SPECIAL

これだけ読めば分かる! CWL Championshipの歴史

2019.09.03

2016年以来、「コール オブ デューティ」世界最強を決める舞台として続く「CWL Championship」。2019シーズンのグランドフィナーレとなる大会を迎えるにあたり、今回はこれまでの歴史を振り返ってみたいと思います。

3年前の夏……8月初旬は史上初の「CWL Championship Qualifier」が終了したところで、最強の称号はまだ誰の頭上に輝くのかわからない状態でした。

それ以前の「コール オブ デューティ」eスポーツシーンは国際リーグも数百万ドルの賞金も存在しない状態。当時のシーンは熱意に満ちたプレイヤーたちがホテルの広間で競い合うという姿をしていました。やがて伝説的存在へとなる者たちによる黎明期です。

 

その後「コール オブ デューティ」フランチャイズは成長を続け、それに呼応するようにeスポーツシーンも拡大。情熱に満ちたシーンの存在を把握したパブリッシャーActivision Blizzardは「その年の世界最強」という栄誉を懸けた大会「Call of Duty World Championship」を発表します。当時同社はまだ「Major League Gaming」の買収交渉中でしたが、こうして「Call of Duty World League」(CWL)は誕生したのです。

CWLの歴史とは、その2016年から今日までの出来事の積み重ねであり、歴史のページは常にCWL Championshipという花形イベントによって彩られてきました。

CWLの幕開け

CWLは「2015 Call of Duty Championship」閉幕から数カ月後に立ち上げられました。この時には北アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリア+ニュージーランドの3地域にプロシーンを形成するべく国際的リーグ体制が敷かれています。

2016年のリーグはこの3地域に分かれて実施され、国際大会はシーズンの締めくくりとなるCWL Championshipを含めて数回しか開催されませんでした。なお2016年のCWL Championshipは、各地域のレギュラーシーズンで一定以上のチャンピオンシップポイントを獲得したチームとオンライン地域予選を勝ち抜いたチームで争われるシステムが採用されていました。

当時、北アメリカ「CWL Pro Division Stage 2 」王者Team Envyは無敵という形容詞がふさわしい強さを誇るチームでした。「Boys in Blue」(青い服の男たち)という異名を轟かせていたSlasheR (Austin Liddicoat)、Apathy (Bryan Zhelyazkov)、John (Johnathon Perez)、そして2015年の世界王者経験者JKap (Jordan Kaplan)の4人はプレイオフをわずか2ゲームしか落とさずに優勝、「2016 CWL Championship」の優勝大本命と評されます。

2016 CWL Championshipは前年のChampionshipイベントとかなり似た大会形式で実施されました。総勢32チームが8グループに振り分けられ、グループ上位2チームが次ステージであるダブルイリミネーションブラケット(敗者復活ありの勝ち抜き戦)ステージに進出。これを最後まで勝ち抜いたチームが晴れて世界最強の「コール オブ デューティ」チームになるという仕組みです。

グループGでCloud9という強敵を倒しウィナーズブラケットへ進出したEnvyは、続けてライバルチームOpTic Gamingに3-1で勝利。この勝利は最終的にCWL Championship史上屈指の衝撃的瞬間を生み出すこととなりました。というのも、その後OpTic Gamingは因縁のライバルACHES (Patrick Price)とCloud9に敗北したのです。

歴史的瞬間の舞台はルーザーズブラケット、Cloud9対OpTic Gamingの一戦で訪れました。シリーズは2-2、Search & Destroy (Strongholdマップ)の最終ゲームへもつれこむ接戦へ。白熱した試合の末、Cloud9がラウンド11で勝利を決めてロサンゼルスの観衆を驚嘆させたのです。

一方のウィナーズブラケットではTeam Envyが快進撃を続行。順調に勝ち進むとグランドファイナルでヨーロッパ勢初のCWL ChampionshipグランドファイナリストとなったSplyceと対峙します。

[ツイート訳]今、歴史が刻まれた! @SplycePro@CallofDuty XPグランドファイナル進出決定!

 

最初のHardpointを取るSplyce、しかし以降のTeam Envyはこの試合後に同大会MVPを獲得したJohnの活躍でSplyceを圧倒。「ヨーロッパのサクセスストーリー」に終止符を打ち、チームは初のWorld Championshipタイトルを獲得しています。

成長を続けるリーグ、そして2017 CWL Championship王者はOpTic Gamingに

3年連続で優勝を逃していたTeam Envyが世界王者に輝くというフィナーレで幕を下ろした2016年のCWL。CWLはこれを境に大きな飛躍を遂げていきます。

リーグ体制にも大規模な変更が入った2017年。その目玉となったのがオフラインGlobal Pro Leagueの導入で、北アメリカ、ヨーロッパ、そして(同年から対象地域を広げた)アジア・太平洋地域の強豪チームが米国コロンバスに集結し2ステージ制で競い合う国際リーグが開幕しました。

レギュラーシーズンではSplyceが再び躍進を見せ、Global Pro League Stage 1王者に。ヨーロッパのコミュニティに史上初めてコール オブ デューティ主要大会のトロフィーをもたらしています。

[ツイート訳]おめでとう! #CWLPS4 Global Pro League Stage 1 優勝チームは @Splyce

 

しかしGlobal Pro Leagueが終盤を迎えるにつれ、OpTic Gamingがその実力を発揮していきます。「T2P」の愛称で呼ばれる名コンビScump (Seth Abner)とFormaL (Matthew Piper)にCrimsix (Ian Porter)とKarma (Damon Barlow)の2人を加えた同チームは、この時点で約2年もの期間同じメンバーで戦い続けてきた連携力が強みでもありました。

その2年のあいだ優勝には毎回あと一歩届かなかった彼らでしたが、2017年はオープンイベント2回優勝に加えPro League Stage 2優勝まで果たし、ついに苦労が報われる年に。

そして迎えた「2017 CWL Championship」、舞台はフロリダ州オーランド。OpTic Gamingはルーザーズブラケットからグランドファイナルまで勝ち上がると、昨年の王者Team Envy相手に3勝先取制(BO5)シリーズを2回制するという凄まじい勝ち方で覇権を確立します。

終始苦境に立たされた彼らがTeam Envyを撃破できたのは、OpTic Gamingを支える多数のファン(Green Wall、「緑の壁」という愛称で知られる)の存在があったからでしょう。

[ツイート訳]おめでとう @OpTicGaming! 2017 @CallofDuty 世界王者ここに決定!#CWLPS4 // #CWLChamps

 

2018年、ついにEvil GeniusesがCWL優勝を果たす

2018年のCWL Championshipは優勝候補が次々と大番狂わせの末に敗れるという波乱の展開に。しかし混沌を極めるトーナメントで勝利の栄光に浴したのは、長い歴史を持ちながらも未だ王座を経験していなかった名門チームでした。

2018シーズンのEvil Geniusesは、Stage 1での成績不振により一度CWL Pro Leagueから降格するも、メンバーを入れ替えて臨んだCWL Pro League 2018 RelegationでPro League復活を果たすというギリギリの状況でした。しかしこの結果Evil Geniusesはチームの主力であるACHESとApathy――Team Envyが初めて世界王者になった時のメンバー――に2人の実力派選手Assault (Adam Garcia)とSiLLY (Justin Fargo-Palmer)を加えたチームへと生まれ変わったのです。

しかしメンバー刷新直後の「2018 CWL Seattle Open」では強烈な印象を残せたものの、次のイベントでは惨敗。2018 CWL Championshipグループプレイでは前年度優勝チームのOpTic Gamingと強豪ElevateがいるグループHに入ったこともあり、泡沫候補という評価を下されます。

しかし蓋を開けてみれば泡沫候補であるはずのEvil Geniusesがチャンピオンシップブラケットへと駒を進め、OpTic Gamingがトーナメントから敗退するという予想外の展開に。

そして前年度世界王者が姿を消したトーナメントでEvil Geniusesはウィナーズブラケットを駆け上がります。もうひとつの世界王者経験チームであるTeam Envyをも打ち破り、ついにはグランドファイナルまで進出。

[ツイート訳] @ACHES が撃ち合いを制した!!! リバーススイープ(全敗マッチポイントからの逆転勝利)ここに完遂! @EvilGeniuses が @Envy を下し、ウィナーズファイナル進出!

 

グランドファイナルではTeam Kaliberが最初のシリーズで意地を見せるものの、第2シリーズはAssault (この試合後に大会MVPを獲得)が先導する形でEvil Geniusesが完封。シーン屈指の歴史を持つ同チームが念願のCWL Championshipトロフィーを初めて手にしました。

[ツイート訳] 再びシリーズを2-0でリードする @EvilGeniuses! 果たして @TeamKaliber は再び不可能を可能にしてみせるのか?

 

そして2019 CWL Championship、歴史は再び刻まれる

2019シーズン、CWLは更なる進化を遂げています。CWL Pro Leagueを1ステージ制へ統合し、さらに地域制限を撤廃することで真に国際的なリーグへと生まれ変わったのです。オープンイベントも「MTN DEW® AMP® GAME FUEL®オープンブラケット」へと進化し、アマチュアプレイヤーによりスポットライトが当たる体制へ。この試みは結果的にCWL FinalsでMVPに輝いたSimp (Chris Lehr)を輩出しています。

[ツイート訳] 念願ついに叶う! @eUnited 、CWL Finals優勝!CWLのすべてを1分で完全網羅する「The Scope」(提供: @ASUSUSA)がお届けしました!

 

「2019 CWL Championship」は、「コール オブ デューティ」シーン最高峰の実力を誇る32チームがeスポーツの新たな歴史を刻むべく世界中から参加するトーナメントとなりました。設立以来、OpTic、Team Envy、そしてEvil Geniusesによって綴られてきたCWLヒストリー三部作。今年のトーナメントで綴られる歴史は後にどのように語られることになるでしょうか。

『コール オブ デューティ ブラックオプス 4』を始めよう