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コラム

国内CoDチームの歴史 - ファンの声援を力に。Rush Gamingが闘い続ける理由

圧倒的な”人気”と、常に第一線で闘い続ける”強さ”を併せ持つプロチーム、Rush Gaming(ラッシュゲーミング)。
ここ数年の『コール オブ デューティ』のオフラインイベントに足を運んだことがある人たちならば、それぞれのチームファンが会場に集まっていることに気がつくでしょう。
その中でひときわ目を引くのが、Rush Gamingのファン。チームアパレルに身を包み、一糸乱れぬコールが飛び交う光景は、いまでは日本のCoD競技シーンを代表する光景となりました。
しかし、そこに至るまでには数々の苦難があったのです。
どんな時期も、チームとファンがひとつになって乗り越えてきたRush Gaming。彼らの歴史を振り返ります。

Rush Gaming

現メンバー

GreedZz(グリード)

WinRed(ウィンレッド)

Gorou(ゴロウ)

Vebra(べブラ)

Nicochan(ニコチャン)

 

ストリーマー

HASESHIN(ハセシン)

Light(ライト)

GP(グッピー)

Luke(ルーク)

Hunt(ハント)

 

チーム戦績

2017年

CoD:IW SCARZ vs Rush CLAN TGS2017 頂上決戦 出場(Rush CLAN)

2018年

闘会議2018 CoD:WWII プロ対抗戦 優勝

CWL Anaheim Open 65位タイ

CoD:WWIIプロ対抗戦 3位

2019年

CWL Las Vegas Open 81位タイ

第1回 CWL日本代表決定戦 6位タイ

CWL Fort Worth Open 49位タイ

第2回 CWL日本代表決定戦 6位タイ

CWL London Open 33位タイ

第3回 CWL日本代表決定戦 2位

第4回 CWL日本代表決定戦 3位

CoD:BO4日本最強決定戦 3位

Call of Duty Challengers⽇本代表決定戦 プレシーズンマッチ 2位

2020年

Call of Duty Challengers in Minnesota 49位タイ

Call of Duty Challengers日本代表決定戦 Spring オンライン最終予選 グループα 2位

 

2016年 ── 実力と発信力を兼ね備えたRush CLAN

Rush Gamingの歴史は、前身となる「Rush CLAN eスポーツ部門」から始まります。
Rush CLAN eスポーツ部門は、『コール オブ デューティ』シリーズの実況者として活動していたHASESHIN氏(現在YouTubeチャンネル登録者57万人)がGreedZz選手、Light選手、WinRed選手、Ngt選手とともにスタートしたチーム。
彼らは、当時のアジアチャンピオンであるシンガポールチームに勝利した経験があるほどの実力者。Rush CLAN加入後も、ESL主催のアジア大会「Black Ops 3 ESL Asia Community Cup」で2度の優勝を成し遂げます。
注目するべきなのは彼らの強さだけではありません。HASESHIN氏を筆頭に各選手が配信や動画投稿を継続的に行うことで、CoDシーンに「Rush」のその名を徐々に広げていきました。
中でもGreedZz選手は、「Black Ops 3 ESL Asia Community Cup」の大会配信で同時視聴者3000人超えを達成。こうした活動が功を奏し、2016年末からGreedZz選手はWekids(のちに設立されるRush Gamingのオーナー企業)のスポンサード選手になります。この支援が、のちのプロチーム「Rush Gaming」設立にも大きな影響を与えました。
さらにGreedZz選手は世界大会を視察、その様子を動画にまとめて投稿します。当時、日本からはまだ世界大会に出場する権利がありませんでしたが、日本に向けた発信効果が認められ、2017年7月にはオーストラリアのプロチーム「Mindfreak」とストリーマー契約を結びます。
日本のCoDプレイヤーで海外プロチームに在籍した経験があるのは、現在、GreedZz選手のみ。GreedZz選手はプレイヤーとして活動しつつ、Mindfreakの一員として世界大会の様子を伝えるなどCoDシーンの啓蒙活動も続けてきたのです。

2017年 ── 国内No1クランからRush Gamingへ

2017年に入り、Light選手がチームを脱退し、Nami選手が加入します。(Light選手はのちにチームへ再合流)
新たな4名で挑む『コール オブ デューティ インフィニット・ウォーフェア(以下、CoD:IW)』シーズンでも、Rush CLANはその強さを存分に発揮します。
特に、当時国内では唯一だったプロチームSCARZとの対決が目立つシーズンでした。
CyAC主催の国内大会「JEC 2017 CoD:IW e-Sports Rule Tournament」では、決勝戦でSCARZと激突。さらに「東京ゲームショウ2017 『CoD:IW』SCARZ vs Rush CLAN TGS2017 頂上決戦」の大舞台でも対戦し、いずれも3-1で勝利します。
大勢の観客の声援を背に、当時最強と謳われていたプロチームSCARZを倒したことで、あらためて国内トップの存在感を示したRush CLAN。
2016年から続く地道な活動と実績が実を結び、2017年11月にRush CLAN eスポーツ部門の4名の選手が株式会社Wekidsと契約。Rush CLANでの部門設立から約1年間の時を経て、「Rush Gaming by Wekids」としてプロチームになったのです。

2018年 ── アメリカで突きつけられた実力の差

プロチームとして迎える初年度『コール オブ デューティ ワールドウォーII(以下、CoD:WWII)』シーズンは、世界のレベルを肌で感じ、辛い現実に直面した年でした。

2018年2月の「闘会議2018 CoD:WWII プロ対抗戦」は、日本で初めて、優勝チームへ世界大会「CWL Global Open」への参加権利が獲得できる大会。ここでRush Gamingは無敗で優勝し、日本から送り出される最初のチームとして「CWL Anaheim Open」に挑みます。

※「CWL Global Open」とは、「コール オブ デューティ」で世界一を決める公式大会「Call of Duty World League」に付随して行われるオープン大会のこと

2018年6月には、「CWL Anaheim Open」に合わせて約3週間に渡りアメリカ遠征を実施。日本からでは回線差の影響で対戦できないアメリカのチームと数多く練習試合を行います。西海岸地域のアマチュアチームを中心に、「Call of Duty World League」のトッププロチーム「eUnited」も胸を貸してくれました。

短期集中で鍛錬を重ねるものの、これまで体感したことのないレベルの相手に圧倒される日々。世界との差が現実として突き刺さり、メンバー同士で激しくぶつかり合うこともありました。

アメリカ滞在中から海外のプレイスタイルに近づこうと試行錯誤した結果チームは迷走し、帰国からわずか数日後の「CoD:WWIIプロ対抗戦」第3回大会では、2戦2敗と初の敗北を喫します。第1回、第2回大会と全勝で首位につけていたところから3位に転落する、痛い敗北でした。

負けを取り返したい第4回大会、2戦2勝でLibalent Vertexと同ポイントの2位タイへ浮上します。グランドファイナル進出まであと一歩の状況でしたが、第4回大会後、チームを下支えしていたNami選手とNgt選手が脱退。

新たにルーキーのLuke選手、ライバルとして戦っていた元SCARZのGPが加入し、急ピッチで新生Rush Gamingが誕生したものの、第5回大会の1戦目で宿敵SCARZに敗れ、グランドファイナル進出への道は途絶えました。

アメリカ遠征を機に実力不足を体感したシーズンでしたが、この遠征での出会いからアナリスト兼コーチがチームへ加わりました。アメリカのアマチュアチームでもコーチを務める彼の戦略的なフィードバックが、ここから長期に渡りRush Gamingを大きく引き上げることとなります。

2019年 ── 弱点を克服し、Rush Gaming覚醒へ

1チーム4名から5名へとゲームルールが変更される『コール オブ デューティ ブラックオプス 4(以下、CoD:BO4)』シーズンの開幕を前に、元SCARZのHunt選手、元SunSisterのGorou選手がRush Gamingへ加入。

GP選手は選手活動を引退しストリーマーへ転向。また、元チームメイトのLight選手がストリーマーとしてチームへ再加入し、活動が多様化していきます。

『CoD:BO4』シーズンをGreedZz選手、WinRed選手、Hunt選手、Luke選手、Gorou選手の5名で挑む予定でしたが、急遽チームの核であるGreedZz選手が目の故障により無期限休養へ。戦術面でも精神的にも大打撃でした。

2019年1月の「第1回 CWL日本代表決定戦」では、GreedZz選手の代打として、Rush CLAN時代からGreedZz選手を兄のように慕うLight選手が出場。「第2回 CWL日本代表決定戦」以降はVebra選手が加入しますが、第1回大会、第2回大会ともに結果は8チーム中6位タイと、思い通りに結果を出せない試合が続きます。

2019年5月の「CWL London Open」では、「Rush Gaming VS Libalent Vertex」とCWL史上初の日本チーム同士の対戦が行われます。対決の場はルーザーズブラケット3回戦。負けたらその時点でトーナメントから脱落するという重圧が掛かる一戦で、Rush Gamingはまたも実力を出しきれず敗戦。メンタル面の課題が残る結果となりました。

不調から抜け出せない中でも、ゲーム面はGreedZz選手、ゲーム外はコーチ兼マネージャーのKurutami氏が献身的なサポートを続けます。そうした支えに加えて、メンバーの一部はRushベースで共同生活を送りながら練習に打ち込むことで、チームワークを強固にしていきます。

そして2019年6月の「第3回 CWL日本代表決定戦」で、ようやく決勝戦へ返り咲きます。第3回大会、第4回大会と続けて上位チームに食らいつく意地を見せ、Libalent Vertex、Rush Gaming、CYCLOPS athlete gamingが三つ巴になって争う時代を作りあげたのです。
シーズンを締めくくる「CoD:BO4日本最強決定戦」では、元チームメンバーのNami選手、Ngt選手を要するCYCLOPS athlete gamingとのHARDPOINTでは250-235、Libalent VertexとのHARDPOINTでは250-239など僅差での試合を展開します。Libalent Vertexとの対戦では、その後お互いに1マップずつを取り合うフルマップの試合で観客を大いに盛り上げたのです。
結果的には両試合とも3位で終了したものの、会場が揺れるほどの声援を後押しに劇的な戦いを見せ、不調からの脱却を結果で示しました。

2020年 ── あと一歩の悔しさを力に

GreedZz選手離脱から1年。『コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア(以下、CoD:MW)』からGreedZz選手が選手として復帰することが発表されます。

シーズン初戦となる「Call of Duty Challengers日本代表決定戦 プレシーズンマッチ」の結果は4チーム中2位。グランドファイナルでは「CoD:BO4日本最強決定戦」の熱戦を彷彿とさせるように、全勝で勝ち上がるLibalent Vertexをフルマップの戦いで追い詰めました。
大会後、長年CoD競技シーンの最前線で活躍したHunt選手はストリーマーへ転向。そして解散したCYCLOPS athlete gamingからNicochan選手が加入し、WinRed選手との最強の前線コンビが誕生しました。
Hunt選手やGP選手のように選手活動を引退した後も同チームのストリーマーに転向することで、その後のキャリアパスを組み立てているのもRush Gamingの特徴と言えるでしょう。
日々の活動で着実にファンを巻き込みながら、これまでの悔しさを晴らすべく鍛錬を続けるRush Gaming。今後も闘い続ける彼らから目が離せません。

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