SPECIAL

世界に羽ばたく日のために 『CoD: BO4』日本最強チームリーダーインタビュー

2019.04.13

『コール オブ デューティ ブラックオプス 4』の競技モードをプレイするひとびとならば、誰しもが憧れる公式世界大会、それが「Call of Duty World League」(以下「CWL」)です。

Libalent Vertex(リバレント ヴァーテックス)は、この世界大会にすでに2回チャレンジしています。そして、2019年からスタートした「CWL日本代表決定戦」も無敗で二連覇と、現時点で日本最強チームといっても過言ではないでしょう。しかし、CWLのオープントーナメントランキング33位である彼らにとって日本代表決定戦二連覇は、ただの通過点でしかありません。

チームとして初の海外大会参戦となったCWL Las Vegas Open 2019。そして、二度目の挑戦、CWL Fort Worth Open 2019。アジアパシフィック(APAC)最強チーム、Mindfreakとのエキジビションマッチ。そして5月に待ち受けるのはチーム初の欧州での試合となるCWL London Open 2019。世界を相手に戦う彼らは何を見ているのでしょうか。

 

「誰よりも強くなりたい」

 

その思いの過程にCWLを位置づける、Libalent Vertexリーダー sitimentyo(シチメンチョウ)選手に話を聞きました。

sitimentyo(シチメンチョウ)プロフィール

2018年5月Libalent Vertex に加入。その後、「CoD: WWII プロ対抗戦」を制し、リーダーとしてCWL日本代表決定戦を二連覇中。圧倒的知識量と対応力でチームの絶対的司令塔として君臨する。

負けず嫌いだから、とりあえず目の前にいる敵を全員倒して「世界一」になってやる

sitimentyo :僕が「コール オブ デューティ」(以下CoD)のプロチームLibalent Vertexの一員になったのは、2018年のCoD: WWIIプロ対抗戦の第2回からです。僕はアマチュアでゲームをやっていた頃から本当に負けず嫌いで、それはプロになっても変わらなくて。どんな相手にも負けたくない、世界一だろうがなんだろうが負けたくない……その気持ちはずっと変わっていないですね。

だから、CWLへも、自分の中にある『世界一になる』という目標を達成するためにとりあえず目の前にいる敵を全員倒してやろう、って感じで参加しています。昨年のCoD: WWII プロ対抗戦を優勝した後も負ける気は全然なくて。日本ではずっと頂点の座にいよう、日本最強であり続けようと思っています。

CWLのことを意識し始めたのは、esportsモードをはじめて、本格的にプロになってからです。そのあたりから、試合の動画や配信を見るようになっていました。そのあたりでもう「コイツらは倒すべき相手だ」と思っていて。憧れってよりは……どうやって倒そうかな、って考えていましたし、 CWL Las Vegas Open 2019に行ってからその気持ちがより一層強くなった感じですね。「コイツらどうやって倒そうかな」って。

ラスベガスは……あそこに行けるぞ、ってわかったのが大会の1ヶ月くらい前で、そこまでチームとしてまとまって時間がなかったので、「とりあえず得意なルールを伸ばそう」ということで、SEARCH & DESTROYとHARDPOINTを強化していきました。

最初の相手は、ランキング50位くらいのところだったかな。初戦はそこまで苦しんだっていう印象はなくて、「この場にまずは慣れるところから始めよう」という感じでやっていました。ただ、256チーム参加のダブルイリミネーショントーナメントとなるとやっぱり試合がとても多くなりますから、そこがかなり厳しかったです。朝から夜遅くまで試合があって、試合開始時間が早くなったり遅くなったり。

その点で集中できる環境を作るために、試合の合間にちゃんと休憩をとったり、ご飯食べたり、ちゃんと集中できる環境を自分で作らないといけない、というのがCWLと日本では違うところですね。

大会の中で勝ち進んでいくと、チームのみんなが疲れ切ってきて、試合中に状況の報告量が少なくなってきちゃうんです。どうしてもパフォーマンスが落ちていってしまう。ラスベガスでは、試合会場とホテルが近かったので、チームメンバーを休ませてあげようとずっと思っていたんですけど、試合の進行がどうなるかも分からないので、「休まずに試合会場にいてくれ」ってなってしまって、そこはちょっとメンバーたちには申し訳なかったですね。

対戦相手との力の差を見せつけられたCWL Las Vegas Open 2019から

初めての海外大会での結果は、256チーム中、49位タイでした。僕は、自信をもってこのゲームをプレイしていますから「1位になれる」と思って大会に出ているんです……だからこの結果には満足していません。

正直なところ、CWL Las Vegas Open 2019では、事前の練習量が足りていなかった、という悔しさもありましたし、対戦相手との力の差を見せつけられた、という気持ちもありました。試合の途中で、僕たちが優勢だったシーンから一気に相手に巻き返されたり。

試合途中でやっぱり気づきますね、優勢だったのを返されたりすると『あ、コイツら上手いな』って。具体的には連携面に大きな差があると感じました。僕たちがそれぞれの個人技で押しているところを、複数人の連携プレーでひっくり返されることが多かったんです。海外のトッププレイヤーはとにかくカバーがうまい。

海外に行って一番思ったのは、『海外の戦い方』をしてくるチームが日本には少なくて……僕たちもそういったカバーの練習をしたいんですが、お互いにそれができないと練習にならない。だから、日本の全体のレベルを底上げしていく必要がある、と思っています。

日本に戻ってから、第一回目のCWL日本代表決定戦に向けては、カバーの入り方や崩し方を意識しながら「連携力を上げよう」ということで、試合中の報告の練習をしました。

僕たちは試合中にリスポーンを管理する人を特に決めていなくて、その時々で管理している人が状況を報告して「何人倒した」か、「こちらが有利になっているか、不利になっているか」を把握できるようにしています。それぞれの報告について、こうしよう、ああしよう、というのはある程度は形を決めてはいるものの、細かくは決まっていません。

まずは「不利にならない状況を作ろう」という方向性ですね。

ちなみに、CoD: BO4では、5人が1チームでプレイしますけれど、その全員が全員に向けて報告をするのではなくて、5人の中でも3人、2人、と同じエリアで戦っているメンバー同士でコミュニケーションを細かくとっていくと連携がよくなるのかな、と思っています。

そうすると、相手の待ち受けている場所へ突っ込むタイミングも合わせられますからこっちも削られにくくなりますし、相手を倒しやすくもなるので、海外でやられた「相手に有利な状況を作られて、こっちは倒せない」っていう状況を今は少しずつ対戦相手に押しつけることができるようになっているのかな、と。

もちろん、いろんなタイミングで報告をしなくてはならなっているので、全体としてはやりづらい部分もあるんですけど、細かい動きで「あ、いまのは良かったね」みたいな場面が出てきているので、「これをやっていけば強くなれる」とみんなで確信しながら今はやっているところです。

世界49位から33位へ。ランキングを駆け上る中で見つけたもの。

CWL Fort Worth Open 2019では、33位タイでした。もちろん、まだ上にたくさんチームがいる、ということはわかっていますがラスベガスの時に比べると強いチームと当たった時の手応えも感じられました。フォートワースでは、「SEARCH & DESTROYとCONTROL」をしっかりと取ろう、という作戦で、これは結構うまくいったんじゃないかな、と思っています。

ルーザーズブラケットに落ちてしまってから当たったランキング1位のTeam Sween戦ですが、試合としては負けてしまいましたが自分たちが苦手としていた「後半で巻き返される」という場面だけではなく、逆にこっちが後半巻き返していって点数を追い上げていった場面も見られました。先にこちらが地点を固めていたりした状況では有利な状況をキープしながら相手を倒してスコアストリークも溜められていたので、ちゃんとそこはできていたのかな。一方でこちらが足りていなかった点は……自分たちはできていたと思っていたんですけれど「連携面」と「不利な状態からの取り返し方」が相手と比べて負けていたのかな、と思います。でも、全く歯が立たなかったわけではないですから、また機会があればぜひ戦ってみたいです。

オンラインでのプレイと、オフラインでのプレイの違い

オフラインでの試合では試合中の作戦を明確に「ここはこうする」っていうのをちゃんと決めておかないとずるずるとやられてしまう、というのが怖いですね。とはいっても、あまりガチガチに作戦を固めすぎてしまっても、その作戦が失敗したときにチーム全体が一気に崩れてしまうので、大まかな目標だけ決めておいて、あとは反復練習で体に覚えさせて……ってやっていった方がオフラインでは勝てるのかな、と思います。

オンラインとオフラインの違いというところでは、やっぱり音が聞きづらいのもありますし、緊張もあって普段どおりの動きができないっていうのが大きいです。僕は試合前にずっと緊張していますね……ゲームが始まったらそうでもないですけど。

超えなくてはならない相手、Mindfreak戦を終えて

今回、CWL日本代表決定戦の翌日に『International Match-up - VS. Mindfreak -』があって……1-3でやられてしまいました。彼ら自身「連携面と味方のポジションなども研究している」と言っているので、本当にそこは「うまくやられたなぁ、やっぱつええなあ」みたいな。特にHARDPOINTでまだまだ差があるのかなって思いました。

僕たちも「連携は大事」って言っているんですが、その重要度が全然違う、個別の地点の入り方だったり、細かいプレイの積み重ねだったりで自分たちがダウンしないように、という。

とにかくMindfreakには、ワンパターンな行動が通じないんです。ですから、自分たちの形を作って、そこに固執してしまっては勝てない。だから、相手の状況に応じて対応していく力も必要ですね。

今回、最初の試合で僕が解説をやらせてもらっていて、MindfreakのSEARCH & DESTROYのプレイスタイルを見ていて、「このやり方だったら通るんじゃないか」というのをあの場で思いついて。自分たちの試合で実行してみたらうまくいった、ということもありました。本当に吸収できるものがたくさんありました。

でも、彼らは僕たちがリードしていても焦っているっていう印象はなくて、とても冷静でした。うかつな行動を取ってくれることが本当になくて、本当に連携が徹底されていて、そういうところがAPAC1位である理由なのか、と思いましたね。

でも、決して届かない相手ではない、とは思っています。とはいうものの、何度もMindfreakと戦わせてもらうってことができないですから、自分たちの想定でやるしかないので、これからは本当に練習が難しくなってきますね……。

三度目の挑戦、ロンドンで目指すこと

5月のCWL London Open 2019に向けては、どんな相手にでも勝てる方法を今どんどん考えて、練習しています。オープンブラケットで誰と当たるかわからないって状況では特定のチーム対策もできないですし。

今回はさらに連携面の強化と、地点ごとの固め方・取り返し方をもっと決めているところです。SEARCH & DESTROYは今あまり決めてないんですけど残りの時間でそこもしっかり固めていって、自分達が迷わないようにしたいですね。

もし、Mindfreakともう一度戦うことになったら……お互いの得意マップを取り合う形になるのかなと思っています。前回の『International Match-up - VS. Mindfreak -』でも、こっちがオンラインで勝っていたマップをBANしてきて「お、対策されているな」って思ったこともありましたし。

まずはロンドンでオープンブラケット1位とか、上位ランキングのチームと戦ってみたいです。上位のチームと戦って、その力を吸収して、自分達の力を試してみて、そこでどこが駄目だったかっていうのがハッキリ分かると、もっともっと強くなれますから。目標は、ここで上位にしっかりと食い込んで、8月のCWL Championshipへの進出です。

『コール オブ デューティ ブラックオプス 4』を始めよう