母親の描いた未完成の絵画……。10歳の少年・モンローは、その絵の中の白鳥を追いかけて不思議な世界を冒険する。
真っ白な世界は、色を与えることでその姿を現し道を示す。蔦は水を求めて伸び続け、あなたの道を作り出す。深い闇の中、光が照らす先だけが道となる。
絵本のような世界の中で、普段当たり前と思っている感覚が揺れ動く、不思議な冒険があなたを待っています。
モンローのお母さんは、何かを始めても終わらせることが苦手でした。
お母さんが亡くなった時、300枚以上の絵がすべて未完成のまま残されました。
そしてモンローの心も、抜け殻のようになりました。
好きな絵を1枚だけ持って、施設に入ることとなったモンローは、お母さんのお気に入りだった白鳥の絵を選びました。
ある夜、モンローが目を覚ますと、白鳥がいなくなってました。
モンローはお母さんの銀色の鉛筆を持って、小さな扉へと続く足跡をたどりました。
『The Unfinished Swan』 クリエイティブディレクター Ian Dallas
「The Unfinished Swan」は初め実験としてはじまりました。私がゲームデザインを学ぶ大学院生だったころの話です。絵の具を投げることで探検できる真っ白な世界のコンセプトゲームを作りました。ピシャピシャと絵の具を投げつけるのは面白かったけど、5分ほどで飽きてしまいました。
それから半年ほど掛け、コンセプト段階からより充実したゲームへと作り上げてきました。私が「真っ白な世界」の中で本当に好きだったことは「真っ白な世界」がつくり出す好奇心の感覚でした。「真っ白な世界」の中から何が発見されるか分かりませんからね。しかし、私はどのようにすればこの好奇心の感覚を長時間に渡って生かしていくことができるのか、全くわからなかったのです。
そんなある日、私は.児童書を読んでいたときに閃いたのです。私は、児童書にあるような世界観が味わえるゲームを作りたかったのだと。児童書には驚きの感覚を示唆するという大きな役目があると思います。そこで、私は「不思議の国のアリス」、「大きな木」などの本や、ジム・ヘンソンの「ラビリンス/魔王の迷宮」、「ダーククリスタル」などの作品を参考しました。そこから、ゲームが本当の形を成し始めたのです。
ユーザーの皆さんには子供だっだ頃を思い出し、畏怖と驚きの感覚を感じてほしいですね。
そしてゲームのプレイ中、次の角を曲がるときに何を予想するべきか分からない感覚を楽しんで欲しいです。「The Unfinished Swan」は“発見”のゲームです。我々は通常から並外れている世界を構築し、そしてユーザーにその世界を探険するツールを与えました。
このゲームが一人称視点でプレイするゲームであることをあまり動揺しないことですね。
日本のユーザーの中にはFPSなど一人称視点のゲームに動揺して敬遠してしまうこともあると思いますが、プレイして頂ければ本ゲームは他のFPSゲームとは全く違うことが明らかだと思います。
プレイ操作は非常に簡単です。よろめいてくるゾンビらしき敵を撃ち倒すなどの要素はありません。ユーザーは絵の具のようなペイントボールを投げればいいだけです。
あと、ゲーム内をどんどん絵の具で散らかしてください。私が日本を訪問したとき、街中すべてが常にとてもきれいに見えました。日本人の皆さんは散らかしたものは自分で片付けるようちゃんと母親から教わったんでしょうね。しかし、たまには自由になってゴチャゴチャに絵の具で散らかすのも楽しいですよ!
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