバーウェアはかなり強力なアビリティを有しているので、いわゆる"しばりプレイ"に近い感覚になってしまうでしょう。その分、強力な武装などで補う必要があるはずですよ。



──いろいろなものにジャック・イン(有線接続)して操ることや、その対象の「感覚」を乗っ取れる要素も楽しみです。


マックス:これもまだ詳しくお話しできませんが、これまでにお見せしているジャック・インできるものは、ほんの一例でしかありません。この世界のネットワークは、インターネットが崩壊したあとのもので、ローカルエリアネットワークのように、それぞれの小さなネットワークに機器が接続されているイメージです。だからこそ、有線接続が有効な侵入手段になるわけです。ちなみに、プレイヤーに見えている体力表示や地図、銃の照準などのUIは、すべてVにも見えている情報で、これも広義では「感覚の拡張」と言えるかもしれません。

多彩なルートのすべてを満足できる体験にするために

──今回のデモは日本語化されていましたが、ローカライズに際しては、どのような点に注意しているのでしょうか。


西尾:英語から日本語へ、単純にローカライズするだけでも難しさはあるのですが、本作の場合は、サイバーパンク世界のスラングや、ICEやフラットラインといった特定の言葉の持つニュアンスを、どれだけ取りこぼさずに伝えるかにこだわっています。言葉をなるべくそのまま入れて、意味がわかるように工夫する場合もありますし、それが難しい場合もあります。本作の優れた物語体験を崩さないようにしつつ、いかにVたちの世界観を伝えるのか。そこがローカライズチームの課題だと思っています。



──実際にとりくんでみた手ごたえはいかがですか?


西尾:デモに使用する範囲をローカライズしてみたことで、自信を持てた感じはありますね。ただ、本編はもっともっと過激な場面もありますし、セリフ回しのこだわりも強いので、言葉選びや吹き替えの演技も含めて、本作のエッジーな雰囲気を残していければと。ただ、越えてはいけないラインというものもありますので、バランスを大事にしたいです。


──挑戦し甲斐のあるミッションですね。


マックス:(本作の仕事は)本当にそうなんですよ!(笑)


西尾:(笑)。ただ、すごく楽しい仕事です。考え方としては、まず正面からぶつかってみて、いけそうなら突破していくという方針で進めています。


──このゲームで言えば「ソロ」的なスタイルですね。


西尾:ええ、脳筋というかストロングソロです(笑)。


──本作はこれまで、エンターテインメント作品寄りの情報公開が行なわれていますが、一方で、サイバーパンクというジャンルには「人間とは何か」という哲学的な問いかけの要素もあります。


マックス:もちろん本作はAAA作品なので、エンターテインメント的な側面をプロモーションしている傾向はあります。ただ、我々CD PROJEKT REDは、哲学的な部分も、サイバーパンクから切り離せない一要素だと考えています。原作であるテーブルトークRPG「サイバーパンク2.0.2.0」にも、それはしっかりと含まれていますからね。



──「サイバーパンク2.0.2.0」の原作者であるマイク・ポンスミス氏も制作に関わっている以上、そこに抜かりはないと。


マックス:ポンスミス氏はワルシャワのオフィスにも頻繁に来てくれますし、彼とクリエイティブチームや、ライターチームがディスカッションしながら作っている作品ではあります。彼はものすごくエネルギッシュかつ、話していてすごく刺激的で、楽しい方です。彼と一緒に作品を作れることはとても光栄なことだと、CD PROJEKT REDの全員が感じています。



──最後に、日本のPS4ユーザーにメッセージをお願いします。


マックス:まだまだ作るべき部分も多いのですが、RPGとしての手触りをいいものにするために、パラメーターの一つひとつにまでこだわった調整をしていくつもりです。どんなルートを通って遊んでも、絶対に楽しめる作品にしたいと思っています。


西尾:ローカライズも平行して進めていきますので、どれだけルートが用意されていても(笑)、今回お見せしたような水準で、全編お届けできればと思います。実際にプレイしていただいたときに、独特のセリフ回しにサイバーパンクの匂いを感じていただければ、とても嬉しいですね。早くプレイしたいという声をいただきますが、開発チームとしても早く遊んでほしいですし、その反応を作品にフィードバックしていきたいので、発売日を心待ちにしています。



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サイバーパンク2077

・発売元:スパイク・チュンソフト/CD PROJEKT RED
・フォーマット:PlayStation 4
・ジャンル:オープンワールドRPG
・発売日:2020年9月17日(木)予定
・価格:パッケージ版 通常版 希望小売価格 7,980円+税
    パッケージ版 コレクターズエディション 希望小売価格 29,800円+税
    ダウンロード版 販売価格 8,618円(税込)(*)
・プレイ人数:1人
・CERO:審査予定

*消費税率8%で計算された価格です。2019年10月1日(火)以降は消費税率10%で計算された価格に変更されます。

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PS.Blogの『サイバーパンク2077』記事はこちら

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