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渋谷公会堂で単独ゲーム実況! M.S.S Projectの次なる"野望"とは?

2014.11.17

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友人とゲームしていたらネットのスターになった人気ゲーム実況ユニットM.S.S Project

(M.S.S Project:左からKIKKUN-MK-II、FB777、あろまほっと、eoheoh)

一度は耳にしたことがあるけど、いまいち実態がわからない「ゲーム実況」。その魅力に迫るため、ニコニコ動画発の人気ゲーム実況ユニット「M.S.S Project」(以下、MSSP)にお話を聞いてみました。

関連動画の累計再生回数が2億PVを超える彼らが考える、ゲーム実況に向いているゲームとは何か? そしてゲーム実況から登場し、渋谷公会堂で単独ライブを行うほどの人気を集める彼らの"野望"とは? 読めば、きっと自分もゲーム実況をやってみたくなるインタビュー後編です。

■渋谷公会堂で「ゲーム実況」

――2014年はMSSPのみなさんにとって激動の1年だったのではないかと思います。ニコニコ動画以外のイベントへの出演も増え、今年3月には渋谷公会堂での単独ライブを実現。10月には初の書き下ろし小説まで上梓されました。

FB777(FB):あっという間でしたけど、振り返ればゲーム実況から始まって、ここまで来たか……という思いがありますね。

KIKKUN-MK-Ⅱ(KI):ゲーム実況だけでなく、音楽活動も注目されるようになったのは本当にうれしいですね。

友人とゲームしていたらネットのスターになった人気ゲーム実況ユニットM.S.S Project

――最近は人気ゲーム実況主が数多く登場していますが、MSSPはもともとFBさんとKIKKUNさんが音楽活動のために立ち上げたユニットだけあり、「音楽×ゲーム実況」というほかにない立ち位置を確保しています。その独自性は渋谷公会堂での単独ライブでも際立っていました。

あろまほっと(あろま):あんなの普通はありえないですよね(笑)。

KI:ライブを観に来たのにいきなりゲーム実況が始まるっていうのは、以前からやろうと思っていたんです。僕らが普通のライブをやっても面白くないし、ゲームだけやっても面白くない。だからそれを組み合わせたものをやろうと。

FB:これは僕らにしかできないことですからね。

eoheoh(eoh):当日は『マインクラフト』というゲームをやったんですけど、あれは事前に素材をゲーム内で集めておかないといけないので、ライブの12時間前くらいまで4人でゲームをやっていました。

あろま:「あれ、俺たち明日は渋谷公会堂でライブなのにこんなことやっていいのか!?」って(笑)。

KI:どう考えても演奏のほうが失敗したら取り返しがつかないんですよ。それなのにゲームばっかりやっていて、「コード進行を確認しないと!」って内心は焦っていました(笑)。

■実況に向いているゲームの共通点とは?

――09年からニコニコ動画にゲーム実況の投稿を始めたみなさんですが、実況主として、「これでいける!」という手応えを感じたのはいつ頃ですか?

KI:それはわりと早くて、同じ年の11月に『Left 4 Dead 2』(以下、『L4D』)の実況を配信したら反応が良くて、これでMSSPの方向性が定まった感じがありましたね。

eoh:継続して見てくれる人が増えてくれたのかなって感触があったよね。

KI:今でも「MSSPといえば『L4D』だ」って言ってくれる方が多いもんね。人気シリーズになって、全部で80動画くらいアップしました。

――その『L4D』で固まったMSSPの配信スタイルというと?

KI:やっぱり4人でプレイするってところかなと思います。

FB:最初のゲーム実況は僕とKIKKUNのふたりだけだったんですけど、4人実況をやってみたときが、一番コメントもポジティブな反応が多かった。

――『L4D』のシステムは実況に向いていますよね。4人同時プレイでチームプレイが要求されるわりに自由度も高くて、予想外のトラブルが次々に起こっていくという。

KI:ハプニングがすごく良いタイミングが起こるんですよ。それが実況を飽きさせない。

あろま:しかもうちらが『L4D』の配信を始めた頃って、4人どころか、チームで配信している実況者自体が珍しかったもんね。

――『L4D』のようにゲーム実況に向いているゲームって、みなさんから見てどんな共通点があると思いますか?

あろま:アクションゲームは向いていますよね。定期的に予期しないトラブルが起きてくれるゲームが最高なんですよ。

KI:プレイしている僕らも自然な反応が出るからね。

FB:そういう意味だと、4人プレイに限らなければ、RPGとかでもハプニングをうまくつくって面白くしていくってことはできますからね。実際にやられている方もいますし。

KI:うん。それは僕らのスタイルとは違うっていうだけで、工夫次第ではいろんな実況スタイルの可能性があると思います。

■名作ゲームになったMSSP

FB:僕らの実況スタイルは丁寧にゲームを解説するタイプじゃなくて、テンションでバカ騒ぎするほうなんで(笑)、自然とアクションゲーム中心になるんですよ。例えば、僕らがゲームになった『スペランカー』も、ハプニングがめちゃくちゃ起こりまくって先が見えないところが実況に向いています。

――『スペランカー』はクリアが難しいゲームとして有名ですけど、理不尽なゲームは確かに実況に向いているかもしれませんね。

KI:むしろ理不尽なくらいが僕らにはちょうどいい(笑)。

eoh:簡単にクリアできないほうがリアクションはとりやすいもんね。

――アクションといえばPlayStation®4(以下、PS4™)でも人気のFPSはどうです?

FB:FPSは対人戦だとプレイに集中しちゃってリアクションをとりづらいんです。だからミッションやストーリーモードといった、枠がきちっと決まっている中で遊ぶほうが僕らは実況しやすい。僕とeoheohも、そうやって『Call of Duty』シリーズの実況をやっています。

あろま:ジャンル的に考えれば、FPS自体は実況に向いているよね。

FB:PS4™のタイトルだと、これから発売される『EVOLVE』みたいなチーム協力型のFPSもすごく実況のしがいがありそうだよね。

――なんせ『L4D』の会社の新作ですからね。

あろま:めちゃくちゃ期待していますよ!

■ゲームの楽しさが伝われば、プレイは下手でもOK

――PS4&tradeに「SHARE」の機能が実装されたこともあり、ますますゲーム実況をやる人が増えていきそうですね。しかし、ここまで人気を集めるようになったきっかけって、どこにあったと思います?

KI:ニコニコ動画の公式生放送でゲーム実況が増えたことがきっかけじゃないかな。

――確か12年のお正月にニコニコ動画の公式生放送で『DARK SOULS』の60時間生放送がすごい人を集めたのが、日本でゲーム実況が広く注目されるようになった最初ですよね。

あろま:お正月なのに閲覧数が200万くらいになって(最終的には240万人にも達した)、一気にゲーム実況の注目度が上がったんですよね。ジャンルとしてはもともとあったんですけど、あれで市民権を得た感覚はありました。僕らも次の『バットマン:アーカム・シティ』の30時間生放送に出演させてもらいましたし。

FB:本当にここ2年くらいでゲーム実況というジャンルが急速にクローズアップされるようになったよね。

――では「これから自分もゲーム実況をしよう!」という方に向けて、MSSPからアドバイスはありますか?

KI:プレイの上手さより、自分が思っている以上に元気よくやるのが一番ですよね。ひとりで実況をする人は特にそうなんですけど、テンションをかなり上げていかないと、「俺、何をやっているんだろう……」って賢者タイムに襲われる(笑)。

FB:みんなゲームをプレイしながらいろいろなことを思っているはずなんです。それをそのまま口に出せば誰でもけっこう喋れるんですよ。でも「実況」として身構えちゃうと冷静になってしまうから、素直に自分がやりたいままにやってみればいいのかなと。

あろま:自分が思っている以上にプレイしている感情って視聴者に伝わらないんですよね。だから大げさなくらいにテンションを上げないとつまらなそうに見えちゃう。

――YouTubeにもチャンネルを開設してますます忙しいと思うんですが、趣味でゲームをやる時間はあるんですか?

FB:それこそPS4™はこれから面白そうなタイトルが目白押しじゃないですか。今は『Destiny』にハマっているんですけど、『Call of Duty: Advanced Warfare』もすでに予約していて(11月13日発売。インタビュー収録はその前だった)、いったいいつやるんだという。

あろま:まだ発売日は未定ですけど、僕は『KINGDOM HEARTS III』が楽しみなんですよ。シリーズの物語が完結するらしいからすごくやりたいんですけど、時間がない!

eoh:しかも『1』と『2』のストーリーの記憶がおぼろげだから、買う前にやり直しておきたいし。ほんと、PS4™ここから怒涛ですね。

友人とゲームしていたらネットのスターになった人気ゲーム実況ユニットM.S.S Project

■「ゲーム実況は本当に偉大です!」

――もともと趣味としてやっていたゲームを友だちと遊んでいるうちに、ネット界のスターともいえるポジションを築いたMSSPですが、最後に、これからの目標について教えてくれますか?

KI:海外でゲーム実況のイベントをやりたいですね。ニコニコ動画は台湾とかでも人気があるので、ぜひチャレンジしてみたいなと。

FB:あえて無理やり向こうの言葉でプレイしてみたりしてね。うちらは解説実況じゃないから、テンションでわかってもらえるような気もするし(笑)。英語は全然話せないんですけど、例えばモンスターが出てきたら……。

KI:「オー! デリシャス!」みたいな(笑)。

FB:「ワオ! タイラント イズ ストロング!」とか言えば(笑)。

――音楽も国境を超えて伝わりますから、MSSPの世界進出も夢じゃない?

KI:どうなんでしょう(笑)。ただ、こうしてゲーム実況から僕らの活動が始まって、今ではもともとの目標だった音楽も聞いてもらえることはすごくうれしくて。尊敬しているミュージシャンの方に、「MSSPの『マインクラフト』の動画をいつも観ているんだよ」と話しかけられたりすることもありますからね。

eoh :僕なんかゲーム実況をしていなければ、こうして取材を受けたり人前に立ったり絶対にしないような人生だったと思うんです。ゲーム実況で人生が変わったというか、子供の頃からゲームが好きでいたことですべてが始まっているんですよね。

あろま:『M.S.SPELUNKER』みたいに自分たちがゲームになるなんて、想像すらしていなかったからね。

KI:だからほんの数年前だったら夢にも思わなかったことを実現してくれたゲーム実況って、本当に偉大です!

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<プロフィール>
M.S.S Project
FB777、KIKKUN-MK-II、あろまほっと、eoheohの4人からなるゲーム実況ユニット。ニコニコ動画の関連動画再生回数は2億PVを超える。実況動画とともに投稿されるオリジナル楽曲も人気を集めており、CDリリースのほか、14年3月29日には渋谷公会堂で単独ライブも実現。そして同年10月10日には書き下ろし小説『M.S.S.Planet ~古に伝わりし勇者たち~』も上梓するなど、ゲーム実況を中心にカオスな活動を繰り広げている。

M.S.S Projectコミュニティ(ニコニコ動画)
http://com.nicovideo.jp/community/co212608

M.S.S Project Channel(YouTube)
https://www.youtube.com/user/MSSP

MSSPによる『Destiny』の実況動画
http://www.nicovideo.jp/watch/sm24878292

取材・文/小山田裕哉
撮影/川村将貴

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