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コラム

日本「コール オブ デューティ」 eスポーツシーンの変遷

ソニー・インタラクティブエンタテインメントが発売するPlayStation®4用ソフトウェア『コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア』(以下、CoD:MW)が2019年10月にリリースされました。日本初のプロチームが誕生したのは今から約4年前、「コール オブ デューティ」(以下、CoD)シリーズはすでに日本でもeスポーツタイトルとして確固たる地位を築いています。これから始まる『CoD:MW』シーズンを100%楽しむために、これまでの日本CoD eスポーツシーンの歴史を紐解いていきましょう。

2017年 ── SCARZ VS Rush CLAN 東京ゲームショウで行われた『CoD:IW』頂上決戦

SCARZは2012年2月に設立されたゲーミングチームで、2015年6月からプロ活動を開始。同年10月に発足されたCoD部門が国内初のCoDプロチームとなり、以降複数の大会で実績を重ねていきます。その翌年、有名ストリーマーHASESHINが立ち上げたRush CLAN Esports部門は、アジア大会で優勝を果たすなど数々の実績をあげて存在感を増すようになっていきました。
両チームはまさにライバルとしてしのぎを削りあい、「JEC 2017 CoD:IW e-Sports Rule」などの大会でたびたび激突しています。『CoD:IW』シーズンの集大成として開催された「SCARZ vs Rush CLAN TGS2017頂上決戦」では、接戦の末Rush CLANが勝利。その後Rush CLANは株式会社Wekidsとスポンサー契約し、王者Rush Gamingとして次シーズンに臨むこととなりました。

2018年2月 ── 「CoD:WWIIプロ対抗戦」開幕

『CoD:WWII』シーズン最初の大会は、闘会議2018で行われた「PlayStation ® presents コール オブ デューティ ワールドウォーII プロ対抗戦」。日本CoD eスポーツシーン初となる500万円の賞金と、さらに副賞として公式世界大会「Call of Duty World League Anaheim Open」への出場権が用意されました。ここでもRush GamingがSCARZを降して優勝し、念願だった世界への切符を手にします。
その翌々月、全5回のリーグ戦と、その成績上位2チームによるグランドファイナルが行われる公式オフライン大会「CoD:WWIIプロ対抗戦」が開幕。第1回、第2回までは王者Rush Gamingが全勝し、DetonatioN Gamingが追いかける展開でしたが、第3回にLibalent VertexがRush Gamingを3-0で完封したことから流れが一転。
現・リーダーであるsitimentyo選手がチームに加入したことで良い流れが生まれたLibalent Vertexはその後も躍進を続け、「CoD:WWIIプロ対抗戦」グランドファイナルへ進出。東京ゲームショウ2018で行われたグランドファイナルでもDetonatioN Gamingを3-0と圧倒し、見事勝利を納め、1位Libalent Vertex、2位DetonatioN Gaming、そして3位にRush Gamingという結果で、『CoD:WWII』シーズンは幕を閉じました。

2018年12月 ── 『CoD:BO4』シーズン開幕、日本勢が世界の壁に挑む

2018年10月には次シーズンのタイトルとなる『コール オブ デューティ ブラックオプス 4(CoD:BO4)』が発売。同年12月に行われたシーズン最初の公式世界大会「CWL Las Vegas Open 2019」には、前シーズン王者Libalent Vertexと、「Japan National Qualifier」(CWLの公式オンライン予選大会)で勝利したRush Gamingの2チームが出場しました。CWL初出場となるLibalent Vertexは49位タイ、2度目の挑戦となったRush Gamingは81位タイという結果でしたが、これを契機に世界の戦術が日本にも取り入れられるようになります。
『CoD:BO4』シーズンは、チーム編成が4名から5名になったことで、チームの新規メンバー獲得への動きが盛んになった時期でもあります。多くのアマチュア選手がプロ入りを果たし、前シーズン首位のLibalent VertexにDetonatioN Gamingからリーダー AliceWonderland選手を始めとする3名がジョインしたことと、Rush Gamingに元・SCARZリーダー Hunt選手が参入したことが話題となりました。
日本国内においては、2019年1月に公式大会である「CWL日本代表決定戦」が開幕。全4回にわたって行われたこの大会は、オンライン予選で選抜された上位8チームがCWLへの切符を手にするためにオフラインの場で戦うという内容で、所属を問わずすべてのCoDプレイヤーが同じ条件で戦う、まさに日本代表を決定するに相応しい大会となりました。
結果を見ると、『CoD:BO4』シーズンは完全にLibalent Vertexのものでした。国内のレベルは確実に上がってきており、数多くの新興チームが歴戦のプロチームと接戦を繰り広げる中で、彼らは無敗のまま完全制覇するという偉業を達成しています。
2019年8月に開催された、シーズンの集大成とも言える「CoD:BO4日本最強決定戦」は、「CWL日本代表決定戦」で好成績を残したLibalent Vertex、CYCLOPS athlete gaming、Rush Gaming、Unsold Stuff Gamingの4チームが出場。オフライン大会の醍醐味とも言える観客の盛大な声援の中で優勝したのも、やはり王者Libalent Vertexでした。

徐々に見えてきた「世界の壁」と、戦い続ける日本チーム

Libalent Vertexが5度のCWL出場を果たすなど、『CoD:BO4』シーズンは日本チームが世界と戦う機会を掴んだ年でした。「CWL Las Vegas Open」に続き2019年3月に開催された「CWL Fort Worth Open」には、再び「Japan National Qualifier」で優勝したRush Gamingも参加。Libalent VertexはLosers Round 5でポイントランキング1位のTeam Sweenと対戦し、惜しくも敗れたもののゲーム展開はほぼ互角と活躍を見せ、世界にその存在をアピールしました。
また、同月に行われた第2回「CWL日本代表決定戦」の翌日にはAPAC(アジア太平洋地域)最強チーム「Mindfreak」が来日し、Libalent Vertex、CYCLOPS athlete gaming、Rush Gamingと対戦するエキシビジョンマッチが開催されました。圧巻の強さで3試合とも勝利したMindfreakですが、Libalent Vertexが得意とする「SEARCH & DESTROY」でラウンドを奪うなど、日本チームも奮闘を見せています。また、試合後には、多くの選手が戦術についてMindfreakと語り合う姿も見られました。
2019年5月に行われた「CWL London Open」では、Libalent Vertexが日本チーム同士の対戦を制してLosers Round 4まで歩を進め、国内最高位となる25位タイを記録。その後の「CWL Anaheim Open」、「CWL FINALS 2019」では、Nicochaaaaaaaann選手率いるCYCLOPS athlete gamingが「Japan National Qualifier」を勝ち上がり、念願の世界進出を決めました。
こうした経験の中で日本チームに訪れた変化は、いずれのチームも「世界で通用する戦術を求める」意識へとシフトしたこと。特定のチームの対策ではなく、どのような相手でも戦えるよう、味方同士のカバーを重視する基本の徹底と戦術の安定性を重視する動きが見え始めました。
日本チームのCWLにおける過去最高順位はLibalent Vertexの25位タイと、いまだ世界の上位陣との壁は厚いというのが現状です。ただ、日本国内のCoD eスポーツシーンはまさに急成長の真っ只中にあり、国内での盛り上がりも加速度的に高まっています。今後の選手たちの活躍を大いに期待するとともに、この記事をご覧の皆様と一緒に今後のシーズンも楽しんでいけることを願っています。

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